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糖尿病を改善したいのなら1日の必要カロリー把握と食品のカロリーチェックは必須!

 2016/07/04 食事・運動
この記事は約 12 分で読めます。 3,407 Views

糖尿病は、血糖値を唯一下げるホルモンの一種であるインスリン(インシュリン)の機能が低下し、血糖値が上がりすぎることで発症します。血糖値が上がりすぎると身体のエネルギーを生成することができなくなり、合併症も起こりうる生活習慣病のひとつとして注意が必要です。

特に、高血圧は糖尿病患者の6割近くが発症している代表的な合併症です。

食事をするとどんな人でも一時的に血糖値が上がるものですが、糖尿病を予防するため、また改善するためには1日あたりどれだけのカロリーを摂取し、どんな食品を食べれば良いのでしょうか。

食品のカロリーチェックの大切さ

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糖尿病の疑いがある人、また糖尿病であると診断された人は真っ先に食事療法を薦められることでしょう。糖尿病の食事療法とは、食事の中に含まれる糖質やカロリーを制限することで、年齢や性別、身長に見合った標準体重の維持と、上がりすぎた血糖値を下げるホルモンであるインスリンの作用不足を解消することです。

1日あたりの摂取カロリーが過剰になると、食品から摂取した血糖値を下げるためにインスリンの需要が増えることになります。糖尿病発症時など、もともとインスリンが作用不足のときに必要以上のカロリーを摂ってしまうと、血糖値を標準まで戻すことが難しい上、肥満に陥ります。

糖尿病患者以外でも、肥満になった際、体内で糖をエネルギー化し、消費、また貯蓄する「糖代謝」を支えるための膵臓など各組織がなんとか一生懸命に稼働し、肥満に対応するのが流れです。

しかし、その状態が長引いてしまうと、血糖を処理する役目を担う器官などにさまざまな異常が起こり、糖代謝のサイクルが狂ってしまうのです。

このような状態を放置していると、糖尿病以外の生活習慣病になる確率も上がります。

食事の際は、食品に含まれるカロリーをチェックして上手にカロリー制限することが大切です。

エネルギーは血中のブドウ糖や、筋肉、脂肪細胞などが細胞内に取り込むことで作られますが、肥満になるとインスリンの血糖降下能が低下して、インスリンを増産するための膵臓に大きな負担がかかります。これに伴い起こるのが、糖尿病の合併症と呼ばれる「糖尿病性腎病」です。

 

体重を減らすことの効果

糖質の多い食事生活で肥満になるとインスリンの働きが弱くなり、血糖値が高い状態が続きます。

日本人の場合は、まずは3kg体重を減らすだけでインスリンの作用が回復し、血糖コントロールが上手くできるように改善していくといわれています。体重を減量することで糖尿病が改善されるといわれている変化は以下です。

① インスリンの感受性が回復
② インスリンの分泌量が適正になる
③ 血糖コントロールが改善
④ 血中脂質異常の正常化

 

満を見分けるためのBMI値

では一般的に肥満と呼ばれるのは、どのような人なのでしょう。肥満度をチェックする目安となるのが、体格指数(BMI)です。BMIは国際的に使用されており、体脂肪に相関し、自分の身体にどれだけの脂肪がついているのかを把握することができます。BMIを算出するために必要な数値は、身長と体重です。

[体重(kg)÷身長(m)÷(身長)]=BMI

上記がBMIの求め方です。日本肥満学会では、BMIが22になる体重が理想的とされており、日本人の場合は男女ともに、BMIが22のときに糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病になる確率がもっとも低いという統計結果が出ています。

たとえばBMIが27になってしまうと、糖尿病を発症する危険は正常値の人の約2倍になるといわれています。BMIが高くなると、糖尿病以外の生活習慣病の発症率も高くなります。もし標準体重を求めたい場合はBMIが22になるように逆算し[身長(m)×身長(m)×22]と求めればいいでしょう。

ただし、同じ身長と体重の人のBMI値が一致しても、筋肉質の人の体脂肪率は当然低くなりますので、必ずしもBMI値だけでは体脂肪率を正確に求めることはできません。

微弱電流を体内に流し、その際に生じる抵抗から人間の脂肪の割合を算出する体脂肪計もあるので、肥満が気になる人はそちらを使ってみるのもオススメです。

 

1日に必要なカロリーの計算の仕方

1日に必要なエネルギーは性別や、年代、労働によって変わってきます。たとえば、労働は軽い、中程度、やや重い、重いの4つの強度に分かれています。

軽い: デスクワーク、家事
中程度: 立ち仕事や営業
やや重い: 1日1時間程度運動をする人、農業、漁業などをしている人
重い: 1日1~2時間激しい運動をする人、建設業、宅配業など

これらは年齢や性別によって、体重1kgあたりのkcal数が変わってきます。(調べる場合は、厚生労働省のウェブサイトを確認すると良いでしょう)

また1日必要な摂取カロリー量の計算式は以下になります。

標準体重×生活強度=1日の摂取カロリー

標準体重は、[身長(m)×身長(m)×22(BMI)]=標準体重で割り出せます。

これで出た数値を元に、1日の摂取カロリーを3食でできるだけ均等に摂り、栄養バランスも気をつけることで食事療法に繋がります。

 

カロリーチェックの際のポイント

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自分が肥満だと分かった場合、糖尿病対策として食事療法を取り入れることが第一優先事項といえます。食事療法をうまく活用できれば、必要なカロリーを摂取しつつ、糖質の過剰摂取を防いで糖尿病を改善していくことができるのです。自分が口にする食材や料理のカロリーをあらかじめチェックしておくことで、カロリー摂取過多を防ぐのが目的です。

ここで気をつけなければいけないのは、カロリーチェックは日常的におこなわなければいけないということ。たった1~2回、もしくは1~2日などの食事を記録するだけでは意味をなしません。毎日計量する習慣を持つことが大切なのです。

まずは上記したように、3kg体重を落とすことを目標に記録付けしていきましょう。もちろん、3kg減量に成功したからといって元通りの不摂生ではリバウンドをしてしまうので注意。

またカロリーチェックの際に覚えておきたいのは、カロリーを自分の舌の目安で簡単に判断しないこと。糖尿病を発症している間は、合併症として「糖尿病性神経障害」を煩っていることもあります。これは手足など神経が指先からしびれていくものですが、この一環で舌の感覚が消え、味覚も鈍ってしまう(味覚障害)可能性があるのです。決して自己判断で「これはカロリーが少ないだろう」と見積もってはダメ。

またあまり味を感じないからといって、塩分を取りすぎたり、食べ過ぎてしまうのもNGです。味覚障害は舌先の味を感じる細胞「味蕾(みらい)」の新陳代謝が上手くいっていない場合も起こりうります。この新陳代謝の回復に必要なのが、亜鉛。食品から適度な量の亜鉛を摂取することで味覚障害の改善を促すのもひとつの手でしょう。

 

食品交換表を使用

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食品交換表は食事をするときにどれだけのカロリーがあるかが分かる、便利な目安となります。この表は食品を成分によって表1~6、そして調味料に分類しているものです。それぞれの表には必要な量が決まっているので、その範囲内で食品を選び出す事になります。同グループの食品同士なら交換することが可能です。

この食品交換表は書店や、インターネットからも購入することができます。食品交換表では1単位が80kcalを示しており、ご飯なら茶碗半分、卵1個、魚一切れに相当します。表中のそれぞれの食品の単位がどれくらいかを把握することが、食事療法の第一歩といえるでしょう。

またアルコールは、糖質が多く、カロリーも高いため、肝臓や膵臓を悪くしたりインスリンの分泌を抑制してしまう効果があります。ほかの食品と交換はできないのも特徴です。日本酒、焼酎、ウィスキー、ワインなど、お酒の種類はさまざまですが、種類によって良い、悪いという判断基準はありません。血糖値が良好な人なら、1日2単位(160kcal)以内が適切で、週2日の休肝日を作ることが必要です。飲み始めると止まらない、肝臓が悪い、薬を摂取している人は禁酒をするのがベストでしょう。

また健康食品は「健康」と名前がついていながらも、必要な栄養が十分に摂れなかったり、カロリー摂取過多になる可能性も否めません。避けた方が良いでしょう。食品交換表を基準にした食事療法は、糖尿病患者のみならず、万人のための健康長寿食でもあります。

 

食品別カロリー

以下は日常的に私たちが街で見かけたり、食事によって体内に摂り入れている食材の一部です。それぞれのおおよそのカロリーをチェックして、カロリー摂取過多を防ぎましょう。意外な食材が高カロリーだったり、低カロリーでも満腹感を得られるものなど発見があるかもしれません。必要な栄養をバランスよく摂取しつつ、低カロリー食材を食事に取り入れれば、肥満を防ぐことができます。

 

■米、パン、餅など
白米ごはん(1膳/150g)……252kcal
おかゆ(1膳/200g)……72kcal
食パン(1枚/60g)……158kcal
餅(1個/50g)……118kcal

■麺類、とうもろこし
中華麺(1玉/170g)……253kcal
スパゲッティ(1食分/180g)……268kcal
コーンフレーク(1袋/170g)……648kcal

■いも
じゃがいも生(中1個/150g)……114kcal
さつまいも生(中1本/200g)……264kcal
板こんにゃく(1枚/200g)……14kcal

■豆類
木綿豆腐(1丁/300g)……216kcal
油揚げ(1枚/30g)……116kcal
ひき割り納豆(1食分/30g)……58kcal
調製豆乳(1カップ/220g)……134kcal

■ナッツ類
アーモンド(10粒/15g)……90kcal
ピーナッツ(1カップ/84g)……472kcal
ごま(大さじ1/9g)……54kcal

■きのこ
えのきだけ(1袋/85g)……19kcal
しいたけ(2個/30g)……5kcal
まいたけ(1パック/90g)……14kcal

■野菜
トマト生(100g)……19kcal
きゅうり生(100g)……14kcal
ブロッコリーゆで(100g)……33kcal
キャベツ生(100g)……23kcal
ほうれん草ゆで(100g)……25kcal
たまねぎ生(100g)……37kcal

■果物
いちご生(5個/78g)……27kcal
バナナ生(1本/90g)……77kcal
もも生(1個/170g)……68kcal
りんご生(1個/255g)……138kcal

■魚
あじ(中1尾/81g)……98kcal
さんま生(1尾/105g)……326kcal

■肉
牛サーロイン、鐙付き(100g)……498kcal
豚バラ、脂身付き生(100g)……386kcal
鶏ささみ生(100g)……114kcal

 

糖尿病対策食材とそのカロリー

糖尿病の食事療法では、血糖コントロールが最重要課題です。食事療法では、必要とする摂取カロリーのなかで糖質、脂質、タンパク質、ビタミンやミネラルなどの栄養素のバランスをとることが大切です。

糖尿病の大敵でもある、摂取した糖質や脂質をエネルギーへと変化させ、代謝を助ける働きをするビタミンB群は注目しておくべきでしょう。

ビタミンB郡には8種類(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)があり、糖質や脂質の代謝に関わるのは以下4つです。

・ ビタミンB1: 胚芽米、玄米、胚芽パン、ナッツ類など
・ ビタミンB2: レバー、牛乳、納豆など
・ ビタミンB6: レバー、鶏ささみ、豚ヒレ、青魚類(サバ、サンマ、イワシなど)
・ ナイアシン: 魚類、豆類、牛乳

上記の表から、たとえば白米を胚芽米、玄米に変える、おかずには青魚や豆類を取り入れるなどで、糖質の代謝を促すビタミンB群を効率良く摂取することができます。ビタミンB郡は水溶性であり体に貯蓄することはできないため、日々の食事できちんと摂取しましょう。

また食物繊維は糖質の吸収をおだやかにし、血糖値の上昇を防いでくれる作用があります。1日あたりおおよそ20~25gの食物繊維を摂ることが目安とされており、食物繊維を多く含む食材といえば、野菜類、こんにゃく、きのこ類、海草類、豆類などです。

 

食事時刻を決める

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糖尿病の食事療法では、摂取する食品やカロリーだけではなく、食事を摂る時間も大切といわれています。朝、昼、夕方の食事の間隔が短いと、前の食事で摂ったエネルギーが体内で消費される前に、新たなエネルギーを摂取することになってしまいます。

また間隔があきすぎても、空腹のために食べ過ぎてしまうこともあるのでNG。理想は3度の食事の間隔をそれぞれ6時間にすること。ただし、現代人は生活が不規則な場合も多いため、5~7時間の間で自分の生活スタイルに合わせて調整するのも良いでしょう。

食べた後、お腹がいっぱいだからといってすぐ眠るのも厳禁。摂取したエネルギーが消費されないまま、体脂肪が蓄積される原因になってしまうからです。寝る前の遅い時間や、深夜帯は避け、夕食は午後8時までに済ませるのが目標です。

食事療法は、食事の内容だけでなく食事をする時間にも配慮する必要があります。

食事内容と食事時間が適切になって、はじめて糖質コントロールができ、糖尿病の改善にも効果を発揮するのです。

仕事が忙しい人などは食事の時間帯が定まらないこともありますが、血糖値を適正にするためにも規則正しい食事のサイクルを守る必要があります。間食を取り入れる場合は、カロリー値だけでなく、血糖値の上昇がおだやかな食材を選ぶこと。

間食で食べる食品はカロリーが高いものが多く、だらだらと食べてしまうと肥満が加速する恐れがあります。

食品の中でも果物に含まれる果糖は、消化や吸収が速いといわれますが血糖値が急激に上昇する可能性があるので、イチゴやキウイなど糖質が少ないものがいいかもしれません。

 

まとめ

糖尿病の疑いがあったり、糖尿病と診断されたからといって、やみくもに食事制限をするのはいけません。

カロリーの摂取過多や、糖質や脂肪の摂り過ぎがどのように糖尿病に関わるかを知り、1日の摂取カロリーや栄養バランスの良い食事を心がけることで自然と糖尿病の症状は改善していくことでしょう。

ひとことで糖尿病と言っても、その症状には個人差があり、どのような食事療法でどんなふうに血糖値コントロールをしていくかは異なります。

大切なのは、身体が必要としている栄養をしっかりと摂取した上で、肥満や糖尿病を予防できるような食事計画を立てることです。

また食事療法によりどれだけ体重が落ちたかなど目先のことを気にしすぎるのではなく、まずは長期的に続けることを目標に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

▼糖尿病を徹底解説!血糖値・インスリン・糖尿病合併症・糖尿病専門医・食事療法の記事まとめ

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。


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