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高齢者が高血圧を改善するための基礎知識

高齢者は加齢とともに血管も老化し腎臓病や糖尿病と合併して高血圧を発症しやすくなります。

また高血圧症は自覚症状に乏しいことからサイレントキラーとも呼ばれています。

そのままにしておくと、特に高齢者の場合は血管の動脈硬化によって急な血圧変動により血管が破裂し、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まってしまうのです。

そのため高血圧をいかに改善できるかがポイントになります。

薬を内服するだけでなく食事や運動など生活習慣の改善が重要です。

ここでは高齢者が高血圧を改善するために知っておきたい基礎知識について紹介します。

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高齢者の高血圧改善の知識

<高齢者の高血圧の特徴>

高齢者の血圧の特徴として「収縮期の血圧が高い」ことが挙げられます。

拡張期の血圧は低いのになぜ収縮期の血圧が高くなってしまうのかというと、加齢による血管の弾力性の低下によって血液を全身に押し出すのに強い圧力が必要となるからです。

例えば水を通すホースをイメージしてみてください。

なんらかの詰まりがあると蛇口を開いているのに水は流れません。

何かの弾みで再び水が流れるようになったときには今まで流れていなかった水まで一気に出てくるため、勢いが強くなってしまいます。

ホースが老朽化しボロボロになっていると破れてしまう可能性もあります。

血管の場合、動脈硬化でボロボロな状態だと急激な動作などで血圧が急上昇した場合に血管が破裂し、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが高まります。

また高齢者は血圧調整機能が弱いため、ちょっとしたことで血圧が大きく変動してしまうのが特徴です。

そのため急激な血圧変動が起こらないよう日常生活動作に注意する必要があります。

<厳しくなった降圧目標>

高血圧治療ガイドライン2019では高血圧の基準値は140/90mmHg以上でした。

2014年版と変更はなかったものの、正常血圧とされていた130~139/80~89mmHgが現在では「高値血圧」に変更となっています。

これは130~139/80~89mmHgだと将来的に高血圧となるリスクが高いこと、脳や心疾患のリスクが懸念されることが背景にあるからです。

<家庭で正しく血圧を測る方法>

血圧は測定するタイミングや測り方など、ちょっとしたことで変動しやすいのが特徴です。

そのため、正しい測定方法を実践しなければ数値に誤差が生じ、普段の血圧として正しい数値とは言えません。

家庭において正しく測定する際には以下のポイントを押さえましょう。

・運動直後は測定しない

散歩やジョギングの直後などは血圧が変動しやすいため、しばらく休息をとり呼吸や脈拍が安定してから測定を行いましょう。

・朝晩各1回、決まった時間に測定する

朝は起床後の1時間以内、夜は寝る前と決めて毎日だいたい同じ時間に測定をすると血圧の推移を把握しやすいです。

・座位をとる

横位や座位では測定値に差が出ます。

測定は座位を基本とし、毎回できるだけ同じ姿勢で測定しましょう。

・血圧に左右差がないか確認する

高齢者の中には血圧に左右差がある人もいます。

そのような人が日によって左や右と測る腕を変えていると正確な血圧測定を行うことができません。

測定の始めはできれば両方の腕の血圧値を記録しておき、毎回の測定の際の腕は統一しておくとよいでしょう。

・血圧手帳に記録をする

測定値は血圧手帳に記録をしておきます。

高血圧の改善にはまず自分の普段の血圧について知ることが大切です。

その日運動をしたかどうか、体調の変化なども合わせて記録しておくと診療時に役立ちます。

 

高血圧の改善に向いている運動について

<運動の内容と運動量>

運動には「有酸素運動」と「無酸素運動」がありますが、高血圧の人が実際に運動療法を行う場合に適しているのが「有酸素運動」と呼ばれる運動です。

有酸素運動とは呼吸によって体内に多くの酸素を取り込みながら行う運動で、筋トレのような強度の強い無酸素運動と比較して心臓への負担が少なく、軽めの運動なので継続して行えるというメリットがあります。

具体的にはウォーキング(早歩き)、軽めのジョギング、自転車や水中運動、エクササイズなどです。

近所で散歩コースとなるような安全な道を見つけたり大きな総合公園の周囲を歩いたり走るのもよいでしょう。

室内で運動ができるスペースを開放している施設では雨など天候が悪い日でも安心して運動に取り組めます。

また家族や友人と一緒に取り組むと続けやすいです。

運動量の目安としては毎日30分以上が望ましいでしょう。

30分という時間の確保が難しい人は10分の運動を3回に分けて行うなどの工夫をしてもよいとされています。

<運動するときの注意点>

高血圧の人が運動する場合いくつか注意して行う必要があります。

大切なのは運動によって血圧がさらに急上昇しないように気を付けることです。

高血圧の人は血圧の急上昇によって心臓系の疾患を発症するリスクが高まります。

命に関わるようなことがあれば本末転倒です。

また、血圧が下がらないからと自己判断で運動強度を上げないことが大切なので、必ず医師の指示のもとどこまでの運動ができるかを確認してから実践しましょう。

これまで運動の習慣がなかった人はけがの予防も兼ねて少しずつ体を慣らしていくことが大切です。

習慣のない人がいきなり30分ほどの運動をすることは簡単ではありません。

まずは10~15分程度試してみて徐々に体を慣らしていくと体への負担もかかりすぎないでしょう。

<上手に運動を取り入れるコツ>

高血圧の人にとって毎日30分の運動が望ましいということが分かりましたが、毎日継続できる人がどれほどいるでしょうか。

特に朝出勤前や帰宅後などに30分運動の時間を確保するというのは簡単ではありません。

大切なのは日々の日常生活動作の延長で運動をうまく取り入れることです。

以下に生活の中で取り入れやすい運動を紹介します。

・早歩きを意識する
・掃除機ではなく、ほうきや雑巾がけを取り入れる
・エレベーターではなく、階段を使う
・一駅前で降りて職場まで歩く
・車ではなく、徒歩や自転車で買い物に行く

日常生活動作の中でいかに運動を意識できるかがポイントです。

交通手段が発達している現代ですが、少しの工夫で歩くなどの機会を意識して増やすことで運動量をアップすることができます。

今のライフスタイルを少し見直し、無理のない範囲で運動を意識した行動に変えてみましょう。

激しい動作に注意しながら軽く息があがる程度の強度で行ってみてください。

 

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高血圧改善の正しい運動の知識

<運動の時間帯>

自分のライフスタイルに合わせて運動を取り入れることが大切ですが、運動を行う季節や時間帯によっては運動内容が限られてしまうことや体の不調に注意しなければならないことがあります。

以下のポイントをあらかじめ押さえておきましょう。

・食後1時間以降に運動を行う

食後は食べたものの消化が行われているため、このタイミングで運動を行うと体調不良などを起こしやすくなります。

そのため消化が一段落する食後1時間以降に運動を行いましょう。

・空腹状態は避ける

食事の前に運動をと考える人もいますが、空腹状態での運動は避けるのがベストです。

空腹のまま運動をしてしまうと体へ負担がかかり過ぎてしまうので注意しましょう。

・朝は軽めの運動を中心に

交感神経が目覚め血圧が上昇する朝の時間帯には、有酸素運動の中でも軽めの運動を取り入れることが血圧の過度な上昇を防ぐために重要です。

朝は散歩や軽めのジョギング程度に留めておきましょう。

・夏は水分・塩分補給をこまめに行う

夏の暑い時期は汗を多くかくことによって脱水症や熱中症のリスクが高まります。

安全に運動を行うために水分や塩分補給をこまめに行いましょう。

運動時には必ず水筒やペットボトルを持参し、途中で飲めるようにしておくとよいです。

・ストレッチや準備運動を念入りに

これから行う有酸素運動を効率的に実施するためにも、事前にストレッチや準備運動で体の筋肉をほぐしてからはじめましょう。

けがなどの事故防止にもつながります。

・夜の運動は入眠2時間前には終了する

夜間に運動を行う場合には、入眠する2時間前には終了しておくのが望ましいです。

夜は徐々に副交感神経が優位になり身体はリラックスした状態で入眠体制を整えていきます。

運動によって交感神経が活発なままだと不眠などといった新たな問題が生じてしまう可能性があるため、寝る直前に運動をすることは避けましょう。

<運動のメリット>

・普段の血圧が安定しやすくなる

高血圧の方にとって運動をするメリットは血圧が安定しやすくなることです。

運動をすると血圧は一時的に上がるものの、血流が促され血管が開いていくために運動直後、血圧は低下します。

その後、血圧は徐々に上がっていきますが、ここでポイントなのは運動前後の血圧変動に一喜一憂しないことです。

「運動しても効果がないのでは?」と諦め、自己判断で運動量を増やし過ぎたりしないように注意してください。

運動を継続していくと徐々に血圧の変動幅が小さくなり安定するようになります。

そのため急激に血圧が上昇し、脳卒中や心筋梗塞などといったハイリスクな病気の予防にもつながることも。

あくまでも「適度な運動」を心がけることが大切で、高血圧の人は特に安全の元で行うという意識を忘れないようにしましょう。

・メタボリックシンドロームの改善

脂肪に含まれる成分によって交感神経が活性化され血圧が上昇するというメカニズムが分かっており、脂肪の多いメタボリックシンドロームの改善が高血圧の改善にもつながるのです。

運動により脂肪が燃焼され消費カロリーが増えることで体重が減りやすくなることも期待できます。

・自律神経のバランスが安定する

ストレスによる自律神経の乱れによって血圧は上昇しやすくなるのが特徴です。

運動はリフレッシュやストレス緩和に効果があり、自律神経のバランスを整えてくれるため高血圧改善も期待できます。

 

高齢者の高血圧改善のポイント

<日常生活の中でこまめな水分補給を>

高齢者では口渇感が自覚しにくいことやトイレが近くなることを懸念して、水分をあまり摂取しなくなる傾向にあります。

そうなると怖いのが脱水症です。

特に高血圧の人は脱水症で血液の成分がさらにドロドロになり粘度が増し、心筋梗塞や脳梗塞といった疾患のリスクが高まります。

また夏の暑い時期だけでなく、冬の時期も脱水に要注意です。

暖房器具の使用によって空気が乾燥してしまうため、特に起床時は喉がカラカラに。

起床後や毎食後、外出後などの水分補給を意識することが大切です。

<冬のお風呂とトイレに要注意>

高齢者で高血圧の人の場合、浴室やトイレで起こりやすいヒートショックによる事故を防ぐことが大切です。

これは暖房で温められているリビングと脱衣所、浴室、トイレ間の「気温差が大きいことが原因」であり、心臓に大きな負担を与えかねません。

以下に挙げる対策が効果的です。

・シャワーで浴室を事前に温める
・湯船の蓋を外して湯気を浴室、脱衣所まで送る
・脱衣所に小さな暖房器具を置く
・脱衣所の床にマットを敷く
・便座カバーやスリッパを使用

同居する家族がいれば入浴前に一言声をかけておくと安心です。

<行動はゆっくりを心がける>

血圧の急激な変動を予防するためには、日常生活の動作もゆっくりすることを心がけることがポイントです。

高齢になると筋力の低下などによって動作はスローテンポになりやすいですが、中には筋肉の衰えを感じさせないような元気な人もいます。

自分では「若い、まだまだ元気」と思っている人ほど要注意です。

体が動く分、急な動作をしてしまうこともあります。

重たいものを持つなど体に負担のかかる行動も控えることが大切です。

せっかちな性格で何でも早く行動しないと気が済まない人も、時間にゆとりを持ってスローペースを意識してみましょう。

<ストレスを解消する>

心身にストレスがかかると自律神経のバランスが乱れ、心拍数の上昇、血管の収縮により血圧が上がりやすくなります。

そのため高血圧の改善にはストレスを溜めず解消することが大切です。

特に高齢者の場合には退職後は人間関係によるストレスを感じる機会は減る一方で、配偶者との死別や老老介護によるストレスなどライフステージ特有の出来事からくるストレスがあります。

イライラしやすくなり疲れやすくなるなど症状は人それぞれですが、気分転換やリフレッシュする機会をできるだけ生活の中に取り入れてみるとよいでしょう。

おすすめのストレス解消法を紹介します。

・趣味に没頭する

映画鑑賞や楽器演奏、ガーデニングなど自分の好きなことで時間を過ごすと心身のリフレッシュにつながります。

・習い事やカルチャースクールなどに参加する

パソコンスクール、手芸や習い事などシニア向けのスクールなどに参加することは同世代との出会いの場にもなるのでおすすめです。

・友人と話す機会を持つ

友人、知人など家族以外の人に話を聞いてもらうというのもストレス発散になります。

<睡眠時間をしっかり確保する>

高齢になると体内時計も加齢変化するといわれており、夜間覚醒や早朝覚醒しやすくなります。

また筋力の低下などによって日中の活動量が低下すると睡眠の質に影響することもあるため、夜十分に眠ることができるよう日中の過ごし方にも配慮することが大切です。

睡眠を十分にとることができれば、自律神経のバランスが安定し高血圧改善にもよい影響をもたらします。

よい睡眠をとるためのポイントについて押さえておきましょう。

・日中の活動量を増やす

可能な範囲で散歩やジョギング、ストレッチなどで日中の活動量を増やすとほどよい疲労感で夜にぐっすりと眠れるようになります。

・午前中に日光を浴びる

日光を浴びると体内リズムが整い、ほどよい疲労感も与えてくれます。

・昼寝を長くとらない

昼寝が長くなってしまうと昼夜逆転してしまい、夜間に眠れなくなってしまうため昼寝をする場合は短い時間に留めましょう。

・規則正しい生活を心掛ける

食事は三食とり規則正しい生活を心掛けると、夜に入眠状態にスムーズに移行しやすくなります。

<入浴はぬるめで長湯しない>

なかには「熱いお湯に長く浸かりたい」という人もいるでしょう。

しかし高血圧の方の場合、熱いお湯に長湯は禁物です。

42度以上の熱いお湯に長く浸かっていると血管の収縮によって血圧が上昇してしまいます。

脳梗塞や心筋梗塞といった疾患のリスクが高まるため危険です。

入浴の際の注意点について整理しておきましょう。

・お湯の温度は40度以下で設定
・10分程度を目安に上る

また、湯船から上がる際に急に立ち上がる動作は血管や心臓に負担を与えてしまうため、手すりやお風呂の縁をつかみ、ゆっくりと立ち上がるようにしましょう。

冬は特に浴室、脱衣所などとの温度差に注意しなければなりません。

必要であれば暖房器具などを活用しましょう。

 

まとめ

高齢者でも高血圧の治療は薬の内服だけでなく生活習慣の改善が重要な意味を持ちます。

加齢による心身の変化を受け入れながら、無理なく続けていけるように自分に合った生活習慣の改善方法を実践していくことがとても大切です。

また急激な血圧変動が起こるのを防ぐという意識で生活することが心筋梗塞や脳卒中といった疾患のリスクを下げることにもつながります。

血圧はちょっとした刺激で変動しやすいものです。

一時的な血圧の高低に一喜一憂せず、長期的に血圧を下げることに意識を向けて高血圧を改善させていくようにしましょう。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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