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癌の原因になりかねない行動

 2018/04/07 生活習慣病
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医療技術は年々格段の進歩を遂げていますが、それでも癌はまだまだ死亡率の高い病気です。

日本人が一生のうちに癌にかかる割合は2人に1人、さらに3人に1人が癌で死亡するという現実から見ても、癌にかかりにくい習慣をいかに身につけるかが大切だということが分かると思います。

ここでは癌の原因となる要因をいろいろと見ていきます。

これらの要因を避ける、あるいは防ぐことによって癌にかかりにくい身体作りを目指して、よりよいクオリティ・オブ・ライフを実現するよう検討してみましょう。

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癌は「DNAの損傷」から起こる

まず、癌というのは「DNAの損傷」から起こるということを認識しておくことが大切です。

DNAとはデオキシリボ核酸の略語で、私たちの遺伝情報が刻み込まれています。

DNAは個人個人によって特異なものなので、人によってDNAの配列が違ってきます。

ですから犯罪捜査などでもこのDNA鑑定が活躍しています。

約30億個あるDNA配列のうち数百個の配列を分析するだけで個人の特定が可能だといわれるほど、DNAは緻密で正確なものなのです。

DNAは正常な状態であれば分裂した細胞に正しくコピーされていきますが、発がん物質の影響などによってコピーミスが起こることがあります。

このコピーミスは私たちの体内で日常的に起こっていますが、健康な身体であれば「異常細胞」と認識されて免疫細胞に攻撃されて消滅します。

ところが免疫細胞によって消滅しない細胞が増えてくるとこれが10年、20年という長い歳月をかけて癌となっていくわけです。

私たちの身体は約60兆個という膨大な数の細胞からできていますが、この細胞は生まれてから死ぬまで常に分裂と増殖を繰り返し、古い細胞と置き換わっています。

ところが、新しくできた細胞が発がん物質の悪影響などによってDNAを正しく伝えていない場合があるのです。

これがDNA損傷です。

健康体でも毎日5,000個程度のDNA損傷、つまりコピーミスが起こっているといわれています。

DNA損傷を受けた細胞は異常な増え方をして塊となり、ひいては腫瘍にと発展していくのですが、腫瘍が悪性の場合が癌です。

癌に侵されないためには免疫力を高くして損傷したDNAをできるだけすみやかに消滅させることが重要なポイントになってきます。

癌というのは遺伝の影響もあるといわれていますが、「生活習慣病」の要因がかなりのウェートを占めています。

ですから癌になりやすい習慣をできるだけ排除してDNAの損傷を避ければ癌を未然に予防することができます。

 

原因:放射線・紫外線

癌の原因には放射線や紫外線があるということはよく知られていますね。

紫外線にはUVB(ultraviolet B)とUVA(ultraviolet A)の2種類がありますが、このうちDNAを損傷する力が強いのは波長が短い(280-320nm)UVBです。

UVBは日焼けを起こす作用もUVAの600~1000倍も強く、シミやしわなどといった光老化の原因となったり、白内障を起こしたりします。

細胞の核の中に収まっているDNAにダメージを与える力が強いのもこのUVBで、ダメージを受けた細胞は死滅してしまうことになります。

ですからUVAよりもUVBのほうが危険な印象を与えますが、実は主に表皮部分(角化細胞・メラノサイト・ランゲルハンス細胞)に届くUVBよりも波長の長い(320-400nm)UVAのほうが癌の原因となる要因が大きいという意見もあります。

というのは肌の奥深く、真皮部分(膠原繊維・弾性繊維・基質)にまで到達する力のあるUVAは体内の紫外線吸収分子に吸収されていく過程で活性酸素が発生するため、細胞内のDNAだけではなく膜脂質やタンパク質をも損傷してしまうのです。

ちなみに紫外線によって起こる癌には「日光角化症」や「有棘細胞癌」、「基底細胞ガン」、そして「メラノーマ」などの皮膚癌があります。

放射線が癌の原因となることは原爆投下後、その放射線を浴びた人の癌発生率が高かったことでも確認されています。

放射線というと私たちは電子レンジやレントゲンなどの人工的なものを思い浮かべますが、実は放射線というのは地球の大気上にも存在している自然なものなのです。

放射線の量は「シーベルト」という単位で表されますが、人体に有害な影響を与える放射線量は「200ミリシーベルト」以上とされています。

放射線は非常に速いスピードで動いている電磁波で、身体の中に入り込むと細胞内を縦横無尽に走り回り、DNAをも傷つけてしまいます。これが癌の原因となるわけです。

放射線被曝による癌にならないためには、不要なレントゲン検査やCT検査を受ける回数をできるだけ少なくすることも大切です。

病院をあちこち変えたりするとその都度レントゲン検査などを受けてしまうこともあるので、その点に留意して病院を変える際にはレントゲン写真を持参するなどの工夫をすることも大切です。

 

原因:細菌・ウイルス

細菌やウイルスなどといった目に見えない「敵」も癌発生に一役かっていますので、感染症などには十分に注意したいものです。

ウイルスが原因の癌としては特に肝臓癌が知られています。

肝臓癌の原因の何と90%まではウイルス感染であるといわれています。

肝炎ウイルスには「A型」「B型」「C型」「D型」「E型」がありますが、このうち肝臓癌に至るのは主にB型とC型です。

HBV(B型肝炎)が原因となって癌に至るケースは肝臓癌全体の20%、HCV(C型肝炎)ウイルスから起こる肝臓癌は70%ですから、ウイルス感染予防がいかに肝臓癌予防のために大切かということがわかります。

B型・C型肝炎のウイルスはほとんどが血液感染で起こります。

注射針の回し打ちや不良の血液製剤・輸血といった原因から性行為、母子感染なども無視できません。

肝炎は早めに発見してしっかりと治療を行い、慢性肝炎や肝硬変に進行するのを防げば癌になる前に食い止めることができますので、心当たりのある人は血液検査を行うことが重要になってきます。

たとえ肝炎ウイルスの感染者であっても、お酒を飲みすぎない・適度な運動を欠かさないといった心がけ次第で肝臓を守ることができます。

子宮頸癌もウイルスが原因となる病気のひとつです。

子宮頸部にHPV(ヒトパピローマウイルス)というイボを作るウイルスが感染すると子宮頸癌に至る可能性がありますが、HPVに感染しても自然にウイルスが消えてしまう人がほとんどですので、感染自体を恐れる必要はあまりありません。

HPVに関してはワクチンも存在しますので、子宮頸部癌の予防としてはかなり有効です。

HPVは性行ためによって感染することがほとんどですが、だからといって性行為を避けるというわけにもいきません。

ですから小学6年生~高校1年生の間にワクチン摂取を受けることが推奨されています。

ただし、ワクチンを摂取して子宮頸癌を予防できる率は約70%ですので、子宮がん検診は欠かさず受けることを忘れてはいけません。

胃癌は日本人がかかる癌の中でも特に多いもののひとつですが、この胃癌も胃の中に存在する「ヘリコバクター・ピロリ菌」が原因だといわれています。

大規模な疫学調査の結果によれば、ピロリ菌感染のない人は100%胃癌にかからないとか。

これまでは「癌を予防するためには動物性脂肪をできるだけ避けて野菜を多く食べること」という通説がまかり通っていましたが、実は胃癌の予防には肉や脂質をしっかりと摂った方が高い効果があるということが最近の研究でわかってきました。

胃癌になる前の胃潰瘍を患っている人も、動物性脂肪が豊富に含まれた食事をしっかりと摂ることによって潰瘍を早く治すことができます。

私たちが健康によいと思って行っていることが癌にとっては仇になることもあります。

中途半端な情報に惑わされずに、癌の予防に本当に効果のある食生活とは何かをじっくり考えてみるのもいいですね。

 

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原因:タバコなどの発がん性物質

タバコも有害な発がん性物質としてよく知られています。

タバコでも特に有害なのは煙。

タバコの煙には約4,000種類の化学物質が含まれており、そのうちの200種類以上は有害物質です。

その中でも50種類前後は明確に「発がん性物質」と定義されているダイオキシンやヒ素、アスベスト、カドミウムなどの危険な成分。

タバコの煙は吸う人だけではなくタバコを吸わない周囲の人にも作用する、つまり受動喫煙の問題もありますから、喫煙という何気ない行為がいかに有害になるのかがわかります。

「発がん性物質」としてのタバコの吸い過ぎは咽頭・喉頭癌の原因の60~90%といわれています。

いったんこの癌にかかった人のうち、喫煙者の死亡率は非喫煙者の30倍にもなるというデータもありますから咽頭・喉頭癌が発見されても喫煙を止めない人は自分で治癒する可能性を捨てているようなものです。

肺癌も喫煙によってリスクが上昇する病気のひとつであることはもちろんですが、特にタバコの煙が直接触れることの多い肺門部(気管支に近い部位)では癌化が特に激しいこともわかっています。

受動喫煙によっても肺癌になるリスクは2倍に増えますので、家族のいる人は何としてでも禁煙を実行したいところです。

タバコの煙というのは喫煙者自身が吸い込む「主流煙」と吐き出す「呼出煙」、そしてさらに灰皿に置いてあるときに立ち上る「副流煙」の3タイプがありますが、有害物質が最も多いのはなんと副流煙なのです。

特に小さな子どものいる家庭では禁煙としたいところです。

喫煙をやめると癌になるリスクが減るばかりではなく、狭心症や心筋梗塞・脳梗塞などのリスクもかなり高い率で避けることができますし、悪玉コレステロールの値を下げることもできるなどいいことづくしです。

タバコの吸い過ぎというと肺癌や喉頭癌だけのリスクが高くなるような感じがしますが実はそうではなくて、胃癌や食道癌、膀胱癌や子宮頸癌などタバコの煙がダイレクトに触れない部分の癌も発生しやすくなることも忘れてはいけません。

いずれにしても摂取しなくて良い「発がん性物質」は避けたいものです。

 

原因:活性酸素

活性酸素も癌の原因として名高い「悪者」のひとつです。

活性酸素の研究が始まったのは1950年代のこと。

アメリカの生化学者フリードビッヒが開始した活性酸素による研究は多くの科学者によって検証を重ねられ、活性酸素によって引き起こされる病気とその治療法についてのメカニズムが世界中で注目を浴びるようになりました。

人は酸素なしでは生きていけませんが、この体内に取り入れた酸素のうちの2~3%は体内で電子の欠けた活性酸素(フリーラジカル)の状態になります。

この活性酸素が私たちの細胞に攻撃を仕掛けて酸化させてしまい、癌を始めとしたさまざまな病気を作り出すわけです。

ちょうど、リンゴを切って切り口を空気にさらしておくと茶色く変色してボロボロになりますが、おなじような感じです。

活性酸素は一種類ではなく4つのタイプに分かれており、それぞれに違ったメカニズムで細胞を損傷します。

ひとつ目は最も大量に発生する「スーパーオキサイドラジカル」。

この活性酸素を放置しておくと細胞を損傷し、ときには破壊してしまいます。

「過酸化水素」も立派な活性酸素のひとつです。

「オキシドール」「オキシフル」とも呼ばれるこの物質は傷口の消毒液にもなりますが、体内では非常に毒性が強い働きをします。

皮膚に紫外線やX線が当たると大量に発生する「一重項酸素」も皮膚癌などの要因となる恐い活性酸素。

コラーゲンやエラスチンなどの美肌を保つタンパク質を破壊する作用があるので、たとえ癌には至らなくても女性には大敵です。

さらに最も有害とされるのが「ハイドロキシラジカル」。

このハイドロキシラジカルは過酸化水素を半分にしたような構造をしていますが、酸化力が非常に強く、寿命が100万分の1秒と非常に短いにもかかわらず核酸やDNAに大きな損傷を与えてしまいます。

ハイドロキシラジカルが過度に増加すると生命をも脅かします。

このように有害な活性酸素を必要以上に増やさないためには食事で糖質制限を行うことが肝心です。

糖質の摂取量を抑えることによって体内のサビ付きを有効に制限することができます。

特に白砂糖は「癌のエサ」ともいわれているぐらいですから、摂取を極力控えるのが得策ですね。

 

まとめ

癌細胞というのはどこで引き金をひいて増殖してしまうか分かりません。

癌の原因となりかねない行動を避けることで有効に癌を避けることができます。

自分の健康にとって本当に役立つもの・役立つ行動を巧みに選んでいくことを学んでいくのがいかに大切かということです。

一説だけに惑わされずに、さまざまな視点から健康維持を心がけていきたいです。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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