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身体の調子を整える!「菊芋」の歴史

 2019/01/14 生活習慣病
この記事は約 9 分で読めます。 2,606 Views

最近、美容や健康に高い効果を発揮するとして「菊芋」が注目されています。

しかし、地域によっては菊芋を知らないという人もいるのではないでしょうか。

こちらでは、菊芋の歴史や効能などについて解説しています。

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菊芋の効能

シミ、くすみ、老化を防ぐ

肌のシミやくすみ、たるみといった症状は、肌細胞が生まれ変わるサイクル「ターンオーバー」の乱れによって起こります。

その一つの原因として、体内に「活性酸素」という成分が増えてしまうことが挙げられます。

活性酸素が増えると新陳代謝がスムーズに行われなくなり、同時にターンオーバーのサイクルも乱れてしまうのです。

ターンオーバーのサイクルを整えるには体内の酸化を防ぎ、活性酸素の発生を抑制する「抗酸化」が重要です。

このとき、菊芋に含まれている「セレン」という成分が大きな力を発揮してくれます。

セレンは抗酸化酵素を構成する成分として重要なミネラルです。

菊芋のほか魚介類や卵に豊富に含まれており、体内の酸化防止効果が期待できます。

セレンが不足すると肌老化の原因となる以外にも関節症や生殖能力の低下などが起こりやすくなります。

喫煙者やアルコールを飲む習慣のある人はそうでない人よりも活性酸素が増えやすい傾向がありますので、セレンは積極的に摂取したい栄養素です。

ただし、サプリメントなどで過剰に摂取し過ぎると毛髪が抜けやすくなる、疲れやすくなるといった症状が起こりやすくなるほか、下痢

や胃腸障害の原因にもなる場合もありますので、菊芋などの食材から適量を摂取するように気をつけたいですね。

脂肪の吸収を抑える

脂肪にはいくつかの種類がありますが、中性脂肪が増える原因のひとつに「糖」があります。

糖を摂取すると小腸で吸収され、血管を通って肝臓へと運ばれることで中性脂肪になってしまいます。

そこで菊芋に含まれる「イヌリン」という成分が中性脂肪を増えにくくする働きをしてくれます。

イヌリンは胃に入るとゼリー状に変化し、糖を包み込む性質があるといわれます。

そのため、糖が小腸で吸収されにくくなり吸収されなかった糖は大腸に運ばれて排出されるため、吸収される糖が少なくなることから中性脂肪が増えにくくなるというのです。

また、イヌリンは腸内で分解されるときにフラクトオリゴ糖に変化し腸内で善玉菌のエサにもなることからも、腸内環境をより整える効果が期待できるといわれます。

ただし、食物繊維は摂取し過ぎると便がゆるくなる場合や腹部の膨満感を感じる場合がありますので、摂りすぎには注意が必要です。

 

菊芋の歴史

・原産地は北アメリカもしくは南米といわれている

菊芋は、1605年にフランス人の探検家「サミュエル・ド・シャンプラン」がアメリカはマサチューセッツ州のケプコッドに住んでいたインディアン族が栽培していた菊芋を食べてフランスに持ち帰ったのが普及の始まりだといわれています。

そのときはアーティチョークのような味だと感じたとのこと。

たしかにジャガイモやサツマイモといったイモ類よりも、シャキシャキとした歯ごたえを感じます。

その後、1633年ごろにはイタリアまで広がりましたが、そこで付けられた名前の由来には諸説あるようです。

ひとつは、イタリアに広がった当時にヒマワリを意味する「アーティチョーク」と呼ばれ、その発音を「エルサレム」と聞き間違えられたことから「エルサレムアーティチョーク」と呼ばれるようになったという説。

もうひとつ、フランスやドイツでは「トナピンブール」とも呼ばれています。

これは東ブラジルのトゥピナンバ族が由来になっているのではないかといわれており、このように複数の由来がある点は原産地が特定されない要因となっているようです。

・日本に伝わったのはペリー来航時

日本に菊芋が伝えられたのは1853年にペリーが来航したときです。

その強い生命力と繁殖力が高く注目され、理学博士であった伊藤圭介氏とその愛弟子の田中芳男氏によって多くの研究が行われました。

日本で「菊芋」と呼ばれているのは菊のような花を咲かせることと、根茎が芋のそれと似ていることから名付けられたそうです。

その後第二次世界大戦による食糧難のときには持ち前の生命力と繁殖力の高さから菊芋は貴重な食料としてより注目を集め、「作付統制野菜」にも指定されました。

菊芋は非常食として国民の飢えを救ったのはもちろんのこと兵士の傷の回復にも役立ったといわれています。

一方イタリアでは、胃腸を整える働きがあることで注目されたほか冬場の栄養食としても重宝されました。

・現在も健康食品として多くの研究が行われている

20世紀に入るとエドガー・ケイシーが菊芋を「天然のインシュリン」と言ったことで注目され、さまざまな研究によって「イヌリン」が含まれていることと、その働きが証明されました。

そして現在も、全世界の人が健康食品として取り入れています。

最近では調理をして食すほかにもサプリメントに加工してより効率よくイヌリンを摂取できる形に加工されるようにもなりました。

ちなみにイヌリンはゴボウにも含まれていることから菊芋ではなくゴボウを食べればよいと考える人もいるようです。

確かに菊芋もゴボウも同じキク科なので含まれる栄養素が似ているのも理解できます。

ただ、菊芋に含まれる食物繊維は水溶性であるのに対しゴボウの食物繊維は非水溶性なのでそれぞれの働きは異なります。

また硬さもゴボウより菊芋のほうが食べやすいです。

 

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菊芋の下処理の方法

・菊芋の選び方

菊芋の見た目は根生姜に似ています。

野菜の直売所などに行って、根生姜と間違えて菊芋を購入してきてしまう人もいるほどです。

栄養がしっかり詰まった菊芋は丸みがありますので、どっしりと丸くなっているものが良いとされます。

また、菊芋は鮮度が落ちてくると水分が減ってしなびてきます。

しなびた菊芋は柔らかくなっていますので、実がしっかりと硬いものを選ぶのもポイントです。

・菊芋の保存方法

菊芋はある程度洗って販売されているものも多いですが、土がついたままの状態で冷蔵保存するほうが長持ちします。

また、水洗いした状態で長くおくとイヌリンが減少してしまうそうなので、こうした点からも土がついたままの状態がよいようです。

さらに長く保存しておきたいときは、冬場であれば土に埋めておくのも良いといわれます。

寒い地域では土が凍ってしまうことがあるでしょうから、その場合はプランターに土を入れて埋めておきます。

また、夏場は土に埋めると芽が出てしまうため、皮を向いて冷凍しておくとよいとされます。

そのほか、乾燥させてから保存する地域もあるようです。

乾燥させる際は、皮を向いてからスライスして軽く水洗いし、均等に広げて天日干ししたものを冷暗所で保存します。

・菊芋の下処理方法

菊芋は根生姜のように凸凹していますが、根生姜よりも凹凸があるので細かい部分の土を落としにくいです。

まずはタワシなどを使用してきれいに洗い土を落とします。

丸いままだと土が落ちにくい部分はカットしてから洗う方法もあります。

菊芋の皮は薄いので、たわしで洗う段階で気になる皮は剥けてしまいます。

 

菊芋で町おこしをしている地域

・泰阜村を黄色く染める会

長野県の泰阜村では耕作放棄地対策の一環として菊芋の栽培に力を入れています。

菊芋の黄色い花をイメージして「泰阜村を黄色く染める会」と名付けられた地域振興会では、菊芋の栽培やレシピなど菊芋情報をブログで随時更新しています。

泰阜村では地域で行われる行事で菊芋の花を生け花に使用しているのだそうです。

もともとこうした行事で使用する花はコスト削減のために野花を活用することが多いそうなのですが、9月ごろに行われる行事では菊芋の黄色い花がとても映えて重宝するのだとか。

今後も、菊芋を栽培しているご家庭や地域で注目されるかもしれません。

・岐阜県恵那市「およねさん」

岐阜県恵那市にある観光地の中でも人気なのが「およねさんの店」。

土産物が購入できるほか食事が摂れるドライブインですが、ここでは菊芋の漬物を購入できます。

土産物の中でも人気の高い菊芋の漬物には味噌漬けと粕漬けがありどちらも評判です。

ちなみに「およねさん」では漬物以外にもさまざまな菊芋製品の製造と販売を行っていて、ちょっとした町おこしになっています。

中でも「きくいもチップス」は人気で、およねさんの契約農家で栽培された無農薬の菊芋を添加物を一切使用せずに作っているチップスです。

お湯を加えると菊芋茶としていただけるという、ひとつで2役を担う商品です。

・彩の国菊芋クラブ

埼玉県さいたま市でも、「彩の国菊芋クラブ」が菊芋を活用した町おこしを行っています。

戦後に菊芋が再び注目され始めたことを受け、さいたま市のさまざまな飲食店の協力を得て多くのお店で菊芋が食べられるように活動しているのだそうです。

この活動は以前日本テレビで取り上げられ、イタリアンレストランが作った菊芋のフルコースを味わう様子が放送されました。

 

まとめ

生活習慣病の予防を始め、美容にも大きな効果が期待できる「菊芋」。

あまりなじみがないように思っていましたが、長い歴史の中で、多くの人たちの食を支えてきたのですね。

近年、町おこしで菊芋を栽培している地域以外でも、道の駅などで菊芋を見かけることが増えています。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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