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「肉体的・心理的ストレスの回避」は高い血圧の正常化に繋がる!

「ストレスは万病の元」という言葉は良く聞きますが、高い血圧の一因にもなるということをご存じでしょうか。

特に高齢者の方にとってはそれが原因で体調を崩すなど、情けないことだと考えてしまいがちな面もあるでしょう。

気合で乗り切れとばかりに、自分を叱咤激励してしまうこともあるかもしれません。

しかしそれでは自分の健康が危うくなってしまうばかりです。

ストレスは確実に高い血圧にし、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高めます。

ぜひこの機会に、ストレスと高い血圧の関係について考えてみて下さい。

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ストレスの原因の例

ストレスの原因には大きく分けると「肉体的」なものと「心理的」なものがあります。

普段よく聞く「職場で胃が痛い・・・」などというのは、心理的ストレスが働いたせいということになりますね。

一般的にストレスというと、このように心理的なものを指して使っていることが多いのではないでしょうか。

けれど健康に影響を与えるストレッサー(ストレスの原因となるもの)には様々なものがあり、大まかに分けただけでも4つの種類があります。

まずは環境などによる「物理的ストレッサー」です。

たとえば暑さや寒さ、騒音、環境汚染、気圧の変化などによる、物理的に与えられるものです。

次に病気や怪我、過労、睡眠不足、不規則な生活などによる「生物学的ストレッサー」で、これらはダイレクトに心身の健康に影響していると言えるでしょう。

そして現代社会で誰もが抱えているのが「精神的ストレッサー」

会社や学校、家庭などでの人間関係の悩み、怒りや不安、挫折や恐怖など、心理的に追い詰められると、体にも大きな不調が現れたりします。

その他にも、栄養不足や薬害などによる「科学的ストレッサー」があります。

そしてこれらのストレッサーは、心理的にも肉体的にも、私たちの体に色々な影響を及ぼしています。

もちろんストレスは悪いものばかりではありません。

適度な緊張感や刺激は、目標達成や成長のために好ましいものとなることもあります。

また高い集中力や、とっさのときに身を守るための体の状態を与えてくれるのもそれです。

ただし、人間が耐えられるストレスの刺激には限度があり、これを超えると心や体を守っている仕組みが壊れて様々な不調や病気となって現れてきます。

年齢を重ねると、若い頃とは違ったストレスを受けるような場面も増えてきますし、心も体も柔軟にそれを乗り越える力や耐性が弱くなってしまいがちです。

急激な気候の変化や、転居、離婚、別居などによる環境の変化、大切な家族や友人、ペットの死、事故や自然災害などは大きなストレスになりますが、健康に影響を与えるストレスは、そのような大きなものばかりではありません。

運転中のイライラや、上司、部下などの態度や言葉に対するネガティブな感情、夫婦間のトラブル、子どもの問題など些細に思えるような出来事も、人によっては耐え難いストレスになります。

心理的に重圧を感じるような状態や、クヨクヨと悩んでばかりいるようなことが長く続くのも良くありません。

また感情的に激昂しやすい人などは、そのせいで急激な血圧の上昇に繋がることがあるので、特に注意する必要があるでしょう。

 

ストレスへの防御反応が血圧アップに繋がる

血圧をコントロールしているのは、交感神経と副交感神経からなる自立神経です。

自律神経は自分で意識してコントロールすることはできませんが、24時間休まず働き続けている、私たちの体にとって、大切なシステムです。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、この2つが入れ替わりながら、私たちの体のさまざまな働きを調整してくれているというのは、ご存じの方も多いでしょう。

ところで、高い血圧になるのは、この交感神経の働きが大きく関わっていることを、普段から意識していらっしゃるでしょうか。

頭に血が上ったとか、脈がドキドキするとかして血圧が上がったと感じるとき、心や体に強いストレスを覚えていませんか?

実は私たちの体はそれを感じると交感神経が活発に働きだし、高い血圧になるような仕組みになっています。

ストレスのせいで脳の視床下部や脳下垂体から副腎ホルモンが分泌され、それが刺激となって交感神経を刺激する興奮物質のアドレナリンや、血管を収縮させるノルアドレナリンが放出されるのです。

アドレナリンは心拍数を高くし、ノルアドレナリンは血管を収縮させます。

これらは人間が生きていくために備わっている、生命の危機から逃れるためのメカニズムですが、あまり大きな危険にさらされることが無くなった現代でも、そのまま私たちの体に残っているというわけです。

このような働きはストレスへの自然な防御反応であり、健康な体であれば特に影響はありません。

ただし問題になるのは、それのせいで高い血圧となると、なかなか正常に戻りにくい人たちです。

たとえば65歳以上の高齢者。

年齢が上がるにつれて、体は血圧を調整することがうまくできなくなり、軽いストレスを受けても高い血圧へとなってしまいます。

また内臓脂肪型肥満、つまりメタボリックシンドロームの人も危険です。

高血圧だけでなく高脂血症、糖尿病など複数の病気を併発していることが多く、急激な血圧の上昇が重大な病気の引き金になるリスクが高くなります。

健康な人にとってもストレスは大敵ですが、普段から血圧が気になっている人は、さらにストレスを溜め込まないように注意することが大切です。

ストレスの感じ方は人によって違います。

ある人にとっては何でもないことが、他の人にとっては大きなストレスになることもありますし、軽いストレスでも、継続して受けているうちに、大きなダメージになっていることもあります。

「これくらいのこと」と軽く考えずに、ストレスが高い血圧にするという認識を、しっかり持っておくようにして下さい。

 

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「自分にストレスがかかっている状態」だと血圧以外にどんな変化が起こる?

ストレスがかかると血圧の上昇が起こりやすくなり、高血圧症になる恐れがあるというのは前述の通りですが、その他にも体や心に重大な変化が起こることがあります。

体の疲れが取れなくて慢性的に疲労感を感じていたり、肩こりや頭痛、胃の不調などを覚えたりしたときに、「ストレスがたまっているな」と感じることはないでしょうか。

このようにストレスは、肉体の不調や心の不具合として私たちの体に現れてきます。

肉体的に感じる不調としては、肩こりや目の疲れ、疲労感などの他、頭痛や腰痛、抜け毛などさまざまな症状があります。

また、イライラして怒りっぽくなったり、落ち込みが強くなったり、気力や集中力が低下したり、物事を悪い方へ考えがちになったりというように、心にも変化が起きてきます。

そうした不安やイライラを晴らそうとして、暴飲暴食、お酒の飲み過ぎ、ギャンブルなどに走ってしまう人もいます。

ストレスに対する適切な対処がされずに、こうした状態が続いていると、さらに事態は深刻になります。

心と体はリンクしていますから、神経性胃炎や過敏性腸症候群などの消化器系の病気や、自律神経失調症、メニエール病、過呼吸症候群など、ストレスがきっかけで起こる病気にかかる恐れがあります。

「自律神経失調症」になると、不安感や緊張感、不眠、吐き気、めまい、動悸、不整脈、手足のしびれ、多汗など人によってさまざまな症状が現れ、しかも病院に行って検査しても異常が見つからないので余計に一人で不安を抱え込むことになりがちです。

「メニエール病」は、回転性のめまいと耳鳴り、難聴の症状が同時に起き、強い吐き気も伴う辛い病気ですが、原因はストレスなどによって内耳のリンパ液に異常が起きることです。

「過呼吸症候群(過換気症候群)」は、過剰な精神的ストレスがかかったことで、突然息がしづらい感じになり、浅く早い呼吸を繰り返してしまう発作的な症状です。

動悸や息苦しさを感じて不安感でパニックになり、呼吸をし過ぎてしまうことで血液中の二酸化炭素が減少し、めまいやしびれ、失神などを起こすことがあります。

過呼吸症候群は若い女性に多いと言われる症状ですが、高齢者であっても油断はできません。

さらに血圧や心臓などの循環器系の病気や、生活習慣病も心配です。

ストレスによって血圧が上がると、脳卒中や心筋梗塞のリスクが増えます。

ゴルフではパットとティーショットの時に、これらの発作が起こる確率が高いと言います。

また60歳以上の人で、スポーツ中の突然死が最も多いのは「ゲートボール」だという報告もあります。

健康のために適度な運動を続けるのは良い習慣ですが、それがストレスにならないように、上手にコントロールしながら行うことにも、注意したいものです。

またストレスの影響はこうした体の症状や病気だけでなく、心の病気のきっかけとなることも少なくありません。

不安障害やパニック障害、アルコール依存、うつ病などは、強いストレスが大きな原因の一つになっていることが多く、うつ病が進行すると社会生活を送ることも難しくなってしまいます。

このように、たかがストレスと言って気合で乗り越えようとするのは、とても危険なことだということがわかると思います。

 

ストレス解消&抵抗力アップが身を守る方法

それではストレスによる血圧の上昇を予防し、健康上のリスクから身を守るには、どのようなことに心がけていけば良いのでしょうか。

もちろんストレスをためないことが大切なのですが、現代社会の中で普通に生きている限り、それと無縁でいることはできません。

そこで、ストレスはたまる前に上手に解消すること、そしてそれと同時にストレスに対する抵抗力を高めることが、自分の健康を守るための方法になります。

ストレスを解消して健康的な生活を送るための基本は、心身のリラックスと適度な運動を習慣づけること、そしてしっかりとした質の良い睡眠を十分に取ることです。

睡眠は体の抵抗力を高めるためにもとても大切なものです。

普段からせっかちな人や神経質な人は、そうでない人と比べるとストレスに対しても過剰に反応してしまう傾向があるので、心当たりがある人は特にリラックスと睡眠を心がけて下さい。

あまり一つのことを思いつめないこと、「なんとかなるさ」という心構えでゆったり構えることを意識するようにして、悩みや心配事を一人で抱え込まないことです。

仕事の合間には意識的に休憩を取り、その間は仕事から離れてリフレッシュすることに努めましょう。

自動車の運転や大切な商談など緊張状態が続いたときは、意識してゆっくりと腹式呼吸をするだけでも緊張がほぐれますので実行してみて下さい。

自宅に帰ったら、ゆっくりと浴槽にお湯を張って入浴し、筋肉の緊張や心の緊張もほぐして下さい。

ストレスでなかなか寝付けないという人は、寝る時間の30分から1時間くらい前に、ゆるめのお湯に浸かり、灯りを落とした静かな部屋で好きな音楽を聴いたり、自然の音が入った癒し系の音を聴いたりするのも良いですね。

逆に眠れないときにしてはいけないことは、熱すぎるお湯に入ること、飲酒、喫煙です。

また休日には仕事を離れてスポーツを楽しんだり、1日ゆっくりしたりして、心もからだも日頃のストレスから解放してあげましょう。

適度な運動には血圧を正常に保つ効果もあり、一石二鳥です。

 

まとめ

肉体的・精神的なストレスがどれほど血圧の上昇に影響を与え、健康面でのリスクを高めるか、おわかりいただけたでしょうか。

血圧を正常に保ち、元気に毎日を過ごすためには、できるだけストレスに負けない心と体を作り、必要以上にストレスを抱え込まないことを心がけて下さい。

悩みや心配事は家族や友人、職場の人などに相談すると、意外にすんなりと解決の道が見つかることもあります。

それが無理なときは、専門家の力を借りるのも一つの方法です。

心配事があって不安なときや、体調の変化を感じたときは、迷わずに医療機関の手を借りましょう。

以前に比べると、心療内科は敷居も低くなり、多くの方が健康を守るために利用しています。

医師のアドバイスを受けながら、ストレスコントロールをすることも視野に入れながら、自分の健康は自分で守って行きましょう。

 

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ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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