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乳がんは11人に1人がかかる!今すぐできるチェック方法で早期発見

 2018/10/26 生活習慣病
この記事は約 11 分で読めます。 2,066 Views

日本国内における乳がんの罹患率は近年急速な高まりを見せていますが、その明確な原因は特定に至っておらず多方面で乳がんの早期発見を目的としたマンモグラフィ検査などの受診が推奨されています。

また、乳がんの中には進行が早く、異常を発見したときには既に転移してしまっていたというケースも少なくありません。

そのため、中にはマンモグラフィ検査だけでなくセルフチェックも行うことで乳がんを早期発見できるよう努めている方も多いかもしれません。

ここでは、乳がんの要因や罹患率、症状、治療法などと共にセルフチェックの具体的な方法もご紹介しますので、特に女性の方は実践してみてください。

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乳がんの罹患率は40代後半から50代前半がピーク

上述したとおり、近年、乳がんの罹患率は急速な高まりを見せており、2013年に行われた統計では女性のがんによる死亡者のうち約9%を乳がんが占めていることが判明しました。

また、2011年に行われた別の統計では、この年の女性の乳がん罹患数が約72,500件にも上ることが報告されており、この数値は同年の女性のがん罹患数全体の約20%を占めていることが分かりました。

以上のことから、今日において乳がんは女性が最も気をつけなければならない疾患のひとつであり、乳がんそのものに関してはその症状や治療法だけでなく、罹患しやすい具体的な年齢層や早期発見するための心掛けなどについても広く知られるようになる必要があるといえます。

しかしながら、実際に乳がんがどの年齢層で多く発症しているのかはあまり知られていません。

特にセルフチェックやマンモグラフィ検査などを始める時期を見極める上で、このような年齢層ごとの罹患率を知っておくことは非常に重要であるため、特に女性はそれらの傾向についても熟知しておかなければなりません。

一般的に女性で乳がんの罹患率が増加し始めるのは30代からとなっており、その数値は20代に比べると大きな開きがあります。

そのため、乳がんに気をつけ始める時期としては30歳をひとつの節目として考えるのがよいでしょう。

また、30代から増加し始める乳がんの罹患率はそれ以降も増加を続け、40代後半から50代前半に掛けてピークを迎えます。

この年代において乳がんの罹患率が高くなるはっきりとした理由は分かっていませんが、閉経を迎えることによるホルモンバランスの変化などはそのひとつとして考えらえています。

40代後半から50代前半にかけてピークを迎える乳がんの罹患率はその後徐々に減少していくこととなりますが、上述した閉経が関係していると考えた場合、閉経が遅くなると乳がんの罹患時期も遅くなることが考えられるため油断は禁物です。

よって、一般的に乳がん発症のピークといわれる時期を過ぎても、セルフチェックなどは怠らないようにしましょう。

ちなみに、乳がんというと女性が罹患する病というイメージを持たれがちですが、男性が罹患するケースも存在します。

その罹患率は女性の1%程度と極めて少ないですが、女性に比べて5歳から10歳程度遅れて発症するケースが多いことが分かっているため、特に50代を過ぎたころからは男性も乳がんに気をつけるようにするとよいでしょう。

 

乳がんの主な症状と進行

乳がんの主な症状は進行に従って変化します。

続いては、その詳細を進行の順序に合わせてご紹介します。

・しこり

ごく初期の乳がんはマンモグラフィ検査によってその疑いを指摘することはできるものの、明確な症状が表れる訳ではないため患者自身がセルフチェックを通して乳がんを見つけるのは困難です。

しかし、ある程度進行すると乳房にしこりが表れるようになり、これがはっきりと表れる乳がんの最初の症状となります。

しこりとは腫瘍のことであるため乳がんに限らずがんの症状として多いですが、しこりがあるからといってそれがすべて乳がんによるものだとは限りません。

例えば、乳腺症、線維腺腫、葉状腫瘍などの疾患の場合も、乳房とその周辺にしこりが表れる場合があります。

よって、セルフチェックによってしこりが見つかってもすぐに乳がんと断定する必要はなく、まずは専門医に診てもらうことが重要です。

・乳房の皮膚の変化

初期の乳がんではしこりだけでなく、乳房の皮膚にエクボや湿疹、タダレなどの症状が表れることがあります。

また、場合によっては乳頭から血が混じった分泌液が出ることもあるため、このような症状が表れた場合すぐに異常を察知することができます。

乳房のしこりがはっきりしないにもかかわらず、このような皮膚の異常が表れる乳がんを「炎症性乳がん」と呼び、このような症状は皮膚に近いリンパ管内でがん細胞が増殖し炎症を引き起こすことが生じる原因となっています。

ただし、これらの症状に関しても乳腺症や乳腺炎、蜂窩織炎(ほうかしきえん)によるものである可能性があるため、すぐに乳がんだと断定せず、できるだけ早く専門医に診てもらう必要があります。

・リンパ節の腫れ

ある程度進行した乳がんは周辺のリンパ節に転移し、その箇所では腫れが生じます。

具体的には、わきの下のリンパ節や胸の中央にある胸骨周辺のリンパ節、鎖骨の上にあるリンパ節への転移が多くなっています。

また、この箇所に腫れが生じ始めると、それと同時にむくみやしびれなどの症状が表れる場合もあります。

・遠隔転移

乳がんがさらに進行すると、乳房周辺のリンパ節だけでなく全身のリンパ節や臓器にも転移が始まります。

これを「遠隔転移」と呼び、転移先によって症状は大きく異なります。

例えば、肺に転移すると咳が出たり息がしにくくなったりすることがあります。

また、腹部の痛みや黄疸などの症状は肝臓に転移している可能性が高く、食欲が減退してしまうこともあります。

 

セルフチェックや定期検診で早期発見

乳がんは早期発見ができれば完治させることは十分に可能です。

そのため、早期発見をするための習慣としてセルフチェックを行うことは非常に重要です。

続いては、セルフチェックの方法と注意点、および定期検診の重要性について解説します。

・セルフチェック時のポイント

セルフチェックは、乳房とその周辺に以下のような症状が表れていないか確認することが主な目的となります。

a)乳房の変形や左右の大きさ、形の違いがないか
b)皮膚にひきつれが生じていないか
c)皮膚にただれがないか
d)しこりはできていないか
e)表面にエクボのようなへこみができていないか
f)出血や異常な分泌物がないか

・チェック方法1 鏡で全身を見ながら

上述したポイントは鏡で全身をみながらチェックすると異常にも気が付きやすくなります。

その際には、最初に両腕を下げた状態で乳房と乳頭を観察し、その後両腕を上げた状態で乳房を正面、側面斜めから鏡で観察します。

続いて乳頭を指でつまみ、異常な分泌液が出てこないか確認する必要があります。

・チェック方法2 入浴中に

乳房表面のへこみなどの変化は手に石鹸をつけた状態で触ると異常に気が付きやすくなります。

その際には腕を上げた状態で乳房全体に円を描くように触り、へこみやしこりがないか確認すると同時にわきの下に指を入れリンパ節が腫れていないか確認することも忘れないようにしましょう。

・チェック方法3 ベッドの上で

乳がんのチェックは仰向けに寝転がった状態でも行いやすくなります。

この際には肩とベッドの間にクッションや枕を挟むのがおすすめです。

具体的な方法は、まず片腕を上げた状態で乳房の内側半分をもう片方の腕の指で軽く圧迫し、しこりがないか調べます。

続いて、腕を下げて乳房の外側半分を同様に軽く圧迫し、しこりの有無を調べます。

最後にわきの下に手を入れしこりやリンパ節の腫れがないか確認したら、反対側の乳房とわきに関しても同様にチェックを行ってください。

・セルフチェックは毎月1回行う

セルフチェックの頻度は毎月1回が適切とされています。

ただし、閉経前の方は乳房が柔らかくなる月経終了後1週間~10日の間に行わないと異常を見つけづらくなるため注意が必要です。

また、閉経後の方は「毎月10日」などのように具体的なチェック日を決め、定期的にセルフチェックを行うようにしてください。

・定期検診の重要性

セルフチェックによって発見できる乳がんの症状は、ある程度進行してしまっているからこそ表れるものであることも少なくありません。

そのため、より早い段階で症状を発見し治療を開始するためには定期検診を受けることが重要となります。

定期検診の実施頻度や費用、対象年齢などに関しては自治体によって条件が異なるため、受診を希望される場合はお住まいの自治体へ問い合わせるようにしてください。

 

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乳がんを引き起こす要因

乳がんを引き起こすはっきりとした要因は解明されていませんが、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが大きくかかわっている可能性は非常に高いといわれています。

このエストロゲンは月経中に分泌量が多くなることから、妊娠・出産を経験しないと分泌量は多くなり乳がんに罹患するリスクも高くなるといわれています。

また、エストロゲンは経口避妊薬の使用や閉経後のホルモン補充療法によっても体内に加えられるため、これらの薬、治療もまた乳がんを引き起こす要因として考えられています。

これらに加え、エストロゲンの分泌量の増加には初経年齢が早いことや閉経年齢が遅いこと、出産経験がないこと、初産年齢が遅いこと、授乳経験がないことなどが関係してくるため、これらの条件がそろっていることもまた乳がんを引き起こすリスクを高める要因といえます。

一方、ほかのがんと同様に乳がんの場合も、その発症には飲酒や身体活動量の低下などの生活習慣の積み重ねによるものが大きく関係しているといわれています。

よって、飲酒量の制限や適度な運動が乳がんのリスクを軽減する可能性は高いといえます。

また、この他にも乳がんを引き起こす要因としては良性乳腺疾患になった経験があることや高濃度乳房であること、放射線による正常細胞への障害があること、高身長であることなども指摘されており、これらに該当する方はより乳がんに注意する必要があり、セルフチェックや定期検診による早期発見に努める必要があるといえます。

 

乳がんの主な治療法

乳がんの主な治療法としては以下のものが挙げられます。

・手術

乳がんは手術によって腫瘍を切除するのが基本的な治療法となります。

具体的な方法としては、腫瘍とその周辺を部分的に切除する「乳房部分切除術」、乳がんが乳房の広範囲にわたって広がっている場合に乳房全体を切除する「乳房切除術」が存在し、後者の場合、腹部や背中から切除した脂肪を利用して乳房を再建する「乳房再建術」が可能な場合もあります。

また、わきの下のリンパ節へ転移している場合、手術と同時に「リンパ節郭清」を行うこともあります。

ただし、この場合、術後に腕が上がりにくくなるなどの症状が残る場合があります。

一方、これらの手術を行った後の再発率は決して低くないため、術後は放射線照射を行うことで再発を防止します。

・放射線治療

放射線治療は乳がんに限らず、がんの基本的な治療方法のひとつです。

放射線を照射するとがん細胞は小さくなりますが、その反面、照射した箇所の皮膚が赤くただれ発熱するといった副作用はほぼ例外なく生じます。

また、治療終了後、数か月以内に遅れて肺に炎症が生じるといった副作用も表れることがあるため、長期的な経過観察は欠かすことができません。

乳がんに限定した場合、放射線治療は再発の危険性を低くするために行われますが、確実に効果が表れる訳ではないためその施術を行ったとしても再発の可能性は残ります。

・薬物療法

薬物療法もまたがんの基本的な治療方法のひとつであり、それを行うか否かはがんの進行具合や病理検査の結果から判断されます。

また、再発の可能性が高い場合より再発抑制効果の強い薬物を使用することもありますが、この場合も再発リスクは残ります。

一方、薬物療法では脱毛や手足のしびれ、不眠などの副作用が生じます。

また、使用する薬物によっては卵巣機能障害や長期的な不妊などの副作用が表れる場合もあるため、女性の乳がんの治療でそれらを使用する場合、治療後のことも含めて検討する必要があります。

 

まとめ

今日において乳がんは11人に1人が罹患する、罹患率の極めて高い疾患となっています。

それに加え、その治療は再発の可能性を考慮すると長期化することが予想されるため、可能な限り早い段階で異常を発見し早期治療につなげることが重要となります。

ここでご紹介したセルフチェック方法は乳がんの早期発見において大きな効果を発揮することから、特に乳がんの罹患率が高くなる30歳に達してからは欠かさず行うようにしましょう。

また、それと並行して定期検診を受ければ、乳がんの罹患リスクを限りなくゼロに近づけることが可能です。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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