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糖尿病初期の危険サイン?糖尿病のリスクを高める「食後血糖値」とは

食後血糖値は食べ物で摂取したブドウ糖が、一定の時間後にどのくらい血液中に残っているかを示す数値になり、検査で正確な数値を知ることで、糖尿病の発症リスクの回避と他の病気を防ぐ目的があります。

食後血糖値が高くなり血液状態が悪くなると、血栓ができたり血管が劣化する可能性があるので、免疫力が低下してくるため風邪をひきやすくなり、感染症にかかりやすくなるため痒みを伴う皮膚疾患なども含め、色々な病気にかかりやすくなります。

病気発症のリスクを抑えるには、定期的な数値の測定と食後血糖値の上昇を抑えるような生活習慣の改善が重要なポイントになります。

糖尿病になると高い確率で合併症を発症するので、食後血糖値が高い状態をそのままにしておくのはとても危険で、病気によっては命に関わることもあります。食後血糖値が高い時のリスクと発症した場合の自覚症状などを把握して、病気の予防と改善に役立てていきましょう。

食後血糖値の上昇に注意

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食後血糖値とは、食事2時間に測定した血糖値のことです。

食べ物から糖質が吸収されると血糖値は一時的に上がりますが、通常なら時間が経つにつれて数値は下がってきます。食後血糖値の数値は140mg/dL以下が正常型になり、200mg/dLを超えてしまうと糖尿病型に、その中間の数値は境界型と判定されます。

数値が元に戻らなくなってしまう原因は、インシュリン分泌量の低下や働きが弱まることにあります。食事をして血液中の糖が増えてくると、インスリンによって血液中の糖が全身の組織に運ばれていくのですが、インスリンに問題があると血液中の糖質が増加しても処理が滞ってくるので、処理しきれない糖は血液中に漂ったままの状態になります。

このような状態を耐糖能異常といい、数値の高いまま放置しておくと糖尿病や合併症のリスクが高まるので注意が必要になります。

食後血糖値の上昇で起こるリスク

血糖値が高い状態が続いていると高血圧脂質異常症を誘発するので、血管がダメージを受けて炎症を起こしたり、細胞老化につながる活性酸素の働きを活発にしてしまう可能性があります。損傷した血管は動脈硬化へと進み、血流が悪くなって血栓ができることもあるので、心筋梗塞脳卒中などを発症するリスクが高くなります。

さらに、糖尿病を発症してしまうと色々な合併症にかかる可能性も高くなり、特に三大合併症と呼ばれるものは糖尿病患者に多い病気です。

糖尿病の三大合併症

糖尿病性網膜症は眼底の血流に問題が生じて視力が低下していき、ひどくなると失明することもあります。

糖尿病性腎症は腎臓の血流に障害が起きて、血液中の老廃物や不要物をろ過できなくなる病気で、場合によっては人工透析が必要になります。

糖尿病性神経障害は、心臓から離れたところまで血液が循環しなくなり、手足のしびれなどが生じる病気です。

糖尿病に自覚症状はある?

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糖尿病を発症するリスクを避けるには、自己管理が重要になります。

病気の早期発見と治療において自覚症状は大きな注意点になりますが、糖尿病の初期は自覚症状はほとんどないので、発見しにくい病気でもあります。糖尿病が進むと徐々に症状があらわれてきますが、強い痛みを生じないため放置してしまうことが多くなります。

糖尿病の自覚症状で特徴的なのは喉の渇きです。食後血糖値はもちろん、普段の状態の血糖値も高いため血液濃度が濃くなり、それを薄めようとして体が水分を欲しがるので、たくさん水分を摂るようになります。

多量の水分を飲むのでトイレが近くなり、疲れやすい体になって慢性的な倦怠感が出ることもあります。その他にも目がかすんで見えにくくなってきたり、手足にチクチクとする刺激を感じることもあり、反対に刺激に対して反応が鈍くなるなど感覚が衰えてくる症状もあります。

食後血糖値の測定検査を受けるには

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自覚症状では発見が難しい糖尿病も、検査をすればすぐに分かります。

医療機関や健康診断などで食後血糖値の検査をする時には、ブドウ糖負荷試験を行います。この検査は空腹時血糖値の測定と併せて行われることもあり、前日の夕食を食べた後、指定された時間以降の食事が禁止され、そのまま何も食べない状態で病院に向かい採血をして空腹時血糖値を測定します。

その後ブドウ糖を溶かした75gの液体を一気に飲んで食後血糖値を測ります。採血は1時間後と2時間後に行われ血糖値の減少をみていきますが、場合によっては30分後などに測ったり、血中インスリン活性検査でインスリン濃度の変化を確認することもあります。

空腹時血糖値食後血糖値の結果により診断が下され、血中インスリン活性検査の結果で糖尿病1型と糖尿病2型に分類されて、タイプに応じた治療と生活習慣の改善がすすめられます。

食後血糖値を自己測定で管理

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糖尿病の一般的な検査には尿を採取する方法がありますが、尿糖検査で反応が出る状態の血糖値は170~180mg/dL以上になり、食後血糖値の正常値140mg/dLと比べると大幅に上回っていることがわかります。

尿検査で糖尿病の疑いは晴れたけれど心配だという場合は、食後血糖値の検査を受けるようにして、こまめに数値を知りたい時には、食後血糖値が自分で測れる血糖自己測定器の利用を、医師に相談してみましょう。

血糖自己測定器を使うと製品によって違いがありますが、数秒から十数秒で測定できて結果は測定器に記憶されていきます。電池式なので持ち運びも便利で、画面に出る数字が大きく音声で知らせてくれるタイプもあるので、高齢の方にも使いやすくなっています。

食後血糖値を自己測定するメリットには、数値に変化が起きた時の食事内容の改善と運動で即座に対応できるところです。

糖尿病予備軍も注意が必要な食後血糖値の上昇

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食後血糖値が減少しないことで起きる最大のリスクは、糖尿病とその合併症です。しかし食後血糖値の問題は別の病気のリスクも抱えています。

糖尿病の原因になるインスリンは血液中の中性脂肪コレステロールにも影響を与えていて、エネルギーの貯蓄と変換を担っているインスリンはブドウ糖が処理できなくなると、代わりに中性脂肪を使用するようになります。中性脂肪は食べ物から摂取した脂質や糖質をもとにして肝臓が作り上げたエネルギー源で、使わない時には体内に蓄積されていきます。

エネルギーが足りないと判断したインスリンは、貯蔵予定だった中性脂肪を血液に放出してエネルギーに使うので、血液中の中性脂肪が増えてきます。中性脂肪は善玉コレステロールの減少につながり、水に溶けない脂質が多くなると血液はドロドロ状態になってくるので、その結果脂質異常症や高血圧を引き起こします。

まとめ

食後血糖値を測定は糖尿病予防や早期発見につながるので、糖尿病からくる合併症を防ぐこともできます。

血糖値をコントロールには生活習慣の改善が一番で、運動不足の解消や食事メニューの見直すことが大切です。

食品には食後血糖値の上昇を緩やかにしてブドウ糖を処理しやすくする低GI食品があり、他の食品より糖の吸収速度を抑える作用もあるので、低GI食品をメニューに加えることで発症のリスクを抑えられます。

食後血糖値は年齢による食事の変化や生活環境によって変わることもあるので、定期的に検査を受けて注意深く数値を記録しておくことがリスクの回避になります。

医療機関での検査や健康診断、自己測定で食後血糖値を測り、数値の変動にすばやく対応しておけば免疫力を高めることにつながり、糖尿病や脂質異常症、高血圧の予防になります。

 

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木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。


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