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不足しがちな「第7の栄養素」とは?核酸を摂るべき8つの理由とお勧めの食べ物

 2016/09/01 食事・運動
この記事は約 12 分で読めます。 24,862 Views

核酸は、長い間ほとんど注目されなかった栄養素です。科学技術庁の編纂による「四訂 日本食品標準成分表」にも記載されていません。

従来の栄養学では、核酸は体内で他の栄養素から必要量を合成できるので、特に食物から摂る必要はないとか、摂りすぎは痛風の原因となると考えられてきたからです。

ところが、1976年にアメリカのDr.ベンジャミン・フランクが自らの臨床経験によって核酸食の必要性を指摘したのです。

自らの患者たちに核酸食を多く食べさせたところ、老化防止や病気の改善に大きな効果があったのです

その後、日本でも小越博士(高知医大・外科)らが、通常の食事を摂れない術後患者に、点滴の中に核酸成分を入れて投与したところ、腸壁の萎縮や免疫力の低下を防げることを発見しました。

これらの研究は、人間の健康にとって核酸はデノボ合成だけでは足りず、食物からも積極的に摂る必要があることを明らかにしました。

そのほか、ここ十数年間に行われた多くの研究の結果、さらには痛風の原因とならないことが判明したことも加わり、一挙に核酸の栄養学的価値が見直され、現在では「第七の栄養素」といわれるまでに、その栄養素としての必要性が認められてきたのです。

痛風と核酸(プリン体)

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核酸にはプリン体が含まれることから、従来の栄養学では、核酸食(核酸を多く含む食事)は痛風の原因となるので摂らない方がよいとされてきました。

しかし現在では、核酸食を摂っても、フィードバックコントロールによって体内の核酸量は一定に保たれるので、核酸に含まれるプリン塩基からつくられる尿酸の量も核酸食を摂る前と変わらず、血液中の尿酸値にもほとんど影響を与えないことがわかっています。

痛風になる大きな要因は、遺伝的欠陥や糖質の摂り過ぎなどです

痛風の既往症のある人や遺伝的素因をもっている人でも糖質の多い食事を控えれば、核酸 食を摂っても心配はいりません

お肌ケアに核酸

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なぜ核酸が不足すると肌荒れ、シミ、そばかす等、肌トラブルが起きるのか?

核酸不足で肌が衰える皮膚は細胞分裂が活発なので、核酸を多く必要とします

そこで、20歳を過ぎて核酸が不足しがちになると、新陳代謝が衰えさまざまな肌の老化現象が現れてきます。

まず、ケラチン層(角質)や皮脂膜の細胞機能が低下するため、肌の水分を保持する物質や、荒れを防ぐ皮脂の量が減少し、肌にうるおいがなくなってきます。

また、通常ケラチン層では、2、3週間のサイクルで、古い細胞がアカとなってはがれ落ち新しい細胞と入れかわりますが、新陳代謝が衰えてくるとこのサイクルが長くなるため、古いケラチン層がふえて厚くデコボコになり肌荒れを起こします。

シミにはいろいろありますが、日焼けによるシミやソバカスはメラニン色素によるものです。

日に当たると肌が黒くなるのは、紫外線から体を守るためにメラニン色素がふえるためで すが、ふつうは二週間ほどでアカとなってはがれ落ちます。

しかし、新陳代謝が衰えている人が過度の紫外線に当たると、損傷遺伝子が修復されなくなり、シミやソバカスとなって残ってしまうのです。

活性酸素による老人性のシミ等の肌トラブルにも核酸食は有効

肌の老化は、活性酸素によっても起こります

細胞間物質であるコラーゲン線維が、活性酸素により架橋して構造の変化を起こし、肌の弾力性の低下やシワの原因となります。

また、老人性のシミにも関係しています。

活性酸素とは、酸素の不安定な状態のもので、さまざまな原因によって体内で生成される、スーパーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素といった四種類の物質のことです。

これらは非常に活性が強く、脂質、タンパク質、核酸などを酸化させたり、損傷や架橋させたりして、さまざまな病気や老化の原因となります。

紫外線は体内の酸素を活性酸素にかえるので、当たりすぎには注意しなければなりません。

肌の老化を予防・改善するには、核酸食を摂って新陳代謝を活発にし、また体内の抗酸化力(活性酸素を不活性化させる力)を高めることです

疲労、冷え性、肩コリに核酸

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病気ではないが、なんとなく全身がだるく疲れやすいという人は、かなりおられると思い ます。

その原因はいろいろですが、とくに女性に多いのは貧血ではないでしょうか

そういう人が核酸食を摂ると、骨髄での赤血球の生産が活発になり貧血が改善されるため、 疲れにくくなります

また、疲労感とともに冷え症や肩コリの症状がある人は、血行障害が考えられます。

この場合、核酸食を摂れば核酸の構成成分であるアデノシンというヌクレオシド(塩基+糖)には強い末梢血管拡張作用があるので、血流を増加させます。

その結果、細胞が活性化し新陳代謝が活発になるので疲労感がなくなり、冷え症や肩コリ も改善されます。

さらにはお酒が好きな人の場合、肝機能が低下して疲れやすくなることもあります。

肝機能を回復させるには、やはり核酸食が有効です

核酸食が肝機能の改善に効果があることは、小越博士(前出)などの研究で明らかにされています。

ビタミンのうち、ニコチン酸、ビタミンB 2、パントテン酸などは、核酸成分のアデニル酸 と結合後活性化するので、かりに核酸が不足しているとこれらのビタミンの働きが弱まり、 ますます疲れやすくなってしまいます。

そこでビタミン剤を飲むときは、一緒に核酸も摂ればより効果的となるでしょう

骨粗鬆症、骨の予防に核酸

hone日本人はカルシウム摂取量が少ないため、慢性的なカルシウム不足といわれています。

また、歳をとるに従い腸管のカルシウム吸収能が衰えるので吸収率が低下し、カルシウム不足にますます拍車をかけることになります。

当然骨は弱く、骨折しやすくなります。

さらに、老化にともない骨の構成成分であるコラーゲン線維(タンパク質)が減少することも骨を弱くする原因となっています。

骨の量は男女とも30代をピークとして、それ以後は徐々に減少していきます。

今、骨粗髭症という、骨がもろく折れやすくなる病気が話題となっています。

全国の六五歳以上のお年寄りの約三分のが、この病気にかかっています。

また、全国の患者数は、約450万人といわれています。

これらの患者さんの骨は、老化の場合と同様、カルシウムとコラーゲン線維の両方が減少しています。

したがって、骨粗髭症や老化にともなう骨量の減少を予防するには、カルシウム、タンパ

ク質、核酸(腸管を強化してカルシウム吸収能を高め、また細胞を活性化してタンパク質の産生を増加)の摂取が必要となります

フランスや中国では、核酸をこうした目的のために医薬品として利用しています。

なお、骨折した場合も、核酸は新陳代謝を活発にすることから、核酸食を摂ると治りが早くなります

がん対策に核酸

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遺伝子に損傷を与える活性酸素を撃退する物質とは?

ガンの原因は長い間よくわかりませんでしたが、ここ十数年間の研究により、遺伝子DNA の損傷によることがはっきりしてきました。

遺伝子に損傷を与える最大の原因は、活性酸素です。

その活性酸素は、体内でのエネルギー生産(糖や脂質を酸素によって燃やし、生命に必要なエネルギーをつくり出す)、タバコ、紫外線や放射線、ストレス、食品添加物や残留農薬 (発ガン物質)などによって発生します。

また、過酸化脂質(古くなった植物油など)は、活性酸素と同じ作用をします。

活性酸素は誰の体内にも存在しますが、だからといって必ずガンになるわけではありません。

それは、体の中に活性酸素を撃退する物質をもっているからです

すなわち、体内に存在するSOD (スーパーオキサイドディスムターゼ)などの酵素やビタミン(ベータ・カロチン、ビタミンB2、C、Eなど)、ミネラル(セレニウム、亜鉛など)、核酸などの抗酸化物質(活性酸素による酸化反応を抑制する物質)がそれです。

そのなかでも、核酸の分解物である尿酸(体内に一定量里がプールされている)の抗酸化力は強力です

これらのような物質が活性酸素の働きを弱めて遺伝子の損傷を防ぐので、細胞のガン化が抑制されるのです

核酸食はがん対策に有効

一方、遺伝子が損傷を受けてしまった場合は修復されたり、損傷遺伝子を持つ細胞の自殺とそれに変わる正常細胞の新生(新陳代謝)が起こりますが、これらの働きにも核酸が大いに関係しているのは、これまで述べてきたとおりです。

最近、核酸食は正常な細胞の栄養にはなるが、ガン細胞の栄養にはなりにくいことが明らかにされました

つまり、ガン細胞はサルベージ合成の核酸は利用できず、デノボ合成の核酸を利用するというわけです。

ガン細胞も増殖するには核酸が必要です。

したがって、核酸食を多く摂ればサルベージ合成がふえ、デノボ合成が減少するので、ガン細胞の利用できる核酸が減り、その増殖を抑制すると考えられます

私たちの体内では、毎日数十から数百個の細胞がガン化しているといわれますが、それらのガン細胞を成長しないうちに消滅させることが可能なのです。

動脈硬化、高血圧に有効な核酸

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血管の内壁の細胞が活性酸素によって損傷を受けて、遺伝子の一部が狂ったり、細胞そのものが死んだりすると、コレステロールが沈着しやすくなります。

これを防止するには、前項で述べたような、核酸、SOD、ビタミン、ミネラルといった抗酸化物質を充分に摂ることです。

また、核酸がコレステロールの合成を抑制することや、傷ついた遺伝子の修復や細胞の新陳代謝を活発にして、損傷を受けた血管の内壁をもとの正常な状態に戻すことも、コレステロールの沈着防止に役立ちます。

さらに、核酸は悪玉コレステロールを善玉コレステロールに変える働きもします

こうした作用により、動脈硬化は改善されていきます

それにともない血圧も下がってきます

なお、血圧の降下には、血管拡張作用をもつ核酸成分のアデノシンもかかわっています。

ところで、動脈硬化が相当進行している人の場合は急激に改善が進むと、はがれ落ちたコレステロールが血管の細い部分にひっかかったりしてトラブルの原因となるので、核酸補給食品を摂るときには、最初は少量から始める必要があります

核酸なら、サケ白子工キス300~1,000 ミリグラムをカ月間くらい続け、その後徐々に増量していくとよいでしょう。

それでもし血圧が上昇したら、減量します。

ちなみに、SODを摂るには、SODと同様の作用をもつ「SOD様食品」が栄養補助食品として市販されているので、使用量などを販売店と相談しながら利用されれば、大変便利でしょう。

糖尿病治療や合併症の予防に効果的な核酸

diabetes糖尿病は、全国の患者数が百数十万人、また潜在患者数は500万とも600万ともいわれている国民病です。

糖尿病の原因は、すい臓からのインシュリンの分泌が衰えたり、分泌量は充分でもその働きが衰えたりすることです。

インシュリンの分泌量が減ったり、働きが衰えると、血糖値(血液中のブドウ糖の量)が上がります。

この高血糖の状態が持続すると、さまざまな障害が起きてくるのです。

糖尿病には、二つのタイプがあり ます。

一つは、ウイルス感染などにより、すい臓のインシュリン製造細胞(ランゲルハンス島)が破壊されてインシュリンが分泌されなくなる、I 型糖尿病です。

この場合には、インシュリンの注射が必要となります。

もう一つは、肥満、運動不足、遺伝的要因、偏った食生活などと遺伝子の損傷が重なって発病する、Il型糖尿病です。

このタイプでは、必ずしもインシュリン注射を必要とはしません。

日本人の糖尿病の大部分は、Il型糖尿病です。

II 型糖尿病の場合は、食事療法や運動で治すことが可能です。

厚生労働省では、「糖尿病治療のための食品交換表」に則った食事がベストであると指導しています。

こうした療法に加え核酸を摂れば、なお治療に効果的です。

核酸がインシュリン分泌細胞の細胞増殖を活発にし、細胞の働きを高め、インシュリンの分泌を増加させるからです。

また、核酸成分のアデノシンには、インシュリンと同じような働きがあり、核酸は糖尿病の改善に役立ちます。

糖尿病になると体内の活性酸素がふえ、動脈硬化が急速に進みます。

その結果、心筋梗塞や脳血栓といった合併症を起こしやすくなります。

核酸には活性酸素の働きを弱める作用があるので核酸を摂れば、こうした合併症の予防に大きな効果があります

また、プロタミンはインシュリンの分泌を促しますので、「サケ白子工キス」は糖尿病の改善に最適の食品といえます。

肝機能の改善に必要な核酸

kanzou肝臓では、数千種類もの化学反応が行われています。

いわば、人間にとって肝臓は大化学工場のようなものなのです。

しかし、過度の飲酒、ストレス、運動不足、肥満、有害な薬物などが原因で、肝炎や脂肪肝、肝硬変になると、肝臓の機能が著しく低下してしまいます。

このように肝機能が低下するのは肝臓の細胞が壊死するためですが、その壊死した細胞を再生して肝機能を改善させるには核酸が必要となります

肝臓ではデノボ合成で核酸がつくられていますが、肝機能の低下でデノボ合成能力も衰えているので 、核酸食によって補わなければならないのです

まとめ ~核酸を多く含むお勧めの食品~

これまでみてきてお分かりのように、核酸は、遺伝子の損傷が原因で起こる老化やボケ、ガンやその他の生活習慣病などの予防や改善に大きな役割を果たしています。

しかし一般には、歳をとればとるほど、核酸は不足しがちになります。

最近の研究によれば、体重60キログラムの成人では、約700グラムの核酸が体内にあり、毎日2.4から3グラムぐらいが体外に排泄されているとのことです。

この排泄された分を補給しないと核酸不足になるため、肝臓での合成(デノボ合成)と食事(サルベージ合成)とで補う必要があるわけです。

食事から核酸を摂るには、一般的な食品としては、海苔、ハマグリやカキなどの貝類、いりこ、チリメンジャコ、大豆などが核酸を多く含んでいるのでお勧めします。

また、マグロ、カレイ、イワシなどの魚類や、牛肉、豚肉、鳥肉などの肉類にも比較的多く含まれています。

ただ、核酸を多く含む食品にはコレステロールの多いものもあるので食べすぎに注意するとともに、いろいろな食品をバランスよく摂るようにすることが大切です。

 

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ライター紹介 ライター一覧

荒木 裕

荒木 裕

崇高クリニック院長。

1962年 京都大学医学部卒

1967年 京都大学医学部大学院卒

1968年 大阪北野病院勤務

1971年 アメリカハーバード大学付属 小児病院脳神経外科研修医

1973年 アメリカハーバード大学医学部 臨床栄養学部助教授

1976年 アメリカ国立公衆衛生研究所(NIH)客員研究員

1977年 アメリカサウスカロライナ大学 医学部勤務

1983年 崇高クリニック開設


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