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糖尿病さんに朗報!コーヒーが食後血糖値を抑制してくれます

 2016/01/06 生活習慣病
この記事は約 5 分で読めます。 2,673 Views

日本において成人の糖尿病患者は720万人とも言われています。そんな糖尿病の予防にコーヒーが有効であるという研究がなされています。どのように効果を発揮するのでしょうか。

コーヒーが2型糖尿病発症リスクを下げる仕組み

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糖尿病には1型と2型があります。1型は肝臓のβ細胞が壊れることでインスリンの分泌をしなくなるもので食事や運動といった生活習慣とは関係ありません。一方2型は肥満、運動不足などにより元々かかりやすい体質の人が発症するもので、食事や運動といった生活習慣の改善と投薬、まれにインスリン注射を伴います。

コーヒーがその予防に効果ありとされるのは2型の場合のみです。その仕組みについてはまだ明確に解明されていない部分が多いのですが、含まれているクロロゲン酸というポリフェノールが血糖値調整など糖の代謝に影響すると考えられています。このクロロゲン酸はカフェインよりも含有量が多く、生豆の5~10%を占める成分です。褐色の色や苦み、風味の元となっており、大変抗酸化作用の強い物質なため活性酸素による体内の酸化を防いでくれます。

クロロゲン酸と血糖値抑制効果

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クロロゲン酸を含んだカフェインレスコーヒーによる実験では、食事と同時摂取した場合、食後30分の血糖値は摂取していない人に比べて上昇率が低いというデータが出ました。さらにカフェイン入りの物を食事時に摂取した場合は一層上昇率が抑えられたという結果がでました。

このような結果からクロロゲン酸自体に血糖値抑制効果がみられると考えられるようになりました。また、カフェインには脂肪燃焼作用があり、肥満になりづらいという効果が考えられ、肥満が大きな要因となる2型糖尿病の発症を抑えるのではないかと言われています。

2型糖尿病予防への効果

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2004年、アメリカの医師会誌がフィンランドの国立公衆衛生研究所による1万4600人、35~64歳の男女を対象としたコーヒーと糖尿病発症についての大規模調査を発表しました。それによると1日3~4杯飲む人と全く飲まない人を比べると、毎日飲んでいる人は糖尿病にかかる確率が女性で29%、男性で27%減少したとデータが出ています。さらに1日10杯以上飲む人は、女性で79%、男性で55%減少しています。

日本ではフィンランドの研究発表以前の1997年~2002年に九州大学の研究グループが行った3200人を対象とした研究では、飲む人は飲まない人に比べて発症またはその一歩手前の境界型となる確率が10~40%低下すると発表されています。具体的には1日に1~2杯飲む人は40%、3~4杯飲む人は30%、5杯以上飲む人は20%発症リスクが減少するという結果が出ています。

境界型の人にとっても…

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また、境界型となる人は、1日に1~2杯飲む人は20%、3杯以上飲む人は40%のリスク減少という結果となっています。

さらに、2009年に国立国際医療研究センター糖尿病研究部による5万6000人を対象とした大規模調査では、週に3~4杯飲む人は全く飲まない人に比べて女性は38%、男性が17%低下するという結果がでています。

オーストラリアのシドニー大学でも調査が行われており、「効果あり」という結果が出ており、世界各国の研究機関が研究をしています。

すでに発症している人には逆効果?

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このようにコーヒーが糖尿病の発症を抑えるという予防効果が世界各国から発表されていますが、飽くまで「予防」で、既に発症している人にとっては効果は無いと考えられています。それどころか、カフェインの作用から、糖尿病を発症している人は飲むタイミングに注意する必要があるとも言われています。

カフェインには脂肪を燃焼させる効果があります。体に摂取した食べ物の脂肪はカフェインにより燃焼促進されますが、炭水化物はそのまま残るため血中のブドウ糖は増えます。

健康な体ですとインスリンの作用によりこれらのブドウ糖は吸収されてしまいますが、糖尿病を発症しているとインスリンがうまく働かないためブドウ糖が血中に蓄積してしまいます。

その状態で更に炭水化物とカフェインが同時に体内に摂取されると、脂肪だけ消費されてブドウ糖だけ残ってしまうという状態が更に助長されるため、糖尿病の体に更なる悪影響を及ぼします。

食後のコーヒーとケーキ

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これらの現象を実際の食事として例えると、夕飯と一緒に一杯飲んで、その直後にケーキなどの炭水化物の入ったデザートと一緒に食後の一杯を飲む、ということです。外食時には普通にしてしまいそうな行動ですが、発症している人は気をつけなければいけません。

ただし、糖尿病の人はカフェインを摂取してはいけないわけではありません。炭水化物が体内に残っていると良くない作用となるため、空腹時に1杯をじっくり飲むという風に工夫をすれば辞める必要はないのです。

まとめ

このように、「コーヒーに2型糖尿病の発生を抑える予防効果がある」という根拠は、クロロゲン酸の血糖値調整作用により糖尿病の発生が抑えられるいうこと、また、同じく含まれるカフェインとの相互作用により、更にその効果が表れると見られます。

ただし、予防には効果がありますが、既に発症している人はむしろ飲むタイミングを注意しなければいけません。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。


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