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検診や人間ドックで、癌は早めに発見できる!

 2017/11/05 生活習慣病
この記事は約 10 分で読めます。 1,496 Views

癌はいまや珍しい病気ではなくなってきました。

日本人の2人に1人が癌になり、3人に1人が癌で亡くなるというデータがあります。

男女で分けると、生涯で癌が発症する確率は男性がおよそ60%、女性がおよそ45%と男性の方が少し多いデータが出ています。

男女問わず、癌は誰にでもおこりうる病気と言えます。

ここでは癌を早期発見する為のアドバイスや、早期発見の方法、費用はいくらくらいかかるの?など癌検診にまつわる事柄を紹介します。

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毎日5000個の癌細胞が生まれている

そもそも癌とはなんでしょうか?

簡単に言うと「正常な遺伝子に傷がついておこる病気」で、これを重ねていくと「癌細胞」になるのです。

人間の体は、およそ60兆個の細胞でできています。

その中で傷ついた細胞は毎日5000個生まれていると言われています。

これは病気を持っている人や、体の弱い人ではなく、健康な人でも毎日5000個の癌細胞が生まれているのです。

しかし、発生した癌は自身の免疫によって消滅されます。

免疫は人間の体の中にあるもので、外部からのウィルスや、体内の悪い細胞に対して、有効的に作用して体を守ってくれる働きがあります。

その免疫のおかげで毎日5000個生まれる癌細胞から体を守ってくれているのですが、生き残った小さな癌細胞たちが少しずつ増殖を繰り返して、やがて大きなかたまりとして「癌」となるのです。

癌細胞は周りの正常な細胞に入り込んだり、リンパ節や血管を通って、体内のいろいろな部位に移動して増殖をしたりします。

そしてそこで体に必要な栄養を摂取して増殖し、体を弱らせていくのです。

この癌細胞を攻撃してくれる免疫は20代がピークで、それから衰えていきます。

癌が20代や30代に少なく、歳を重ねるほど発症率があがるのは免疫力が衰えることも大きな要因です。

細胞を傷つける原因は多く考えられ、食事などの生活習慣、ストレスによって発生する活性酸素やタバコ、大気汚染、ウィルス、紫外線など、現代人が抱えている健康の悩みと似ています。

ならないように気を付けてもなってしまうのであれば、極力早く見つけ出すことが肝心です。

 

癌を見つけるのは早ければ早いほど良い

癌は早期発見が良いと聞いた事がある人は多いと思うのですが、なぜ早期発見の方がよいのでしょうか?

そして「早期」とはどれくらい早いことを言うのでしょうか?

癌細胞は毎日作られていて、その中で増殖して、大きなかたまりとなって癌となるのですが、この癌が「基底膜」と呼ばれる膜を越えないうちに発見することを、早期発見と言います。

基底膜について説明すると、人間の皮膚は表の皮の部分から深部に向かって、上皮、基底膜、間質に分かれています。

上皮内には血管やリンパ管が通っていないので、癌細胞の転移はないとされています。

しかし癌細胞が基底膜を乗り越えて間質にたどり着いてしまうと、リンパ液や血液に乗って全身に移動してしまうのです。

そして移動した先で増殖を繰り返します。

これが転移です。

血液やリンパ管に乗って、全身に移動して他の臓器などに転移してしまうと、一般的に根治的な治療が難しくなってきます。

そのため、癌は早期発見がよいのです。

しかし癌は初期症状がほとんどないため、早期発見が難しいとされています。

人は自分の体の調子が悪くなると、病院に行きます。

調子が悪くもないのに病院に行く習慣はあまりないのです。

しかも、特に癌は他の病気に比べて初期症状がないので、調子が悪くなって、病院に行った時には末期だったという例が多くあるのです。

すい臓癌は癌の中でも発見が難しいと言われており初期症状もほとんどありません。

このすい臓癌は早期発見が難しいだけではなく、転移しやすく、治療が難しいと、悪条件がそろっています。

国立がんセンターの発表ですべての癌の「5年生存率」が平均62,1%に対して、すい臓がんは7,7%と、主な癌のなかで最も低いのです。

体調が悪くなった時には末期癌で、もう他の臓器に転移してしまい、治療が難しく、命を落としてしまう人が多いのです。

胃がんや大腸がんなどに比べて、検査を受ける機会が少ないのも、すい臓がんが早期発見されない原因のひとつでもあります。

健康診断などで、主にある、大腸癌や胃癌などだけでなく、発見が遅れがちなすい臓がんなど、癌は早期発見が何よりも大切です。

早期発見により寿命を伸ばすことができるだけでなく、根治の確率もあがります。

 

そのためにも検診・人間ドックはマスト

癌は早期発見をして、適切な治療をすれば、治すことができる病気だというのがわかってきました。

早期発見をする為には自覚症状が出てから、病院に行くのでは遅く、症状が出る前の検診、人間ドックが大切になってきます。

国も死亡率1位のがんに対して、対策を強化しようと2007年から「がん対策推進基本計画」を発表し、10年間で75歳未満のがん死亡率を20%減らす、などの目標が掲げられました。

その「がん対策推進基本計画」の中で、発症率の高い、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がん、については検診受診率50%(胃、肺、大腸は当面40%)という個別目標が定められました。

国ががんの死亡率を減らそうとしていても、肝心の私たちが人間ドックなどの検診を受けなければ意味がありません。

厚生労働省が2013年に調査したデータによると、日本のがん検診受診率は、胃がん検診で男性45.8%、女性33.8%、大腸がん検診で男性41.4%、女性34.5%と、半数にも届きませんでした。

政府の目標は辛くもクリアしましたが、早期発見がポイントの癌においては、さらに多くの人が検診に行く必要があります。

ちなみにヨーロッパなどでは、がん検診は国民の60~70%もの人が検診を受けています。

早期発見をするためのがん検診ですが、がん検診は大きく分けて「対策型検診」と「任意型検診」の2種類あります。

対策型検診とは国が、がん発症軽減を目的として、予防対策としておこなう検診です。

これはお住いの市や区などから、検診の通知が来て、そこに住んでいる住民や、働いている職員の方に検診を受けてもらおうという取り組みです。

この場合、国が、がん減少を目的としており、多くの住民、職員に検診を受けてもらうことが重要なので、検診費には公的な補助が出て、比較的安い金額で検診を受けることが出来ます。

一方の任意型検診は、住民や職員という集団ではなく、個人が個人的に受ける検診で、いわゆる人間ドックになります。

この場合は個人が気になる癌を検査することができ、時間なども自由に組むことが出来ます。

しかし一般的に公的な補助が少ないため、検診にかかる費用は、対策型検診にくらべ、高額になります。

がん検診の対象や方法なども対策型検診と任意型検診では異なります。

<胃がんの場合>

・対策型検診
検査対象者:50歳以上の男女
受診間隔:2年に1度
検査方法:問診、バリウム検査、胃内視鏡検査のいずれか

・任意型検診
検査対象者:希望者
受診間隔:希望者
検査方法:胃内視鏡検査、バリウム検査など、受けられる検査は医療機関によって異なる

このように対策型検診と任意型検診では異なる部分があります。

市区町村などでおこなわれる、対策型検診は必ず受けるようにして、気になる方は任意型検診を受けてみてはいかがでしょうか。

 

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日常生活で見つけられる癌の兆候

初期症状がないと言われているがんでも、日常生活の中で、サインがでている場合もあります。

日常生活の中で次にあげるような症状がでたら、診察を受けてみてはいかがでしょう。

・咳が続いている
日常生活で咳が出ることはあります。

空気が乾燥していたり、風邪をひいていたり、喉を使いすぎたりと様々な場面で咳がでます。

しかし、湿度をきちんと保ち、喉も使いすぎておらず、熱もない場合が続くのであれば、肺がん、喉頭がん、食道がんなどを疑ってみましょう。

・特に理由が見当たらないのに、片頭痛や体の痛みがとれない
片頭痛持ちの人は最近多いですが、頭に何らかの異常がある場合があります。

そして胸などの痛みは、肺がんや心臓の疾患、女性でお腹が痛い場合には卵巣がんを疑ってみましょう。

・排泄時の出血
排泄の時に出血がみられると、泌尿器系か痔を疑う方もいますが、膀胱がんや大腸がんの可能性があります。

・原因不明の体重減少
ダイエットをしているわけでもないのに1ヶ月で急激に体重が減ったりした人は、すい臓がん、胃がん、膀胱がん、肺がんの疑いがあります。

これは最もがんの初期症状で多く見られる症状と言われています。

 

このほかにも女性では胸の形の変化やしこり、ずっと取れない疲労感や微熱など、病院に行くほどではなさそうな、我慢できてしまう症状がでます。

しかしこれらが出た時は我慢せずに、きちんとした医療機関で診察してもらうことをお勧めします。

早期発見が大切となってくる、がんですので、診察の前に自分自身で体調の変化に気を配り、おかしいと思ったら検診前でも、医師に相談してみましょう。

自分だけの判断で、これくらいなら大丈夫だろうと判断することはやめましょう。

 

平均予算としては何円くらいで受けられるのか?

ここまでくるとがん検診にいくらくらいかかるのか、費用が気になってきます。

現在、日本では政府ががん減少の目標を掲げているので、「対策型検診」の場合だと補助が出て、比較的安い費用で検診を受けることが出来ます。

費用については市区町村で多少のばらつきはあるもの、2000円以下で受けられるようになっています。

・胃がん検診(胃部エックス線検査)1505円
・肺がん検診(胸部エックス線検査)527円
・大腸がん検診          584円
・乳がん検診(乳房エックス線検査)1291円
・子宮頸がん検診         1369円
(2015年厚生労働省調べ)

 

政府から補助が出る対策型検診に比べて、ほぼ完全自己負担の任意型検診の費用は高額になってきます。

日帰りなのか、1泊2日なのか、どんなコースなのか、など医療機関によっても様々です。

いっぺんに多くの検診が出来たり、自分で検診の方法を選択できたりします。

日帰りがんドック(男性)
・費用40000~70000円
・検査項目 血液検査・胸部CT・胃内視鏡・腹部エコー・腹部CT・全大腸CTなど

日帰りがんドック(女性)
・費用 50000~80000円
・血液検査・胸部CT・胃内視鏡・腹部エコー・腹部CT・全大腸CT・甲状腺エコー・乳房マンモグラフィ・乳房エコー・経膣エコー・頚部細胞診など

少し高い費用が掛かる「任意型検診」ですが、がん専門の医療機関などで、自分が納得するよう十分な検診をおこなってくれるので、見つかる確率も高かったり、見つからないことでの安心感を得られたりと、命には代えられないものもありますので、ご自身で検討して診察してみてはいかがでしょう。

なかには保険会社や保険組合などから補助が出る場合もあるので、検診を受ける前に1度確認してみましょう。

 

まとめ

少し前までは不治の病のように思われていた癌も、現在ではおよそ6割の方が完治できる病気です。

そして、元気に日常生活を楽しんでおられます。

癌を完治させるためには、何といっても早期発見が重要です。

日常生活での体調の変化に注意して、兆候を見逃さないようにし、少しでも気になることがあれば医療機関に相談しましょう。

人間ドックが少し高いと感じる方は、毎年や2年に1回行われる、大腸がんや胃がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんなどの検診は必ずおこなうようにしましょう。

食生活や睡眠、ストレス発散など、日ごろから癌にならないように、気を付けて生活している方も、健康だからと安心しないで、検診をうけるようにしましょう。

がんは完治するまで時間がかかるケースがあります。

その場合は精神的、肉体的なダメージだけではなく、金銭的なダメージも考えられます。

それも早期発見すれば短期間で少ない費用で済みます。

自分では大丈夫だと思っていてもきちんと診察を受けるように心がけましょう。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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