肺がんの前触れは?特有の症状がない肺がん発覚のきっかけとは
最近体調が悪く症状から当てはまる病気を調べている時に「自分は肺がんでは?」と心配されている方もいるかもれせん。
自分が肺がんかどうか疑われた場合、まず気になるのが「肺がん」とはどのような病気であるかということです。
ここでは、肺がんの初期症状や肺がんが発覚するまでのきっかけ、また肺がんの痛みや検査などについて体験談などを参考にご紹介します。
肺がんについての知識を分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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Contents
肺がんの発覚までのきっかけとは
肺がんとは、肺にある気管、気管支、肺胞の細胞の一部がさまざまな原因によりがん化したことで生じます。
肺がんは、大きく「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分けられます。
肺がんが進行すると、がん化した細胞は周囲にある組織を壊しながら増え続け、リンパ液や血液の流れに乗り全身に広がります。
肺がんの症状としてよく知られているのは以下のような症状です。
・なかなか回復しない咳(せき)
・血痰(けったん)
・胸の痛み
・息切れ
・嗄声(させい):声がかれる
・喘鳴(ぜいめい):呼吸時のゼーゼー音
・顔や首のむくみ など
ただし、それらの症状は肺がんだけにみられるものでもなく肺炎や結核などの症状にも現れます。
また症状のあらわれ方もそれぞれです。
では、肺がんがどうかまだ分からない疑いのある段階では具体的にどのような初期症状があるのか、また肺がんが発覚するまではどのようなきっかけがあるのかをみてみましょう。
■肺がんの初期症状
肺がんの症状は出にくく、かつ初期症状は風邪症状と似ていることもあり、それゆえに見逃しやすいといわれています。
風邪に似た症状というのは、咳や痰が出る、声が出にくいなど風邪をひくと誰もが経験する症状です。
そのためにそれが肺がんの初期症状とは気づかずに発見が遅れることも多いです。
■肺がんの発覚までのきっかけ
肺がんが発覚した多くの人が健診で肺がんが疑われ、そのあとに実施された精密検査でがんと確定するというパターンを経験しています。
気管支鏡や内視鏡などの精密検査の結果、肺がんが判明する人もいれば、肺がんとはまったく異なる病気の治療中に肺がんが見つかる人もいます。
一部例を挙げてみましょう。
・風邪で来院し、検査で胸水を発見される。入院と通院を繰り返して数年後にがんと診断され手術を受けた
・症状が現れたことをきっかけに病院に行き肺がんが発覚する
・長年の喫煙者が喀痰検査にて、がん判定の一歩手前の判定が出る。そのあと内視鏡検査となり肺がんが発覚する
このように、肺がんの特有の症状がなくても普段受けている定期健診やCT検査で肺がんを疑われ、大きな病院を紹介されて正式な診断を受け治療を行うケースが多いといわれています。
ここで、肺がんを診断するために行われる検査方法をご紹介します。
・画像診断(CT、MRI、レントゲン、骨シンチグラフィ、PET)
・内視鏡(気管支鏡など)
・細胞診(喀痰細胞診、胸水細胞診、穿刺細胞診など)
・経皮肺生検
・腫瘍マーカー(血液検査)
これらの検査以外にも、肺がん診断するための検査は数多くあります。
また後ほど詳しく説明をしていきます。
肺がんの症状の現れ方に特有の症状はない
肺がんの一般的な症状を前項でお伝えしました。
しかし、実際にはそれらの肺がんの症状の現れ方には特有の症状はありません。
ここでは、肺がんの症状の現れ方、初発症状の種類、肺がんの痛みについて説明します。
■肺がんの症状の現れ方
前述のように肺がんの一般的な症状として「呼吸が苦しい」「胸が痛い」「咳が多く出る」などがあります。
しかし、肺がんだけにしか出ない肺がん特有の症状はないのです。
さらに、肺がんの一般的な症状はたとえがんが進行しても症状として出ないこともあり、そのため肺がんは早期に見つけにくいとされています。
■肺がんに見られる初発症状
肺がんの症状の現れ方に特有の症状はないとされていますが、肺がん患者が診察を受けたときによくみられる症状があります。
肺がんの初発症状としてみられやすいものをまとめると以下のようになります。
・咳が出る
・体重が減っている
・呼吸が苦しい
・胸が痛い
・血が混じった痰が出る
・骨の痛みを感じる
・リンパ節(首など)が腫れている
以上に挙げた肺がんの初期症状はもちろん肺がんだけにみられるものではありません。
ほかの呼吸器部位のがんの初発症状でもみられるものです。
よって、肺がんの早期発見のためには特に思い当たる原因がないのに「咳や痰が2週間以上続く」「血が混じる痰が出る」といった場合に、なるべく早めに病院に受診することがすすめられているのです。
■肺がんで感じる痛み
肺は痛みを感じにくい臓器といわれています。
ただ、前項の肺がんの初発症状でも患者の約半数で「胸の痛み」を感じ、また1/4の患者に「骨の痛み」が出たという報告もあります。
肺がんの初期にはなかなか強い痛みを感じることはないものの、実際にはがん細胞が胸壁(胸を形作っている骨格とそれを肉付ける組織)に浸潤したり、周囲の骨に転移したりすることで、痛みを感じるようになります。
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肺がんの発見検査・腫瘍マーカーと肺がんの確定診断検査
では次に、肺がんを発見するための検査や確定診断検査、そして腫瘍マーカーの種類について説明します。
肺がんの検査
肺がんがあるかどうか、がんがリンパ節に転移しているかどうかをみるために、はじめに胸部のX線(レントゲン)検査を実施します。
そのあと、胸部CT検査でがんの疑いのある場所をさらに特定していきます。
これらに加えて、血液検査を行い腫瘍マーカー(がん検査のひとつ)と呼ばれるチェックを行います。
そのほかにも、胸部MRI(磁気共鳴画像)検査を行い、ときにPET(陽電子放射断層撮影)検査を行うこともあります。
それぞれの検査の内容をご紹介しましょう。
・胸部エックス線検査
エックス線を用いて胸部を正面と側面の両方からみます。
しかし小さな病変は見つけにくいことや、心臓や骨と重なった部位のがん病変は発見されにくい点が挙げられます。
・胸部CT検査
これもエックス線を利用し胸部の断層撮影を行います。
胸や肺を輪切りにして詳細な画像を作成します。
・胸部MRI検査
MRIとは磁気反響画像の略で、人が磁場の中に入り体内にある水素分子の振動を調べ体内の詳細画像を作成します。
肺がん検査では使う機会は少ないですが、腫瘍の性状を検討するなどの目的で用いられます。
・PET検査
アイソトープを注射し病変に集まったアイソトープをエックス線で検査し記録することで、がん病変の有無や位置を知る検査です。
ブドウ糖につけた少しの放射性の物質を静脈に注射します。
このブドウ糖ががんに集まる特性があるので、がんが存在する場所が分かります。
・腫瘍マーカー
腫瘍マーカーとは、がんの存在により身体の中に生産される物質で血液や尿、身体組織の中に正常より高い値で検知することができます。
腫瘍マーカーは、がんを見つけることや、がん治療がうまくいっているのかの評価をし、再発をみつけるために主に用いられます。
腫瘍マーカーの値は参考にはなりますが、がんを診断するのには不十分です。
なぜなら良性の状態で値が上昇することもあれば、がんを持つすべての人の腫瘍マーカーが上昇するとも限らないためです。
とくに肺がんで有効な腫瘍マーカーとしては、CEA(がん胎児性抗原)やNSE(神経細胞特異性エノラーゼ)などがあります。
CEAは主に大腸がんの発見に使われますが、肺がんでも高い値を見せることがあります。
NSEは主に神経芽細胞腫や小細胞肺がんで反応が見られます。
このNSEの測定は治療の効果をみるだけなく、病気がどのくらい進行しているかの判断の助けにもなるのです。
肺がんの確定診断のために行われる検査
肺がんであるかの確定診断には以下のような検査が必要になります。
・細胞診
肺の粘液である痰の中にある細胞を顕微鏡で調べます。
肺の根元にあるがんの診断に有用です。
・気管支鏡検査
気管支鏡を口や鼻に入れることで気管を通り抜けて気管支や肺を検査します。
またこの気管支鏡の管を用いて痰や組織を採取し、それを顕微鏡で観察することもできます。
・針生検
胸部のSTを使って、がん病変がある位置を特定します。
そして、胸の外側から針を腫瘍に挿入して採取した組織を顕微鏡で観察し、がん細胞があるかどうかをみます。
・胸腔穿刺
胸腔から胸水を採取し顕微鏡で検査し、がん細胞があるかどうかをみていきます。
・胸腔鏡手術
全身麻酔をして胸に穴を開けて行う手術をいいます。
がんが疑われる組織を採取し顕微鏡で調べます。
・開胸手術
胸を開く手術をして、がん病変が疑われるものを採取し調べます。
・縦隔鏡
左右の肺の間の領域を縦隔(じゅうかく)といいます。
全身麻酔を行い、首を小切開して内視鏡を挿入しリンパ節に広がっているがんを確認します。
以上のように、肺がんを発見し確定診断が行われるには多くの検査が必要になります。
肺がん診断後には進行度検査で進行度を知る必要がある
肺がんの進行度は肺の病期やステージをさします。
肺がんの進行度を知ることが治療をする医師にとっても重要な判断材料になります。
肺がんが進行すると、肺とは別の場所(脳、骨、肝臓、副腎など)にがん細胞が広がることがあります。
どのくらいそれらの場所にがん細胞が広がり転移しているかを確認することで、肺がんの病期や進行度を決定し治療の計画を決めていきます。
それらの肺がんの進行度を調べるためにCT検査やMRI検査などがおこわれます。
それぞれの肺がんの進行度を調べる検査について解説します。
・CT検査
エックス線を体に照射し、その結果をコンピューターで解析して体内の詳しい画像を作成します。
CT検査のうち脳への転移を検査するのには頭部CT、肺やほかの部位またはリンパ節転移を調べるには胸部CT、肝臓や副腎への転移を調べるには腹部CT、そして骨への転移を調べるには骨CT検査が行われます。
・MRI検査
MRI検査は強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して体内の詳細な画像を作成します。
これも脳の転移を調べるには頭部MRI、肺やほかの部位・リンパ節転移を検査するには胸部MRI、肝臓や副腎への転移を調べるには腹部MRI、そして骨への転移は骨MRI検査を行います。
・超音波検査
超音波(エコー)を対象物に当てて、それから得た反響を画像にする画像検査法です。
肝臓や腎臓、副腎や膵臓などにがんの転移がないかどうかを調べます。
・骨シンチグラム
肺がんが骨へ転移しているかどうかを調べます。
少量の放射性物質を静脈に注射したあと、エックス線を照射して異常な骨の成長領域に集まった放射性物質の位置や病変の有無を調べます。
・PET検査
特殊な検査薬(ブドウ糖に近い成分)を静脈に注射をすると、その検査薬ががん細胞に取り込まれます。
それをPET(陽電子放射断層撮影)で撮影し、がんを見つけることができます。
これまでの検査と比べてより小さな早期のがん細胞まで見つけることが可能です。
・胸腔鏡手術・開胸手術
胸腔鏡手術は外科手術のひとつで、数カ所胸を小さく切開しそこから胸腔鏡を入れます。
胸水が溜まっているときなどに行われることがあります。
ときに胸を開く手術をして、がんの病変を採取してがん細胞を探すこともあります。
・縦隔鏡検査
この検査は縦隔鏡という専用の内視鏡を左右の肺や胸椎、胸骨に囲まれた場所である縦隔に挿入します。
そして縦隔やリンパ節の状態を確認します。
がん生検を行うこともあります。
これらの結果はがんの進行度がステージを決めるのに重要な情報です。
この縦隔鏡検査は実際には全身麻酔を使い、かつ高い技術と知識を要するため限られた施設で行われています。
切開による後遺症や合併症のリスクもあり、かつすべてのリンパ節への転移を調べられないという問題点もあります。
ここまでお伝えしたように、肺がんの診断を受けたらその後は肺がんがどのくらい進行しているのか、病気やステージを知る必要があることを覚えておきましょう。
まとめ
日本人のがん死亡率でも最も多いのが肺がんです。
だからこそ肺がんを早期発見し治療することが大切ですが、肺がん特有の症状がなく肺がんと気づくまで時間がかかることもあります。
肺がんが進行する前に肺がんの初期症状を知り、少しでも疑わしい症状があればなるべく早めに病院に受診することが重要です。
また、肺がんの検査や確定診断を行う検査もさまざまあること、肺がんの進行具合を把握した上で治療が進められることも理解し、より主体的に治療内容を把握して治療を進めていくことが大切といえます。
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