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高血圧治療中の食事~グレープフルーツはNG?~

 2016/01/07 生活習慣病
この記事は約 5 分で読めます。 3,625 Views

我が国の高血圧の患者さんは3900万人もいます。降圧剤を飲んでいる人が多いです。降圧剤はグレープフルーツと一緒に服用してはダメだとよく言われますが、他の柑橘類は大丈夫なのでしょうか?解説します。

グレープフルーツが高血圧治療薬与える影響

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高血圧の患者さんの中には、降圧剤を飲んでいる人もたくさんいます。降圧剤にはいろいろな種類がありますが、その中でカルシウム拮抗剤といわれる降圧剤がでは、グレープフルーツを食べてはいけないと言われています。どうしてなのでしょうか?

それは、グレープフルーツなどの柑橘類類に含まれるフラボノイド成分のフラノマリンが、薬を代謝する酵素の力を抑えてしまうからです。そのため食事でこれらを食べると、作用が強くなりすぎたり弱くなったりすることがあるのです。

柑橘類の影響は24時間ほど続くと言われており、中には48時間続いた例もあるとのことです。時間を空ければよいと言った程度ではなさそうですので、高血圧治療薬を服用中は食べることは止めた方が無難です。

形状にも量にも注意が必要

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また、ジュースでも皮でも実でも同様に影響があります。そして、食事で食べた量や薬の服用量に関係なく影響を及ぼすことがあります。少しだけだからと侮っていてはダメなようです。本剤服薬中は止めておくことをお勧めします。

柑橘類で作用が強まるのなら、これを食べて降圧剤を半分にすればいいのではないだろうか。そうすれば医療費も安くなるし… などと考える人もいるようですが、大変危険なことなので、このような素人考えで勝手なことをするのは、絶対にやめましょう。

またグレープフルーツだけではなく、フラノマリンを含むそれ以外の柑橘類でも同様のことが起きる可能性があります。減塩のテクニックとして、柑橘類の酸味を使って醤油や塩の量を減らすことは推奨されることですが、柑橘類には注意が必要です。

相性が悪い薬とは

ArtsyBee / Pixabay

降圧剤の中でも、特にカルシウム拮抗剤と呼ばれている種類と相性が良くありません。商品名で言うと、カルブロックやアテレック、コニール、アダラートは作用が強く、ワソランはやや作用が強いと言われています。ノルバスクは作用が弱いですが、弱いからと言って大丈夫だという訳ではありません。

降圧剤以外にも柑橘類との相性が良くないものがあります。三叉神経痛の治療で使うデグレトール、免疫抑制剤のネオラールやプログラフ、高脂血症(脂質異常症)の治療で使うリピトール、肺高血圧症で使うトラクリア、脳梗塞や慢性動脈閉塞症で使うプレタールでも、柑橘類との相互作用が報告されています。

アムロジンやヘルベッサーもカルシウム拮抗剤に分類される降圧剤ですが、相互作用はないと報告されています。

どうしても食べたい場合は…

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ワソランやアダラートを服用している人で、どうしてもグレープフルーツが食べたい人や仕事がら食べざるを得ないという人は、アムロジンかヘルベッサーに変更してもらうという方法もあります。主治医やかかりつけ医と相談されるのも一つの方法でしょう。

同じ降圧剤でも、カルシウム拮抗薬以外の降圧剤、例えばARB(アンジオテンシンⅡ阻害剤)やACE(アンジオテンシン変換酵素阻害剤)、利尿剤、β遮断剤は柑橘類との相互作用はありませんので食事で食べても大丈夫です。

商品名で言うと、ロサルタン、ディオバン、ブロプレス、レニベース、カプトリル、コバシル、タナトリル、メインテート、インデラル、ミカルディスなどは大丈夫です。

気をつけたいフルーツまとめ

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同じ柑橘類でも、フラノマリンを含むものと含まないものがありますので、食事で食べても大丈夫なのと食べるのは止めたほうが良い物があります。

フラノマリンを含まないので、食べても大丈夫なものは、温州みかん、レモン、バレンシアオレンジ、かぼす、マンダリンオレンジです。

フラノマリンを含むので食べないほうが良い柑橘類は、ブンタン、スウィーティー、サワーオレンジ(だいだい)、夏ミカン、ぽんかん、伊予かん、絹皮、キンカン、はっさく が挙げられています。

お正月にこたつで食べる有田ミカンは温州ミカンなので大丈夫です。

レモンやカボスも大丈夫ですので、食事の減塩で酸味を使いたい時は、レモンやカボスを使うと良いでしょう。

風邪の予防に食べるキンカンは?

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風邪の予防にと食べるキンカンは、フラノマリンが含まれていて影響を及ぼす可能性がありますので、風邪の予防は他の方法を考えてください。

前述したように、柑橘類の汁だけではなく、皮や果肉にもフラノマリンは含まれていますので、ジュースだけではなく、果実や皮もNGです。加熱したら大丈夫ですか、という質問も時々ありますが、加熱してもフラノマリンの作用は死なないと言う報告がありますので、残念ですが止めておいた方が無難でしょう。

バレンシアオレンジやマンダリンオレンジは大丈夫ですが、色々な種類の柑橘類をブレンドしている商品もありますので、オレンジジュースを購入する際は、必ず表示を確かめてください。

ダメな物を覚えておくよりも、大丈夫なものを覚えておき、それ以外は止めておくのがベターです。レモンや温州ミカン、バレンシアオレンジはOKですので、これらを楽しんで下さい。

まとめ

高血圧の治療に使う降圧剤にはいろいろありますが、その中でもカルシウム拮抗剤と言われるものの中には、グレープフルーツや柑橘類と相性の悪い物があります。お正月にこたつで食べる温州ミカンやレモンは大丈夫です。

また、降圧剤以外にも柑橘類との相性が悪い物があります。必ずご自分の「おくすり手帳」の注意書きをよく確かめてください。少量でも影響を及ぼすことがありますので、服用中はこれらを食べるのは止めておくことを、お勧めします。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。


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