1. TOP
  2. 生活習慣病
  3. 高血圧予防のために水分を摂ろう!水分摂取の効果

高血圧予防のために水分を摂ろう!水分摂取の効果

年齢が上がると血圧が上がりやすくなるので、高血圧になる前に予防するように気をつけたいものです。

そこで心がけたいのが、こまめな水分補給です。

血圧と水分補給の間には深い関係があります。

水は私たちの体にとってなくてはならない大切なものですので、高血圧予防のためにも正しい水の飲み方を知り毎日の生活の中に取り入れていきましょう。

▼【ベストセラーを無料プレゼント中!】今すぐに高血圧を改善したい!3日で血圧を下げる方法

 

血圧を決める4つの要素

○血圧とは?

血圧とは、心臓から始まる血液の流れによって血管にかかる圧力のことです。
では血液はどのように私たちの体を巡っているのでしょうか?

・血液は心臓から動脈血として大動脈に押し出される

血液は、まず心臓というポンプから酸素を多く含む動脈血として大動脈に押し出されていきます。

そして、体内に張り巡らされている細い血管を通り、体中に行きわたりながら全身のさまざまな器官や組織に、栄養や酸素を届けていきます。

血液の流れはそれだけではありません。

全身に栄養や酸素を届けるとともに、体に不必要となったものを受け取りながら静脈を通って心臓へ戻っていきます。

このときの血液は静脈血と呼ばれます。

静脈血中には二酸化炭素が多く含まれて黒ずんだ赤色に見えます。

・静脈血は心臓に戻って再び動脈血となる

血液は、全身を巡った後は静脈血となって心臓に戻っていきます。

心臓に戻った静脈血は、心臓から肺に入り肺で二酸化炭素を放出して酸素を吸収したあと、動脈血として再び心臓から全身に送り出されます。

・上の血圧と下の血圧

私たちが血圧を測るとき、上の血圧と下の血圧の数値が出ます。

上の血圧は、心臓が収縮して血液を押し出すときにかかる最も高い血圧のことをいい、収縮期血圧と呼ばれます。

下の血圧は、心臓が拡張して血液が心臓に戻ってきているときの最も低い血圧のことをいい、拡張期血圧と呼ばれます。

○血圧を決める要素1 心拍出量

ここで血圧の話に戻りますが、血圧を決める主な要素のひとつに「心拍出量」があります。

心拍出量とは、心臓から送り出される血液の量のことです。

一般的には、心臓が1分間に血液を送り出す量のことを「心拍出量」といいます。

心臓が1回「ドクン」と収縮するたびに送り出す量を1回拍出量と呼び、1回拍出量が多いほど心拍出量が増えて血圧も上がります。

○血圧を決める要素2 循環血液量

「循環血液量」とは、体を巡っている(循環している)血液の量のことです。

血圧は血液が血管を押す圧力ですので、当然血液の量が多いと圧力がより大きくかかって血圧が上がり、血液の量が少なくなると圧力が弱まって血圧も下がります。

〇血圧を決める要素3 末梢血管抵抗

血圧は血管の方にも影響してきます。

末梢血管に血液が流れ込むとき、血管の収縮などで血管の抵抗が大きくなると血液が流れにくくなります。

血液の流れが悪くなると心臓は血液を流そうとして1回の拍出量を増やすので、より血管に圧力がかかり血圧が上がることになります。

〇血圧を決める要素4 血液粘度

血液は、主に「血漿(けっしょう)」と呼ばれる液体と、「赤血球」と呼ばれる固体とでできています。

血漿は液体で赤血球は固体なので、赤血球などの固体成分の割合が増えると血液は粘度が上がってしまいます。

血液が粘り気を帯びてくると血液の流れが悪くなるので、心臓は1回の拍動を強くして血液を流れやすくしようとするので血圧が上がるという結果になります。

・血漿

コレステロールを含む多くのタンパク質が含まれていて、コレステロールが多くなると血漿の粘度が上がってしまい、血圧の上昇につながります。

ほかにもさまざまな要因で粘度が上がることがあります。

・赤血球

酸素を体中に運んでいく大切な役目を果たしているのですが、その量が増えたり赤血球同士がくっつきやすくなったりすると血液の粘度が上がってしまいます。

〇大静脈の弾力も血圧に関係する

血圧は心臓が大動脈に血液を押し出すときに血管にかかる圧力なので、動脈硬化などによって大動脈に弾力性が失われると血液が流れにくくなります。

血液が流れにくくなると、心臓は1回の拍出量を増やして血液を流れやすくしようとするので血圧が上がってしまいます。

 

高血圧になる原因

高血圧には2種類あります。

はっきりとした原因が判明していない「本態性高血圧」と、肝臓の働きが低下したことによるものやホルモンの異常によるなど原因のはっきりしている「二次性高血圧」です。

実は高血圧症と診断される方の90~95%は本態性高血圧であり、主に遺伝的要因や生活習慣に根ざしたものとされています。

そのため現在では高血圧は生活習慣病のひとつとして扱われており、その主な原因には以下のようなものが挙げられます。

〇運動不足

適度の運動は交感神経の働きを調整する、腎臓からの塩分を排出しやすくする、心臓や肺の働きをよくするなど、高血圧の改善に関してさまざまな効果が得られることが分かっています。

このことから運動不足が高血圧の原因のひとつとして挙げられます。

〇肥満

肥満になると体が消費する酸素の量が増え、心臓は体に酸素を送るために血液を多く流そうとします。

そのため心拍出量や循環血液量が増え血管にかかる圧力が高くなるので血圧が上がることになります。

適正な体重を保つように心がけることは高血圧予防のためにとても大切なことです。

〇ストレス

仕事や個人的悩みなどのストレスは血圧を上げる大きな原因として挙げられます。

また、それに伴う過労や睡眠不足、高血圧の原因となります。

ストレスをためないためにも休日などには趣味やスポーツなどを楽しみ、しっかりと眠ってリフレッシュすることが大切です。

〇喫煙

たばこを吸うと、末梢血管が収縮してしまいます。

上述したように末梢血管が収縮すると血管は抵抗を増し血液が流れにくくなるので、心臓は1回の拍出量を増やして圧力を上げるので、血圧が上がるのです。

 

▼【ベストセラーを無料プレゼント中!】今すぐに高血圧を改善したい!3日で血圧を下げる方法

 

補給する水分と血圧の関係

血液の80%は水分でできています。

このことからも水分と血圧には深い関係があることは理解できるのではないでしょうか。

前項で血液成分や心臓の働きから起こる血圧の上昇を見てきましたが、ここでは血液中の水分からおこる血圧の上昇についてご説明します。

〇水分不足で血液粘度が上がる

水分不足で血液中に水分の割合が少なくなると血液の粘度が上がってしまいます。

血液の粘度が上がると血液がドロドロしてきて流れが悪くなり血管にかかる圧力が高まった結果、血圧が上がるのです。

〇水分不足を放置するのは大きなリスク

もしも慢性的に水分不足の状態が続くと、常に粘度の高い血液が血管の中を流れていることになります。

そうなると、ドロドロの血液が血栓となり脳内出血や心筋梗塞といったリスクの高い疾患を引き起こす可能性が高くなるのです。

〇水分不足は放置してはいけない

水分不足が高血圧の原因となるだけではなく、さらに重大な病気の原因となるリスクの高い症状なので、水分不足を放置せずこまめな水分補給を心がけることがとても大切なことなのです。

 

正しい水分摂取のポイント

上述したように、水分不足は高血圧の大きな原因となります。

毎日の生活の中でこまめな水分補給を心がけるのはとても大切なことなのですが、やみくもに水をたくさん飲むだけではあまり効果が得られないことがあります。

ここでは正しい水分補給のポイントについてご紹介します。

〇人間の体は半分以上水でできている

私たちの体の55~60%は水でできていますが、体内の水分量は年齢を重ねるにつれて下がります。

赤ちゃんの体内水分量は体重の約80%とされていますが、成人の体内水分量約60%、60歳以上の人の体内水分量は約50%と言われています。

〇1日に2~2.5Lの水分が排出される

私たちが毎日摂取する水分は、液体として飲む水分と食事からとる水分があります。

このほかにも体内で栄養がエネルギーに変換されるときにできる「代謝水」というものもあります。

それらを合計すると、2~2.5Lになります。

そして、私たちの体はそれと同じだけの水分を尿や便、汗や呼吸などにより毎日体外に排出しています。

この水分摂取量と排出量の均衡が崩れると、喉の渇きを感じるのです。

〇1日に水を飲む量は約1.2L

1日に体外に排出される水分量が2~2.5Lということは、それと同等の水分を摂取する必要があります。

もちろん食事からも摂取できるし代謝水も体内で生成されるので、それを全て水を飲むことで賄わなければならないわけではありません。

食事などから摂取できる水分量が約1Lで代謝水は約300mlとされているので、何も飲まなくても1.3Lは水分補給されていることになります。

つまり1日に水を約1.2L飲んでおけば、水分摂取量と排出量の均衡が保てるということになります。

〇良質な水を飲むことも大切

せっかく水を飲むのなら水道から出たそのままで塩素などを含んでいる水ではなく良質な水を飲みたいものです。

水道水なら煮沸することで塩素が抜けるので煮沸して飲むのもよいし、ミネラルの豊富に含まれるミネラルウォーターを飲むのもよいでしょう。

最近は自宅に設置するウォーターサーバーなどもあるので、そういったものを利用するのもよいかもしれません。

〇水分補給のタイミングに気をつける

いつでもやみくもに水を飲めばいいというわけではありません。

水を飲むタイミングに気をつけることで、より効果的に水分補給ができます。

・朝起きてすぐ

眠っている間はいわゆる「寝汗」をかいて水分が失われています。

その失われた水分を補給して血液の流れをよくするために、朝起きてすぐの目覚めの一杯にコーヒーやお茶を飲む方もいると思いますが、水や白湯の方が体へスムーズに吸収されるので適しています。

・入浴前

入浴中は汗をかいたりして水分が失われるので、水分が失われる前に入浴前にあらかじめ水を飲んでおくことは大切です。

・就寝30分前

季節によっても増減しますが、人は眠っている間に約コップ1杯の汗をかいていると言われています。

就寝中に失われる水分をあらかじめ補給しておくために、寝る30分前に水を飲んでおきましょう。

寝る直前に飲むと内臓へ負担をかけることになってしまうので、寝る30分前というのが大切です。

・3つのタイミングを中心に水分補給を心がける

上述した3つのタイミングを中心に、毎日の水分補給を心がけ、高血圧を予防していきましょう。

〇喉が渇く前に飲む

上述した3つのタイミングは大切ですが、ほかにも「喉が渇く前に飲む」ことも大切です。

実は喉が渇いたと自覚したときには、既に私たちの体からは水分が失われています。

このとき既に血液粘度は上がっているので血液の流れも悪くなっているのです。

つまり、喉が渇いてから飲むのでは少し遅いということになります。

それでも飲まないよりはましですが、できれば喉が渇くことが予想される場合、喉が渇く前に飲んでおくことも大切です。

特に夏場など汗をかいて水分が失われるので、1日に2Lほどの水を数回に分けて飲むなど、こまめな水分補給を心がけることが大切です。

〇コーヒーやお茶、お酒の飲み過ぎには注意

コーヒーやお茶、お酒を飲んだ後、よくトイレに行きたくなるということはありませんか。

コーヒーやお茶などに含まれるカフェインやお酒に含まれるアルコールには利尿作用であるのです。

水分補給のつもりでそれらを飲むと排出量が増えてしまう結果になるのです。

もちろん適度に飲む分に問題はありませんが、飲み過ぎると排出量が多くなって血液粘度が上がり血圧が上がってしまうのです。

コーヒーやお茶、お酒などは適度に飲んで飲み過ぎないように心がけましょう。

〇常温以上の水を飲む

冷たすぎる水は体を冷やしてしまうので、水分補給には常温以上の水が適しています。

体の冷えは、さまざまな病気の原因となってしまうので気をつけるようにしてください。

 

まとめ

人間の体は半分以上が水でできており、適切な水分補給は私たちの体の健康を保つためにとても大切なことです。

水分補給と高血圧には深い関わりがあり、高血圧の予防のためにも水分補給は欠かせません。

高血圧は脳内出血や心筋梗塞などリスクの高い疾患を引き起こす原因となるので、こまめな水分補給のほかにも適度な運動習慣やバランスの良い食事などを心がけ、高血圧予防に努めましょう。

 

▼高血圧を徹底解説!血圧・血管・塩分・高血圧合併症・高血圧治療薬・食事療法の記事まとめ

▼【ベストセラーを無料プレゼント中!】今すぐに高血圧を改善したい!3日で血圧を下げる方法

 

\ SNSでシェアしよう! /

50歳を過ぎたら生活習慣病ナビ |糖尿病・高血圧・肥満・ガン・うつ病などの生活習慣病を予防・改善する為の総合情報サイトの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

50歳を過ぎたら生活習慣病ナビ |糖尿病・高血圧・肥満・ガン・うつ病などの生活習慣病を予防・改善する為の総合情報サイトの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

    この人が書いた記事  記事一覧

    • ゆっくり進行する「前立腺がん」は早期発見して治療しよう

    • 現代日本人の生活習慣病「糖尿病」は果糖に注意!OKな食べ物とNGな食べ物

    • 生活習慣病予防のための「正しい糖質制限」レシピ

    • 日本人にじわじわ増加している「胆管がん」

    関連記事

    • 「トリムクール」の口コミは?悩みが解決する糸口になる!

    • こんな人が危ない!うつ病の原因になりやすい性格と症状

    • 糖尿病の診断基準「血糖値」と「ヘモグロビンA1c」の基準値とは

    • 脳腫瘍とがんは違う?特徴と治療の流れ

    • 癌の再発を防ぐために気を付けるべきこと|再発後は治療がより大変?

    • やるなら正しく徹底的に!間違った糖質制限が孕んでいるリスク