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再発しやすい癌の部位とは?

日本での死因第三位が脳卒中などの脳血管疾患、第二位が心筋梗塞に代表される心疾患、そして第一位が、癌です。

2015年の死亡者数は37万人を超え、実に死亡者の約三人に一人が癌で亡くなっているのが現状です。

このことからわかることは、この病がとてもポピュラーな病気だということです。

癌で亡くなる方は多いですが、罹患して生き続けている、いわゆるがんサバイバーと言われる人もたくさんいます。

ただ、罹患するとすぐに死の危険が迫っているというイメージは一昔前のものです。

この病気について少し詳しく説明します。

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癌という病気について

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我々の体にはたくさんの細胞があります。
正常な細胞は、体や周囲の環境によって増えたり、増えることをやめたりしています。

細胞が増えたり、それをやめたり、分化したりする働きは、遺伝子によってコントロールされています。
遺伝子に変化が起こると、これらの制御が効かなくなることがあります。

その結果、異常な細胞が増え続けてしまったり、脱落すべき細胞が脱落していかなくなったりします。

我々の体内には、遺伝子の変化を観察する仕組みがあり、遺伝子を修復したり、異常な細胞が増えることを抑制したり、排除することで正常な状態を保とうとするわけです。

ところが、この観察する目を通り抜けてしまう細胞があります。
これが厄介です。

無制限に増える、ほかの場所へ移って居座るなどの機能を獲得してしまった異常な細胞が年月をかけてその数を増やし、ついには体に害を与える悪性腫瘍を形成していきます。

これがいわゆる癌です。

このように、この病の発生のメカニズムは我々の生命の維持や成長の仕組みととても密接な関係にあります。
これは、この病になることを完全に防ぐことは難しいということを意味しています。

癌になりにくいように対策を立てることが肝要です。

生活習慣を整える、例えば睡眠不足にならないように質の良い睡眠をたくさん取ること、運動不足に陥らないように週に何度か有酸素運動を意識的に行うこと、健康的な食事をすること、腹八分目で食事を終えることなどで対策を立てるのが肝要です。

 

がん治療について

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それでも罹患してしまった場合は、適切に治療しなければなりません。

治療には大きく分けて三つのポピュラーな方法があります。
それが手術、薬物療法、放射線治療です。

「手術」は外科的に悪い部分を切除してしまうというアプローチです。

悪い部分は全て取り除きながら、そうでない部分をできるだけ多く残すことがテーマです。
術後のことも考えて、肉体的ダメージを減らしてあげることが大事です。

「薬物療法」は抗がん剤治療に代表される化学療法が有名です。

抗がん剤にはたくさんの種類があり、また新しいものが次々と開発されています。
異常な細胞が増える仕組みを妨げ、癌細胞を破壊し、縮小します。
合う、合わないに個人差があり、よく効く人とそうでない人がそれぞれ存在します。

また、抗がん剤と言えば副作用を思い浮かべる人も多いかと思います。

髪の毛が抜けたり吐き気がしたりという副作用があるものもありますが、必ず苦しむという性質ではありません。
その都度きちんと説明を受けることが大事です。

「放射線治療」は、細胞が分裂して増える時に必要な遺伝子に作用して異常な細胞が増えないようにしたり、細胞が新しい細胞に置き換わる時に脱落する仕組みを促すことで、異常な細胞を消滅させたり減らしたりします。

エックス線やガンマ線、電子線などが使われます。
陽子線や重粒子線も研究開発が急がれています。

放射線治療は、臓器をそのままの状態で残せるため、機能的に損ないにくい点や切除よりも体の負担が少ない点がメリットです。

これらの治療方法は多くの場合、単独というよりも組み合わされて行われます。
放射線治療や化学療法で癌を小さくしてから手術をしたり、手術中に放射線を当てることもあります。
症状に応じて、複数の医者が熟考を重ねて治療方針を決めていきます。

現代の医療技術は日進月歩で進歩しており、治療法、治療薬も新しいものが次々と開発されています。
治る率は昔に比べると飛躍的に上昇しています。

治療技術も目を見張る進歩をしていますが、それと同時に進化を遂げているのが早期発見のための検査法です。
レントゲンやCT、ペット検査などこちらの技術も格段に上がっています。

技術の進歩に伴い、我々国民の意識にも変化が生まれます。
早期発見さえしてしまえば、癌は治らない病気ではない、その後も長い人生が待っていると思えば、検診を積極的に受けるようになります。

テレビなどのメディアを通して癌検診を受診するようしきりに促していることも手伝って、検診の受診率は年々上がってきています。

しかしそれでも、毎年多くの人が亡くなっていることを思えば、この病気について発生場所別にそれぞれ知っておくことは大切です。

 

甲状腺癌、子宮頸癌

甲状腺癌や子宮頸癌は、再発や転移がしにくいともいわれます。

子宮頸癌は若い女性にも見られるという特徴を持ちますが、見つけて治療してしまえば、生存率は高くなります。

再発の種類としては、局所再発、領域再発、遠隔再発があります。

「局所再発」の場合は原発巣で再び発生するものです。
「領域再発」は原発巣近くのリンパ節に転移したり再び発生したりするもの。
「遠隔再発」は原発巣から離れた臓器で再び発生したものを指します。

次に、特に患者数の多いもの、再発しやすいものなどを中心に、見ていきます。

 

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肺癌

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肺癌は、気管、気管支、肺胞など肺の各部にできるものを合わせてそう呼んでいます。

小細胞、非小細胞の二種類に大きく分けられます。
部位別で長年、死因トップの座に就きます。

進行が早く、悪性度も高いです。
また、再発率も高いことが死亡率を押し上げています。

根治手術が難しく、再び罹患した場合、抗がん剤への耐性ができる場合が多いなど、悪い条件が重なります。

肺癌の原因はその多くが喫煙から来ると考えられており、喫煙者は非喫煙者に比べて、喫煙量にも依りますが、三倍から十倍リスクが高まるといわれます。

副流煙の問題もあり、日本でもタバコ離れが年々進んでいます。
また、企業は害のないタバコの開発にも躍起で、新製品がたくさん生み出されています。

症状としては慢性的で長引く咳や、たんに血が混じるなどが挙げられますが、初期の場合は見過ごされるレベルのことが多く、気付いた時には進行している例も少なくありません。

 

胃癌

日本人が比較的罹患しやすい部位で、死亡者数は第二位です。
検診技術の向上で三十年の間に死亡率は半減しましたが、それでも多いです。

偏った食生活は罹患のリスクを高めます。

また、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃癌を誘発していることが近年明らかになりました。
ピロリ菌に感染すると、非感染者よりも五倍から十倍リスクが増すと言われています。

喫煙者も罹患のリスクが高く、約二倍です。

胃痛や胸やけ、食欲減退、吐き気、消化不良など胃炎や胃潰瘍と症状が似ており、見過ごすことも多いので注意が必要です。

胃癌の再発で多いのは腹膜再発です。
手術で取り切れなかった悪い細胞が飛び散り、腹膜に病巣を作ります。

その他肝臓や肺、脳や骨への遠隔再発もありますが、スキルス性のもの以外では、比較的再発は少ないと言われています。

 

肝臓癌

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人間の臓器の中では最大の大きさである、肝臓の癌です。
肝臓で発生した原発性のものと、他の臓器から転移してきた転移性に大別されます。

肝臓はとても重要な働きをしている割に癌になった時の自覚症状が出にくく、右腹部の圧迫感や体重減少、黄疸が出た時には病気が進行していることが多く、厄介です。

肺や胃、膵臓、大腸からの転移が多いのも特徴です。
肝臓は、再発しやすい部位の一つです。
リンパ節転移が少ない代わりに肝内転移が多いです。

肝臓は元々ダメージを受けた上での癌になることが多く、悪いところを切除しても弱って傷んだ肝臓がまた再発の元になりがちです。

切除後の五年以内で八割が再び罹患しているというデータがあり、注意が必要です。

 

膵臓癌

膵臓は沈黙の臓器と呼ばれるほど自覚症状が出にくい上、小さな臓器であることも手伝って癌の進行は早く、最も厄介な部位の一つです。

肝臓など他の臓器への転移もしやすく、再発率も高いです。
肝臓や後腹膜へ再び発生することが多いです。

見つかった時にはすでに他への転移などが見られる場合が多く、他の臓器に囲まれているような位置にあるので、検査でも発見されにくいですし、他の臓器へ転移しやすいのも特徴的です。

すべての悪い条件が揃ったような厄介な部位です。

 

大腸癌

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結腸と直腸にできるものを総称して、大腸癌と呼びます。

早期に発見して治療を開始すれば完治率が高い反面、自覚症状に乏しく、治療が遅れてしまう特徴があります。
急速に罹患数が増えている癌です。

進行していくと血便や便秘、下痢などの症状が出てきます。

抗がん剤や放射線が効きにくいため、自然と外科的に切除する方法がとられます。
転移を防ぐため、周りのリンパ節も一緒に切って取り除くことが多いです。

転移は肝臓や肺に多く見られ、その中でも肝臓への転移が九割を占めます。
再発率はステージ三で発見、治療した場合で四割です。

大腸の場合、再び罹患する内八割が手術から三年以内です。
特にこの間は慎重な経過観察が求められます。

 

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皮膚癌

人間の皮膚は表側から表皮、真皮、皮下組織という構造になっています。
ここにできるものを総称して皮膚癌と言います。

表に近い側ほど発生しやすく、また全身のどの部位にも発生します。

症状は、黒子やアザができたり、かゆみや皮膚の盛り上がり、出血があります。
ただの黒子と思っていたものが実は悪いもので、気付いた時には転移ということもあり得ますので、大きくなっている黒子やかゆみを伴う場合は念のため検査を受けた方が良いです。

治療としては外科的にできた部位を取り除くことが多いです。
放射線や化学療法を併用することもあります。

早期のステージで発見されればその後の生存率も高く、予後は良い方と言えます。
きちんと手術で取り除けなかった場合は再発することがあります。

一般的に、取り切るために悪い箇所よりも一回り大きく切り取りますが、それでも残ることはあります。
特に顔など目立つ箇所の場合は見た目のことも考えて取り過ぎないようバランスが大事で、すべてを取り除くのが難しい場合もあります。

また、比較的深い位置にできた場合はリンパ節を通って遠隔再発もあります。
肺や肝臓などが多いです。

 

食道癌

口と胃を繋ぐ食道にできるのが食道癌です。
食道の内側を覆っている上皮にできる扁平上皮癌が約九割を占めます。

タバコと飲酒がその原因になりやすいです。

食道の周囲にはリンパ節が多く、転移もそれに比例して多くなります。
女性よりも男性の方が六倍ほど罹患しやすいという特徴があります。

初期は無症状であることが多く、ある程度進行すると食べ物が飲み込みにくい、声がかれる、胸の奥の痛みなどとして現れます。

外科的に食道と周りのリンパ節を取り除いてしまうのが一般的な治療法です。

再発率は高いです。
大掛かりな切除をした場合の多くは、食道は切除してしまっているので、再び罹患するとしたらリンパ節、肺、肝臓、骨に転移した形です。

手術をしてから一年以内に再び罹患することが多いのが特徴です。
この期間は予後を注意深く過ごすことが肝要です。

 

膀胱癌

尿を一時的にためておく袋が膀胱です。
この部位にできるのが、膀胱癌です。

喫煙が大きな原因になるとされており、男女共、四十歳以降で増えます。
男性の罹患率は女性の四倍と高くなっています。

代表的な症状は血尿です。
目視できるほど赤いこともあれば、健康診断等で気付く程度のものもあります。

その他頻尿や排尿時の痛みや、背中に痛みが出る場合もあります。
膀胱は比較的症状が出やすく、早期発見が多いことからも、予後が良い部位と言えます。

一方で、再発率は高いです。
これは膀胱自体が悪い細胞が増殖しやすいという説や、膀胱が膨らんだり潰れたりする性質上粘膜上皮がくっつき合い、小さな癌細胞が膀胱内で広がっていきやすいという説などがあります。

 

まとめ

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癌は各部に発生し、それぞれ症状や予後、再発率には違いがあります。
それらを正しく理解し、慌てず対処したいです。

医療技術や治療薬の進歩により、一昔前に比べると癌に対する絶望的なイメージは薄らいでいるかもしれません。
とはいえ、癌が厄介な病気であり恐ろしい病気であることに違いはありません。

生活習慣を整えるなど癌になりにくいように対策を立てることが肝要です。

 

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ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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