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数字の意味を知りたい!「リンパ球の正常値」の考え方

リンパ球という言葉はよく聞くことがありますが、その役割や、異常が起こった場合の症状など、意外と知らないことが多いかと思います。

健康や医療でもたびたび耳にする「リンパ」とはどのようなものなのでしょうか。

ここでは具体的な数字を上げて、リンパ球の正常値や異常値などや、その意味するところ、リンパ球の種類や正体を説明してみましょう。

リンパ球は白血球の一種

リンパ球とは、白血球の成分の一種で、リンパ組織の主な構成成分でもあります。

白血球は、好塩基球、好酸球、好中球の三つから成る顆粒球と、異物を内部に取り込んで分解する作用や殺菌する機能をもつ単球、そしてリンパ球の三つから出来ているのです。

それぞれの白血球内での割合は、顆粒球が60~70%、リンパ球が20~30%、単球が約5%となっています。

このうち、単球は体内に侵入したウイルスや細菌、変性した細胞などの異物に抵抗するための免疫情報をリンパ球に伝える役割も持っています。

そして、その情報に基づいて対応し、異物を排除する抗体の産生を行っているのが「リンパ球」なのです。

リンパ球は直径7~12μmの球形の細胞です。

これは、赤血球と同じぐらいの大きさになります。

小型の丸い、暗く染色された核を持ち、核質以外の細胞質の部分はあまり多くありません。

リンパ球は能動的に運動を行う細胞で、食作用を行うものもあります。

体の中にウイルスなどの異物が侵入したとき、真っ先にそれを排除しようと戦うのが顆粒球と単球ですが、これらは異物を丸飲みして処理してくれます。

しかし、細菌などの比較的大きい異物に対しては有効なのですが、ウイルスや花粉といった小さい異物は取り逃がしてしまうのです。

それをやっつけてくれるのがリンパ球です。

このリンパ球は、骨髄やリンパ節、扁桃腺などのリンパ器官と呼ばれる部分に大量に存在しており、体を守るのに大きな役割を果たしているのです。

 

リンパ球の種類

リンパ球は三種類の細胞があり、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞で構成されています。

「T細胞」にはウイルスなどに感染した細胞を見つけて体外に排除する役割があります。

このT細胞も三つに分かれていて、免疫細胞の一種である樹状細胞から異物に関する抗原情報を受け取り、ウイルス感染した細胞やがん細胞などに取りついて排除するキラーT細胞、樹状細胞や単球から抗原情報を受け取り、サイトカインなどの免疫活性物質などを作り出して、異物に対する攻撃の指示を行うヘルパーT細胞、キラーT細胞などが正常な細胞にまで攻撃をしたりしないように、それらの働きを抑制する制御性T細胞があります。

「B細胞」の働きは、抗体を産生することです。

B細胞は、樹状細胞からの情報を受け取ると、外敵や異物だけを攻撃する抗体を作り、異物を排除しやすいようにします。

B細胞は、それぞれの細胞ごとに作ることができる抗体の種類が決まっていて、それに対応した異物が体内に入ったときにだけ活性化する性質があります。

近年注目を集めている「ナチュラルキラー細胞」は常に体の中を巡っていて、ウイルス感染した細胞などを見つけると単独でそれに攻撃を仕掛けます。

T細胞のように、樹状細胞などの他からの情報なしで行動するため、生まれつきの殺し屋(natural killer)という名前が付けられました。

ご存知ない方もおられると思いますが、若くて健康な人でも、一日に3000~5000個のがん細胞が発生しているといわれています。

これらのがん細胞を退治しているのもナチュラルキラー細胞なのです。

ナチュラルキラー細胞がないと、私たちはすぐにがんにかかってしまうのですね。

このナチュラルキラー細胞は、体内に50億個も存在しています。

「笑うことが健康にもいい」といわれていますが、それはこのナチュラルキラー細胞の働きと関わりがあるのです。

私たちが笑うと、免疫をコントロールしている間脳という部分にその刺激が伝わり、神経ペプチドという情報伝達物質が産生されます。

この神経ペプチドが血液やリンパ液と一緒に対内を循環してナチュラルキラー細胞の表面に付着し、それを活性化するのです。

ナチュラルキラー細胞が活性化すると、がん細胞やウイルスなどの病気の元となる体内の異物をどんどん攻撃してくれるようになるので、免疫力が高まって健康になる、というのが、笑いと健康の関係なのです。

さらに、「笑い」は免疫異常の改善にも効果があるといわれています。

私たちの体を守ってくれる免疫力ですが、強ければいいというものではありません。

リウマチや膠原病といった自己免疫疾患と言われる病気は、免疫システムが自分の体の中にある健康な細胞まで攻撃してしまうことで引き起こされるのです。

笑いには、こういった免疫システム全体のバランスを保ち、リンパを正常値にする働きがあることが、研究の結果分かってきました。

つまり、笑うことでがんやウイルスなどに対する抵抗力も高まり、さらに強過ぎて自分の健康な細胞を攻撃してしまうことも防いでくれるという訳なのです。

ナチュラルキラー細胞を活性化するためには、笑いの他にも7~8時間の十分な睡眠や、ストレスや疲労の軽減、適度な運動を定期的に続け、自分の好きな趣味などを見つけて熱中するなどが効果的です。

それほど面白いことがなくても、作り笑顔を続けるだけでもナチュラルキラー細胞が活性化し正常値を保つということです。

ストレス解消はナチュラルキラー細胞の正常値や活動の正常化に寄与しています。

リンパ球は、リンパ前駆細胞というものから派生して作られます。

B細胞は腸管関連リンパ組織でBリンパ球へと成熟していきます。

そして、T細胞は胸腺と呼ばれる器官に移動し、そこで成熟します。

それぞれ、成熟してから体内を循環したり、脾臓やリンパ節といった抹消リンパ系器官に入ったりして、体内に侵入してくる異物に対抗するのです。

B細胞とT細胞は、その後さらにエフェクターリンパ球とメモリーリンパ球に分化していきます。

エフェクターリンパ球は細胞障害性顆粒と呼ばれるものを放出したり、免疫系の他の細胞に情報を伝えたりすることによって、体内に侵入した異物を排除するために働きます。

そして、メモリーリンパ球は末梢組織や循環系の中で長期間生息し、将来同じ異物に体が攻撃されたときのために備えているのです。

そのため、メモリーリンパ球の寿命は他の白血球に比べて非常に長くなっています。

 

リンパ球の正常値はどのくらい?

リンパ球は、私たちの体を守ってくれるとても大切な細胞です。

ですから、その値には常に注意を払っておかなくてはいけません。

健康診断などで血液検査を行っても、ヘモグロビン濃度やヘマトクリット値に目が行きがちです。

これらも貧血の予防などのために非常に重要な数値ではありますが、免疫反応の中心的な役割を果たしているリンパ球の値も、それ以上に大切な数値だと言えるでしょう。

このリンパ球の値は、「LYM」と書かれていることもあります。

リンパ球の正常値をご存知の方は、どれぐらいおられるでしょうか。

このリンパ球の正常値は「20~40%」となっています。

これは、白血球内の総数に対するリンパ球の割合を示しています。

このリンパ球の正常値・異常値をあまり気にしていないかもしれませんが、これが高過ぎても低すぎても重篤な病気を引き起こしてしまう危険性があるのです。

ですから、リンパ球の正常値・異常値には常に注意しておかなくてはいけないのです。

 

リンパ球が減る病気・原因

リンパ球が減少してしまう原因のうち最も多いものは、「ウイルスの感染」によるものです。

他に栄養が足りなくなってしまったときにもリンパ球の減少がみられます。

リンパ球の減少には、特定の病気を原因に短期間に発生し、その後回復する急性リンパ球減少症と、長期間に渡ってリンパ球の値が少ない慢性リンパ球減少症があります。

急性リンパ球減少症の原因となるものには、インフルエンザや肝炎などの特定のウイルスに感染することや、がんに対する化学療法や放射線療法があります。

他にも、お腹が空いているときにリンパ球が減少する場合もありますし、重度の肉体的ストレスを受けているとき、ホルモン補充療法やがん治療の副作用の治療、リンパ腫やリンパ性白血病などの治療に使われるコルチコステロイドという薬剤を使用しているときにもその症状が現れることがあります。

リンパ球数が少ない状態が長期間続く、慢性リンパ球減少症の原因としては、全身性エリテマトーデスや関節リウマチ、重症筋無力症といった自己免疫疾患、エイズや広範性結核などの慢性感染症、白血病、リンパ腫、ホジキンリンパ腫などのがんなどが挙げられます。

また、ディ・ジョージ奇形、ヴィスコット-オールドリッチ症候群などの先天性免疫不全症では、リンパ球の数が非常に少ない状態が常に続く場合もあります。

リンパ球減少症は、軽度の場合は特に症状が現れない場合もありますが、リンパ球減少症の原因となっている疾患の症状が現れることもあります。

リンパ球減少症の症状は、咳や発熱、扁桃やリンパ節の縮小、痛みを伴う関節膨張や発疹、リンパ節の腫大や脾腫などが挙げられます。

これらは、リンパ球減少症の症状というよりは、感染症の症状によるものなので、その現れ方は大幅に異なっているのです。

リンパ球減少症は、血液検査によって診断されます。

軽度の場合は他の理由で血液検査を行ったときに偶然発見される場合が多くなっています。

重度のリンパ球減少症も、他の感染症などが重度の場合に血液検査を行ってから、その原因として挙げられ、なかなかリンパ球減少症だけを見つけることは少ないのです。

リンパ球減少症の治療は、その原因を取り除くことによって行われます。

薬の服用が原因の場合は、その服用を止めれば通常は数日間で元に戻ります。

エイズが原因の場合は、抗ウイルス薬を使用しT細胞を増やし、生存期間を延ばすことが可能です。

また、B細胞が少なく、抗体が作られにくい場合はガンマグロブリン製剤を投与されます。

その他、先天性免疫不全症の場合は骨髄移植が行われる場合もありますし、感染が起こっている場合はその感染の元となる微生物に対する抗菌薬、故ウイルス薬などが投与されます。

 

リンパ球が増える病気・原因

リンパ球減少症の反対に、血液中のリンパ球が異常に多くなった状態を「リンパ球増多症」と言います。

リンパ球の増加は、主に単核球症などによるウイルス感染が原因となります。

また、リンパ腫やリンパ性白血病などのある特定のがんでは、未熟なリンパ球や、リンパ腫細胞が血液中に放出されることでリンパ球の数が増えることがあります。

他にも、バセドウ病やクローン病などでもリンパ球増多症が引き起こされる場合があります。

リンパ球増多症となっても、特に症状が現れない場合が多いようです。

ただし、リンパ腫やリンパ性白血病などの場合は発熱や寝汗、体重の減少などの症状が現れることがあります。

ただ、これもリンパ球減少症と同じように、その増加の原因となっている感染症による症状と考えるのが普通です。

ただ、まれに円形脱毛症の症状を発する場合があります。

それは増えすぎたリンパ球のうちのT細胞が頭皮の下にある毛根を異物と勘違いして攻撃してしまうからです。

その結果、毛根の周囲で炎症が起こり、毛が抜けてしまいます。

さらに、新しい毛も休眠状態となって生えてきません。

この症状は突然発生しますから、予防法もありません。

この脱毛症は、1000人に1~2人の割合で発生するといわれています。

リンパ球増多症と思われる場合は、血液検査を行い、それによってリンパ球が増加している場合は、さらに血液を調べ、リンパ球が活性化しているかどうか、そのリンパ球が未熟だったり異常だったりしていないか、などを調べます。

この血液検査で、T細胞やB細胞、ナチュラルキラー細胞のいずれかが増加していることが分かれば、原因となっている病気の診断に役立つ場合もあります。

リンパ増多症の治療も、その原因となるウイルスなどの治療に準ずるものとなります。

円形脱毛症の場合は、リンパ球による攻撃を食い止めるために免疫細胞の働きを抑止するステロイド薬の塗布や、抗アレルギー薬の処方が行われます。

軽症の場合は、脱毛部分に直接ステロイドを注射する方法によって、7~8割の人に毛が生えてくるそうです。

リンパ球増多症は、他の病気を見つけるためのリトマス紙にもなり得ます。

 

まとめ

健康や医療でもたびたび耳にする「リンパ」ですが、健康診断の際にも正常値と異常値を知っていれば、慌てずにすむかもしれません。

血液検査の際には、リンパ球の値にも気を配り、異常がある場合は詳しい検査を受けた方がいいでしょう。

 

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ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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