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糖尿病予防と運動について。改善につながる運動の知識

 2020/10/19 生活習慣病
この記事は約 11 分で読めます。 602 Views

糖尿病はさまざまな合併症を引き起こし重症化すると死に至ることもある病気です。

その症状を改善するための方法のひとつとして「運動療法」が挙げられます。

ただし、糖尿病の症状改善を目的とした運動を行う際にはただやみくもに体を動かせば良いわけではありません。

セオリーに則りながら運動量や時間などにも気をつける必要があります。

また、人によっては運動が他の健康上の問題を引き起すこともあるため注意が必要です。

ここでは糖尿病の症状改善だけでなく予防方法としても有効な運動に関する知識について幅広く解説します。

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糖尿病を改善するための運動

糖尿病の治療方法には「運動療法」「食事療法」「薬物療法」の3種類があります。

このうち運動療法には血糖コントロールやインスリンの抵抗性の向上、脂質代謝の改善といった効能が期待でき、複合的に糖尿病の症状を緩和することが可能です。

運動をすることに糖尿病の改善効果が期待できるのは、運動時に動かされる筋肉が糖や遊離脂肪酸といった糖尿病を発症させる原因となる物質を消費するからです。

よって、糖尿病の症状を根本から改善できるという意味においても運動療法には大きな意義があると言えます。

また、運動には血糖コントロールを正常化させる働きがあるのです。

多くの糖尿病患者はこの血糖コントロール機能に不具合が発生しているので、この点においても運動には糖尿病の症状改善が期待できると言えます。

運動療法によって糖尿病改善を図る場合、運動の種類や運動量・頻度・時間などに注意が必要です。

ここではこれらの詳細を見ていきましょう。

運動の種類と運動量の目安

糖尿病治療における運動療法では有酸素運動が推奨されています。

有酸素運動は「ウォーキング」「スイミング」「ジョギング」「自転車」などが挙げられ、頻度や時間を守りながら実践すれば症状の改善効果を得られるでしょう。

また、運動療法では有酸素運動と並行して筋トレをすることも推奨されています。

有効な筋トレには「腹筋」「ダンベル体操」「腕立て伏せ」「スクワット」などがあり、これらも基準を守りながら継続して行うのが良いでしょう。

糖尿病治療における運動療法としてこれらの運動を行う場合は「運動強度」にも注意が必要です。

有酸素運動では「最大酸素摂取量の50%前後、運動時心拍数が50歳未満で100~120拍/分、50歳以降で100拍/分以内」を目安としましょう。

また筋トレでは8~10種目の運動を1種目につき10~15回を1セットとし、1~3セット繰り返すのが有効です。

運動頻度と運動時間

有酸素運動は継続することが推奨されていますから可能であれば毎日行うようにするのがおすすめです。

ただし毎日行うのが難しい場合、週3~5日を目安としながら継続するとよいです。

1日当たりの運動時間は20~60分を目安とし、1週間の合計運動時間が150分程度となるのが理想的です。

ただしウォーキングは体への負荷が比較的軽いため、1回につき15~30分程度、1日2回を目安にしましょう。

一方、筋トレに関しては毎日行う必要はなく週2~3日の実施で問題ありません。

筋トレは時間を目安とするのではなく、上述した運動量(8~10種目の運動を1種目につき10~15回を1セットとし、1~3セット)を目安として行うのが良いでしょう。

運動のメリットと効果

運動療法は継続して行う必要がありますが、なかなか症状が改善されないとその有効性に疑問を感じることもあるでしょう。

そのためモチベーションを保つという意味でも、運動が糖尿病治療においてどのようなメリットをもたらしてくれるのかを理論的に把握しておくことは非常に重要なのです。

人の体は運動をする際に必要なエネルギー源としてブドウ糖を吸収・消費します。

しかし糖尿病の人の体内は筋肉に吸収されなかったブドウ糖が余っている状態です。

そこで運動を継続して行うと、余剰となったブドウ糖を消費して血糖値を下げることが可能となります。

そうすると糖尿病の症状自体も緩和できるのです。

また2型糖尿病の場合インスリンの働きの低下が発症の原因となりますが、運動をするとインスリンの分泌を促進できるようになります。

このようなことから、特に2型糖尿病においては根本から症状の改善を図れるという点で運動には大きなメリットがあるのです。

他にも、糖尿病患者が行う運動には「肥満の防止」や「高血圧症の改善」「ストレスの解消」といった点でもメリットがあり、多角的に糖尿病の改善を図ることができます。

 

運動のポイントと注意点

糖尿病を患っている人の場合すでに体には何らかの不調が生じているケースも珍しくないため、過度な運動が逆に健康を害してしまう危険性もあります。

このことから糖尿病の症状改善を目的とした運動では、以下のポイントに注意しなければなりません。

<準備運動・整理運動はしっかりと行う>

有酸素運動を長時間にわたって行うと、足や腰には本人も気づかない負荷がかかります。

このことによるケガを予防するためには運動を始める前に準備運動をしておくのが有効です。

また、それと併せて運動後の整理運動を行うことも忘れないようにしましょう。

<いきなり激しい運動・長時間の運動をしない>

運動療法を始めたばかりのころは体がついていけないこともあります。

そのため最初のうちは様子を見ながら強度や時間を調節し、慣れてきたら徐々に上述した目安に近づけていくのが良いでしょう。

また、そのためには「運動療法ではいきなり目安どおりの運動をする必要はない」と知っておくことも大切です。

<その日の体調を見ながら運動量を決める>

有酸素運動は高い頻度で継続して行うことが大切です。

しかし運動をすることで体調を崩してしまうと運動を継続するのも難しくなってしまうでしょう。

糖尿病の運動療法ではその日の体調を見ながら運動量を決めることも重要です。

<運動を楽しむための方法を自分なりに考えてみる>

運動療法では自分自身が運動を楽しむことも大切です。

ただ歩いたり走ったりしているだけでは退屈だという人はテニスなどのゲーム性の高い運動を取り入れてみるのも良いでしょう。

運動を継続するためには運動を楽しむための方法を自分なりに考えてみるのがおすすめです。

<継続することを最優先に考える>

有酸素運動と筋トレは推奨されている頻度は異なるものの、どちらも継続して行わないと十分な効果が得られないという点では共通しています。

よって運動療法では継続することを最優先に考え、体力的にきついと感じたらそこで運動を止めてしまうのではなく、運動量を減らしてでも継続するようにしましょう。

<食前の運動は控え、できるだけ食後に行う>

インスリンの分泌に異常がある人の場合、過度な運動によって低血糖の状態になってしまうこともあります。

食前の運動には注意するとともに、できるだけ食後に運動をするよう心掛けた方がよいでしょう。

<運動が禁止・制限されるケース>

糖尿病治療における運動療法は、特定の症状が見られる場合には禁止・制限されることがあります。

例えば「血糖コントロール不良」「腎不全」「増殖網膜症による 眼底出血」「虚血性心疾患」などです。

これらの症状がみられる人の場合、運動療法以外の方法で症状の緩和を図ることとなります。

 

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筋トレと糖尿病予防

近年の研究では、筋肉量と糖尿病の発症に大きな関係があることがわかっています。

そのため糖尿病の発症を防ぐためには筋肉量を増やすことを意識した運動(=筋トレ)をすることも非常に重要です。

続いては、糖尿病予防における筋トレの重要性について見ていきましょう。

<糖尿病は予防をすることが大事>

糖尿病は一度発症すると完治させることが難しいといわれる病気です。

発症するとその進行を遅らせたり症状の緩和を図ったりすることを生活の一部として常に意識しなければならなくなります。

糖尿病は生活習慣病の一種であることから、日々の生活における悪い習慣が発症の原因となっていることがほとんどです。

そのため、糖尿病発症の原因となりうる習慣を改善すれば発症を未然に防ぐこともできるでしょう。

このことから糖尿病について考える際には「予防をすることが何よりも大事である」ということを常に意識するようにしてください。

<筋肉量と糖尿病予防の関係>

糖尿病患者の体内ではブドウ糖が過多の状態になっており、その原因としては摂取したブドウ糖を筋肉が消費しきれていないことが考えられます。

これは筋肉が消費できるブドウ糖の量に限界があるためですが、これは筋肉量が増えれば消費できるブドウ糖の量も多くなるということでもあります。

このことはカリフォルニア大学が行った研究でも証明されており、その報告によると体重に対する筋肉量の比率が10%増加すると、糖尿病予備軍の糖尿病発症リスクは23%も低下したとされています。

このことから筋トレによって筋肉量を増やすことは糖尿病の発症を未然に防ぐことに繋がるといえます。

体重に対する筋肉量の比率を基準として考えるのが良いでしょう。

<筋トレによる糖尿病予防は高齢者の場合も有効>

糖尿病は高齢になってから発症することも少なくありません。

一方で筋トレは若い人がするものというイメージも強いことから「高齢者が筋トレを行ったところで期待したような糖尿病予防効果は得られないのでは?」と考える人もいるのではないでしょうか。

しかし、高齢者であっても筋トレによって筋肉量を増やすことは十分に可能です。

とりわけ下半身の筋肉量は高齢者でも増やしやすく、スクワットなどを継続して行うとより高い糖尿病予防効果が期待できるでしょう。

また、ウォーキングなどの有酸素運動でも筋肉量を増やすことは可能なので、スクワットなどの負荷の多い運動がきついという人は自分なりにメニューを考えてみるのもおすすめです。

 

自分の筋肉量の調べ方

筋トレによる糖尿病予防では自身の筋肉量を把握し、体重に対する割合を基準のひとつとして考える必要があります。

自分の筋肉量は以下の公式で算出できるため覚えておくようにしましょう。

<筋肉量の算出方法>

1.体重×体脂肪率=体脂肪量
2.体重-体脂肪量=骨・内臓・筋肉量
3.骨・内臓・筋肉量÷2=筋肉量

例えば体重60kg、体脂肪率20%の人の場合、筋肉量は以下のように算出できます。

1.60kg(体重)×0.2(体脂肪率)=12(体脂肪量)
2.60(体重)-12(体脂肪量)=48(骨・内臓・筋肉量)
3.48(骨・内臓・筋肉量)÷2=24(筋肉量)

<運動の三大効果>

糖尿病の予防や症状改善における運動に期待できる効果には主に以下の3つがあります。

・食後高血糖の予防

食後は血糖値が上がりやすいです。

しかし食後に運動をすると、このような食後高血糖の状態になることの予防が可能となります。

・血糖値が上がりにくくなる

運動をした日は血糖値が上がりにくくなります。

そのため運動を継続して行えば慢性的な高血糖状態を緩和することも可能です。

・インスリンの血糖値を下げる効果の増大

インスリンには血糖値を下げる働きがあります。

運動をするとインスリンによる効果がより強くなるのです。

 

運動は続けることが大事

糖尿病予防・治療において運動はたいへん重要なものであり、継続することが大切です。

なぜ運動を続けることが大事なのか、その理由を整理しておきましょう。

・糖尿病予防・治療では血糖値を上げないことが重要

糖尿病とは血糖値が基準値を上回り、さまざまな合併症を引き起こす疾患です。

したがって、その予防や治療においては血糖値を上げないことが重要となります。

血糖値は食後や長時間体を動かさなかった日などに上昇しやすいのが特徴です。

糖尿病予防・治療においては、このような血糖値が上昇しやすいタイミングで運動をし、インスリンの効果を高めることが重要となります。

・運動はとにかく継続することを意識しよう

長時間運動しないことで血糖値が上昇してしまうことからも、運動は毎日継続して行う必要があると言えます。

糖尿病予防・治療における運動は継続して行うことを意識しましょう。

疲労がたまっているときでもまったく運動をしないのではなく、運動時間を半分にするなどして少しでも体を動かすようにするのがおすすめです。

 

まとめ

糖尿病と運動には深い関係があります。

血糖値を下げるための方法として適度な運動は毎日継続して行うことが予防・治療の両面で有効です。

また、運動を行う際には有酸素運動と筋トレをそれぞれの基準に則って行うことも忘れないようにしましょう。

糖尿病予防・治療において筋トレをする場合、自身の筋肉量を把握することも大切です。

ここでご紹介した筋肉量の計算式を覚えておくことをおすすめします。

一方、糖尿病予防・治療を目的とした運動は継続して行うことで効果を得られるようになります。

運動時にはより高い負荷を体へかけることよりも継続して行うための方法を考えるほうが重要だ言えるでしょう。

 

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木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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