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血糖値の指標は複数ある!空腹時血糖値・随時血糖値・食後血糖値などそれぞれの違いは?

「糖尿病の検査を受けたけれど、たくさん検査値が並んでいて、どの数値が何を表しているかが分からない」と感じたことはありませんか。

糖尿病の早期発見や重症化予防、そして治療のためには「血糖値」と「HbA1c」という検査値を理解することが必要です。

血糖値の検査には「空腹時血糖」と「随時血糖値」の検査、より詳しく食後血糖値を検査する「糖負荷試験(75gOGTT)」、自分で測定できる血糖測定などがあります。

ここでは、それぞれの検査値の特徴について見ていきましょう。

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よく使われる二つの血糖値

健康診断などの結果表に「空腹時血糖」という項目と「随時血糖値」という項目が並んでいたのを覚えている方もいるでしょう。

なぜ血糖値を「空腹時」と「随時」を分けるのか、そもそも随時とはどのような状態を指しているのか、など不思議に思われている方もいるかもしれません。

血糖値とは、1dL(100ml)あたりの血液のなかに何gのブドウ糖が含まれているかを示す値です。

血糖値は食事や体調で大きく変動しますが、一体どのような仕組みで変化しているのでしょうか。

食事をする際には、口に入れ咀嚼して飲み込まれた食物が胃や腸でブドウ糖やアミノ酸などの身体に吸収できる大きさにまで消化されます。

これが吸収され血液で運ばれるのです。

この際にブドウ糖が取り込まれるため食後1時間前後の血糖値が最も高くなります。

身体を維持したり動かしたりするエネルギーとして使われるのが血液の流れに乗って運ばれたブドウ糖です。

つまりブドウ糖は車でいえばガソリンのような役割を果たしています。

では、もし消費できないほどのブドウ糖が吸収されるとどうなるのでしょうか。

このような場合は食事を摂ることができない際に備えて「インスリン」というホルモンが働き、ブドウ糖を「脂肪」に変えて貯えます。

このインスリンの働きによって食後2時間程度経過すると血糖値が落ちつくのです。

<随時血糖>

随時血糖とは通常どおり食事を摂った状態で、とくに時間を定めず随時採血を行って測定した血糖値のことです。

食後1時間前後が最も高くなるため、基準値はこのタイミングでの血糖値を参考に決められています。

140 mg/dL以上の場合、正常よりは高いですが糖尿病と診断されるほどではありません。

「糖尿病型」と診断されるのは200 mg/dLです。

このような食事(=糖分)の摂取と血糖値の変動の状態を見るための精密検査が「糖負荷試験(75gOGTT)」になります。

まず空腹時の血糖値を測り、75gのブドウ糖を一気に飲んでから1時間後と2時間後の血糖値を測り、その推移からインスリンの働きを推測するという検査です。

通常の健診項目にはなく精密検査として行われることが一般的と言えるでしょう。

<空腹時血糖>

食事を摂ることができない場合でも血糖値は下がり続けるわけではありません。

血糖値を上げるホルモンが分泌され血糖値を一定に保とうとします。

空腹時血糖は検査当日の朝食を抜いた状態で測定した血糖値です。

最後に食事を摂ってから10時間が経過していれば空腹時血糖とみなすことができます。

空腹時血糖の場合109mg/dL以下は正常な状態です。

正常よりは高いけれど糖尿病と診断されるほどではない状態の数値は110~125mg/dLであり、空腹時血糖が126mg/dL以上は糖尿病型と診断されます。

このような食事のリズムによる血糖値の変動のほか、体調の悪いときや緊張などのストレスがかかったときなど、いろいろな要因で血糖値が一時的に変動することも解明されているのです。

 

過去1~2か月の血糖の状態を知らせてくれる「HbA1c」

血糖値のほかに糖尿病に関する検査に「HbA1c」という項目があることをご存知でしょうか。

このHbA1cには血糖コントロールの状態が反映されます。

そのため糖尿病の診療をするときも重要視することができる目安として利用されています。

HbA1cとはどのようなもので、なぜ血糖コントロール状態が分かるのでしょうか。

 赤血球のなかにある成分であるヘモグロビンは酸素を運ぶ役割を果たしています。

このヘモグロビンを構成するアミノ酸はブドウ糖と融合しやすい性質をもっており、ブドウ糖がくっついたヘモグロビンが「HbA1c」です。

 HbA1cの値は、血液中のヘモグロビンの何%が糖とくっついているかを示しています。

高血糖である時間が長く続けば続くほどヘモグロビンとブドウ糖はたくさん融合し、「HbA1c」はどんどん増えていくのです。

一度ヘモグロビンに糖がくっついてHbA1cになると、赤血球が壊れて入れ替わるまでの約4か月間、元に戻ることはありません。

そのためHbA1cの値を見ることにより、過去1~2か月間の血糖値がどのような状態だったかがわかるのです。

血糖値は常に変化しますが、HbA1cの値は検査する前数か月間の血糖値の状態を反映するので簡単には変化しません。

血糖値の検査であれば定期検査の数日前から食事に気をつけたり、極端な場合その日や前日の食事を抜いたりすることで下げることができます。

しかしHbA1cは、そう簡単にごまかすことはできない値と言えるのです。

このような特性から、HbA1cは検査前の数か月間の血糖コントロールがうまくいっていたかどうかのバロメーターとなります。

そのため、糖尿病の早期発見や既に糖尿病になってしまった人の血糖コントロールの指標として使われるのです。

さらに「網膜症」や「腎症」「神経障害」などの糖尿病合併症に至らないようにする重症化予防のため、糖尿病の薬やインスリン注射の効果を評価して適切な投薬の調整をするためにも使用されている大切な検査です。

糖尿病の可能性があるとされているHbA1cの値は6.0~6.4%になります。

糖尿病である疑いが強いのは6.5%以上です。

すでに糖尿病の治療を始めている場合は糖尿病の合併症を防ぐためにHbA1c7.0%未満を目指します。

健康診断などでは糖尿病を予防する観点から5.6~5.9%を糖尿病予防の経過観察や保健指導の対象とする場合も多いです。

 

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「食後血糖値」で身体の不調が見つかるかも

食事をしたあとの血糖値は糖尿病の人だけでなく糖尿病予備群においても重要な目安のひとつになります。

食事をすることで血糖値は一時的に上がりますが、健康な人であれば食後2時間を経過すれば血糖値は正常値である110mg/dL未満に低下することが一般的です。

血糖値が下がらずに140mg/dL以上の高い数値が続く状態を「食後高血糖」といいます。

最近ではこの食後高血糖が「網膜症」や「腎症」「神経障害」などの糖尿病の合併症を発症させるリスクとなることがわかってきました。

糖尿病予備群や糖尿病を発症した早期の人の中には、空腹時血糖値がいつも110mg/dL未満で問題ないとされてしまう人が多くいます。

ごく初期の糖尿病は空腹時血糖値だけでは見つけることができないのです。

もし食後高血糖を見逃してしまうと、初期の糖尿病に気づかないままいつのまにか糖尿病が発症したり進行したりしてしまいます。

インスリンの働きや量が下がり体の組織がブドウ糖を十分に処理することができない「耐糖能異常」という状態であることを示しているのが「食後高血糖」です。

この耐糖能異常は、血管壁を傷つけて血液の通り道を狭くしてしまう「動脈硬化」を促進することがわかっています。

動脈硬化が進むと糖尿病特有の「微細血管障害」だけでなく、「脳卒中」や「心筋梗塞」などの大血管障害を起こす原因となるのです。

つまり、ごく初期の糖尿病であっても食後高血糖は命に関わるような病気を招く可能性があるといえます。

このような事態を避けるためには食後高血糖を発見できる検査を行うことが大切です。

糖負荷試験(75gOGTT)は糖分摂取後の血糖値の変動を見る「精密検査」になります。

空腹時の血糖値を測り、一気に75gのブドウ糖を飲んでから1時間後および2時間後の血糖値を測るという検査です。

空腹時・1時間値・2時間値の血糖の推移から耐糖能異常がないかどうか、つまりインスリンの働きを推測することができます。

ブドウ糖負荷試験の2時間値が139mg/dL以下であれば正常です。

140mg/dl以上200mg/dl未満の場合、正常よりは高いけれど糖尿病と診断されるほどではない状態である「境界型」です。

経過観察や保健指導の対象となります。

「糖尿病型」と判断されるのは、ブドウ糖負荷試験の2時間値が200mg/dl以上です。

この数値になると治療が開始されます。

境界型は糖尿病予備群であると同時に耐糖能異常の状態にあるため、動脈硬化性疾患があるかを調べることが必要です。

肥満の状況をみてメタボリックシンドロームとして保健指導がおこなわれたり、血圧やコレステロールの治療が必要になったりする場合もあります。

ブドウ糖負荷試験で糖尿病型であれば糖尿病の診断がついた状態だと考えて差し支えありません。

経過観察しながら運動療法と食事療法をしていきますが、数か月しても血糖のコントロールができない場合には内服薬やインスリン注射などの薬物療法が行われます。

また、糖尿病の合併症がないかどうかの検査も並行して行うことになるでしょう。

 

自分で血糖値を測定することはできる?

「空腹時血糖」や「随時血糖」「食後高血糖」という話を聞くと、血糖値が常に変動していることが実感できます。

健康な人には必要ないですが、最近では「自己血糖測定器」というセルフモニタリングのための機器が開発されています。

自己血糖測定器を使用すれば自宅でも血糖値を測ることが可能です。

 自己血糖測定器は指先等に針を刺し、米粒大程度の血液で血糖値を簡易的に測定することができます。

1990年代に日本でも発売され、その後年々使いやすくより迅速で正確な測定ができるようになってきました。

病院での検査と比べればどうしても精度は落ちますが、国際的な基準が定められており血糖自己測定器の精度も上がってきているのです。

 しかし、採血する部位や採血のタイミングなどによっては病院で測定するときの血糖値とは多少のずれが生じることがあります。

生活指導だけなのか、糖尿病の薬の種類、インスリン注射を行っているかどうかなど、治療法や血糖のコントロール状態、生活スタイルによって結果は異なるのです。

どのタイミングで測定するかは主治医と相談して決めると良いでしょう。

また自己血糖測定を行った場合には、自己管理に生かしていくと共に記録して診察の際に医師に見せてください。

自己血糖測定器での測定の仕方は概ね次のような手順です。

血糖測定器の機種によって多少異なりますので説明書をよく読んで正しく測定しましょう。

<一般的な自己血糖測定器の使い方>

1.まず、血液を採るための器具に針を設置してください
2.自己血糖測定器にセンサーをセットします
3.指先などの針を刺す部分を消毒綿で拭き、乾かします
4.1の針で3の部位を刺して出血させます
5.4の部位に自己血糖測定器の血液取り込み口をあて、血液を吸い取ります
6.数秒程度で、自己血糖測定器の結果がでます
7.残った血液を消毒綿でぬぐい取ります。
8.血液が付いた消毒綿やセンサーは密閉して捨てますが、針は専用の容器に入れておきましょう。

針は購入した薬局や医療機関に引き取ってもらいます。

このように自己血糖測定器があれば、医師や看護師、臨床検査技師の手助けがなくても自分で血糖値を測ることが可能です。

自分で日常的に血糖値を測定することで医師に報告して糖尿病の治療に活かすことができます。

それだけでなく日々の変動を把握して食事や運動などの生活習慣改善の取り組みに活かしたり、低血糖に陥ってしまう前に食事を摂ったりするなどの対処をすることもできるのです。

自己血糖測定器を病院で処方してもらう場合、使い方の説明と実技を看護師や臨床検査技師、薬剤師が詳しく教えてくれます。

一方、自分の判断で購入する場合はドラッグストアの薬剤師に詳しく教えてもらうか、説明書をよく読むようにしましょう。

血液はさまざまな感染症の媒介の原因になりますので、針は薬局などに引き取ってもらうなど適切な処分をしてください。

血液の付着した脱脂綿は密閉して捨てましょう。

また、自己血糖測定器は他人と共有しないよう心がけてください。

 

まとめ

糖尿病の早期発見や重症化予防、そして適切な治療をするためには、血液中のブドウ糖の動きである「血糖値」の状態をしっかり把握することが欠かせません。

血糖値はその時食べたものや飲んだもの、飲食してからの時間の経過などに大きく左右される値です。

「空腹時血糖」「随時血糖値」「糖負荷試験(75gOGTT)」などいくつかの指標があり、自己血糖測定器を使用することもできます。

このうちブドウ糖負荷試験では「食後血糖値」を見ることによって糖尿病の早期発見、予防、治療に役立てることができるでしょう。

 

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ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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