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高血圧の原因を放置すると病気に発展!もしかして隠れ高血圧かも?

 2018/09/16 生活習慣病
この記事は約 12 分で読めます。 777 Views

「高血圧」や「血圧」という言葉は、聞いたり使ったりするものの、その具体的な内容について正確に詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。

血圧とは、血液が流れるときに血管を押す力のことをいいます。

そして高血圧とは、なんらかの原因で血圧が高い状態の続くことをいいます。

では、血圧が高い状態とは何を基準に判断するのでしょうか。

また、血圧が上がるメカニズムやその原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

高血圧の基準はどこから?

血圧の正常値とは?

医療機関などで血圧を測ると、130/60 mmHgなどと数字が2つ出てきて大きい数字を最高血圧、小さい数字を最低血圧といいます。

最高血圧とは、心臓が収縮して血液が押し出されるときの最も高い血圧のことをいい、収縮期血圧と呼ばれることもあります。

最低血圧とは、心臓が拡張して押し出されたときよりゆっくりと血液が心臓に戻っていくときの最も低い血圧のことをいい、拡張期血圧と呼ばれることもあります。

日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによると、血圧の正常値とは140/90 mmHg未満のことをいいます。

このどちらか一方か両方が数値を超えたら高血圧と診断されます。

また、自宅で測定した家庭血圧値では、135/85mmHg未満が正常値とされます。

隠れ高血圧だと分かりにくい

自宅で測定したら血圧が高いようなので医療機関を受診して診察室で測ると正常値が出るということもあります。

これを「隠れ高血圧」といい高血圧症の診断が難しくなる理由なのですが、隠れ高血圧には3つの種類があります。

〇仮面高血圧

主に飲酒や喫煙、気温の変化や薬の効き方などが原因で、自宅で測るときだけ高血圧になる状態のことをいいます。

〇夜間高血圧

自律神経の障害やうつ病、睡眠時無呼吸症候群などが原因で、夜だけ高血圧になる状態のことをいいます。

〇昼間高血圧

職場や家庭でのストレスなどが原因で、日中だけ高血圧になる状態のことをいいます。

高齢者の高血圧

高齢者の方は隠れ高血圧とちょうど逆の状態で、自宅では正常値が出るのに医療機関では高血圧になってしまう「白衣高血圧」の方が多いようです。

また仮面高血圧の方も多く、さらに食後にめまいやふらつきのある食後低血圧の方や、立ち上がったときにめまいやふらつきのある起立性低血圧や起立性高血圧の方も多いようです。

更年期前後の女性の高血圧

更年期前後の女性はその時期に特有の不安やストレスなどが原因で血圧が不安定になり変動しやすくなります。

これに伴い白衣高血圧になりやすくなったり、めまいや動悸、頭痛などが起こると同時に血圧も高くなりやすくなったりするなどストレスや不安感などのちょっとしたことがきっかけで血圧が上がりやすくなります。

血圧が上がったことでさらにストレスや不安が増してしまうという悪循環もあります。

 

血圧が上がるメカニズム

血圧は一日の時間帯によって変動する

血圧とは血液が流れるときに血管を押す力のことですが、血圧が上がるのはなぜでしょぅか。

通常は心臓や自律神経などの働きによって適度に保たれていますが、運動したりストレスを感じたりすることによって上昇することがあります。

また、一日の時間帯によっても変動します。

朝起きてすぐの時間帯がもっとも上昇しやすく、眠っているときには通常の80~90%くらいの数値に下がります。

このような日常的に血圧の変化は自律神経の影響によるもので「血圧日内変動」と呼ばれます。

高血圧と呼ばれるのは、血圧日内変動とは関係なく血圧が上がった状態が続くことです。

血圧が高いままになる理由

血圧が高くなるのにはいくつかの理由があります。

〇血管が細くなる

加齢や脂質代謝異常などの生活習慣病によって狭くなったり、詰まりやすくなったり、弱くなったりなどして血管にダメージを受けることがあります。

これらのダメージで血管の内側が細くなり、血液の流れるスペースが狭くなることで血圧が上がりやすくなります。

このように血管が細くなることを動脈硬化と呼ぶのですが、動脈硬化によって血圧が上がりやすくなり高血圧になった結果さらに血管の内側の壁に傷がついて狭くなります。

狭くなるとまたさらに血圧が上がりやすくなるという悪循環が起こり、動脈硬化も高血圧も悪化しやすくなるのです。

〇副腎ホルモンの分泌や交感神経の働きによる

私たちの体はストレスにさらされると防御反応を示します。

ストレスによる緊張を和らげ体を守るため副腎ホルモンが分泌され、それが交感神経を刺激して血管を収縮させます。

収縮した血管に通常と同じ量の血液が流れると血圧が上がりやすくなります。

また、副腎ホルモンが分泌されるときに酵素も分泌されます。

酵素を分泌する過程で体内には活性酸素が多く発生するのですが、この活性酸素はがんや動脈硬化などの病気の要因にもなります。

上述したように、動脈硬化は高血圧との悪循環に陥りやすいので特に注意が必要です。

 

高血圧になる主な原因5つ

高血圧になる原因には、さまざまなものがありますが、主に以下の5つの原因が考えられます。

運動不足

運動不足になると血液の循環が悪くなります。

血液の循環が悪くなるとナトリウムが腎臓から体外に排出されにくくなります。

腎臓の働きは血圧と密接に関係しているのですが、運動不足によりナトリウムが体外に排出されにくくなると、体内のナトリウム濃度が上がります。

私たちの体は体内のナトリウム濃度を一定に保つために水分を必要とし、のどが渇いで水を飲みたくなります。

体内の水分量が増えて血液量も増えます。

このため血圧が上がりやすくなるのです。

運動不足を解消するために、運動をすると一時的に血圧が上がります。

しかし、適度な有酸素運動は血管を拡張し交感神経の緊張を和らげたりするので、結果的に血圧を下げる効果があります。

高血圧の予防や改善のために適している有酸素運動はウォーキングや軽いジョギング、水泳やサイクリングなどが推奨され、少しきついなと感じる程度の運動を毎日継続して30分以上おこなうことで効果が得られるとされています。

一度に30分は負担が大きい場合、一回に10分ずつ一日三回運動することで一日30分以上とすることもできます。

また、運動不足は肥満にもつながりやすくなります。

次に詳しくご紹介しますが肥満も高血圧の原因となります。

肥満

肥満の人は肥満でない人に比べると高血圧になりやすいとされています。

同じ肥満でも内臓脂肪型肥満がより高血圧になる危険度が高く、内臓脂肪が増えることで脂肪細胞から分泌される物質に異常が生じ、インスリンの効果が弱まります。

これにより、私たちの体はインスリンの量を増やさなければならなくなり、大量に分泌しはじめインスリンの濃度が上がり高インスリン血症となってしまいます。

高インスリン血症となるとナトリウムが腎臓から体外に排出されにくくなり体内のナトリウム濃度が上がります。

運動不足のときと同様に、体はナトリウム濃度を一定に保つために水分を必要とし、のどが渇いて水分をとります。

これにより体内の水分量が増えて血液量も増え、血圧が上昇しやすくなるのです。

肥満を予防するためには、規則正しい生活習慣やバランスのよい食事、適度な運動などが有効です。

ただ、高血圧の人は重量挙げや懸垂などのグッと力を入れていきむような過度な運動が逆効果になることがあるので、医師と相談しながら適度な運動を心がけましょう。

加齢

加齢とともに高血圧になる人は増えていく傾向があります。

これは、加齢にともない動脈硬化が進むことに原因にあるほか、自律神経が乱れて血圧をコントロールする働きが弱くなることも考えられます。

そして、高齢者の高血圧には以下のようにいくつかの特徴があります。

〇最高血圧が高くなりやすい

加齢とともに動脈硬化が進み血液が流れにくくなるので最高血圧が高くなりやすくなります。

動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞の原因ともなるので、動脈硬化が進まないように医師と相談しながら食生活や運動習慣の改善に取り組んでいきましょう。

〇血圧が高いのに、脳の血流量が少ない

脳の血液量は常に一定に保たれるような働きがあるのですが、加齢とともにその働きが弱くなります。

このため、脳に血液を送るために圧力をかけることになるので血圧が上がりやすくなります。

このとき、血圧を下げるために薬を使ったら血圧が下がって脳に血液を送れなくなり、脳の血流量が少なくなり、めまいや立ちくらみなどが起こり、脳梗塞を引き起こすこともあります。

めまいや立ちくらみなどを感じたら、医療機関に相談することをおすすめします。

〇血圧が変動するリズムが乱れやすい

血圧は朝から日中にかけて高くなり、夜は下がって就寝中はさらに下がるなど一日のうちに変動するリズムがあります。

これをコントロールするのが自律神経なのですが、加齢とともに自律神経の働きが悪くなります。

血圧の変動するリズムが乱れると、夜間も血圧が上がったままだったり早朝から血圧が高かったりします。

この変化に気づかないままだと、知らないうちに心臓や血管にダメージを与えることがあり脳卒中や心臓病を引き起こしやすくなります。

血圧のリズムの変化に気づくためには病院だけでなく自宅でも血圧を測り、その結果を医師に相談するなどして重大な疾患を予防するようにしましょう。

〇糖尿病も同時に発症することが多い

高血圧はさまざまな病気を併発することがあるのですが、高齢者が特に気をつけなければならないのは糖尿病です。

高血圧と糖尿病、この2つの疾患が併発すると両方とも悪化しやすくなります。

また、血圧のコントロールをするだけでは糖尿病の改善は望めないので、やはり両方の病気の治療を進めていくことが大切です。

〇気温差に影響されやすく、脳卒中や心臓病を起こしやすい

高齢者は気温差に影響されやすいのも特徴で、暖房の効いた部屋から浴室やトイレなどの寒いままの部屋に移動したり、急に熱い湯に入ったりするだけでも血圧の変動が激しくなります。

気温差が起こらないように部屋を均一に暖めておいたり、お湯に入る前にはかけ湯をして体を温めたりするなど工夫が必要です。

ストレス

ストレスを受けると、それに対抗するためにホルモンを分泌するなどの防御反応を体が示し、その結果血圧が上がってしまいます。

ストレスを全く受けない生活を送るのは難しいので、ストレスに強くなるための体づくりが効果的です。

そのためには、よく眠ってゆっくり入浴するなど体を休めることが大切で、脳をリラックスさせるために好きな音楽を聞いたり歌をうたったりすることも効果的です。

また、適度な運動も体の緊張を和らげ気分転換ができるのでストレスに対抗するためには効果的です。

喫煙

タバコを吸うと悪玉コレステロールが血管の壁に蓄積しやすくなり、善玉コレステロールが減少します。

このため動脈硬化が進み血圧が上がりやすくなります。

高血圧と診断されたらすぐに禁煙することをおすすめします。

 

高血圧を放置することによる病気リスク

・高血圧症

高血圧症は自覚症状があまりなく健康診断などで指摘されて初めて気づく人が多いようです。

放置すると動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こすことがあります。

・動脈硬化症

血液の中に悪玉コレステロールが増えると、それが血管の壁に蓄積し血管が硬くなりやすくなり動脈硬化が起こります。

高血圧も動脈硬化の原因のひとつで、さらに高血圧と動脈硬化は互いの症状を悪化させやすく、放置すると心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を引き起こしてしまいます。

・脳出血

脳に流れる動脈が血液の圧力に耐えられなくなって破れてしまい出血を起こす疾患です。

脳の中に血液の塊ができ脳を圧迫することから、意識障害を起こしたり半身がマヒしたり頭痛や吐き気、めまいなどの症状か現れ重症化すると死亡することもあります。

・脳梗塞

動脈硬化によって脳の動脈が狭くなり、その部分で血が固まり詰まってしまい血流が止まる疾患のことです。

脳梗塞が起こった部位によって症状は違いますが、半身不随や言語障害、心停止や呼吸停止などが起こり死亡することもあります。

・心肥大症

高血圧や動脈硬化が進むと、心臓が血液を体に送り出すときにより強い力を必要とし、心臓の筋肉が大きくなり心臓が肥大してしまいます。

この状態になると心臓は酸素や栄養が不足し働きが悪くなります。

主に動悸や息切れなどの症状が現れ、重症化すると呼吸困難になり心不全を引き起こすこともあります。

・狭心症

心臓の筋肉に血液を送るための血管が動脈硬化のために狭くなり心臓に血液が送りにくくなり、一時的に酸欠状態になる疾患です。

胸の真ん中からのどまでの部位に痛みが走り、呼吸困難や動悸といった症状が現れます。

症状は1~2分程度続き、長くても15分以内でおさまります。

・心筋梗塞

心臓の筋肉に血液を送るための血管が詰まり血流が停止してしまう疾患です。

激痛を伴ってある日突然起こり心筋が壊死してしまいます。

痛みは30分から数時間続き顔面蒼白や吐き気、意識喪失などが起こり死亡することもあります。

・腎硬化症

高血圧の状態が続くと、腎臓の中を流れる動脈にも動脈硬化が進み腎臓の機能が低下していきます。

自覚症状が全くないまま進行することもあり、重症化すると透析治療が必要になることもあります。

 

まとめ

高血圧は放っておくとさまざまな病気を併発し、さらに放置すると死に至る危険のある重大な病気に進行することもあります。

運動不足や肥満、加齢やストレス、喫煙などが高血圧の原因として考えられています。

高血圧を予防するたには規則正しい生活習慣やバランスのよい食事、適度な運動などが効果的です。

また、高血圧と診断された場合は放置することなく、医師に相談して薬を処方してもらったり生活習慣の改善や適度な運動などをおこなったりして、高血圧を抑えるようにすることが大切です。

 

▼高血圧を徹底解説!血圧・血管・塩分・高血圧合併症・高血圧治療薬・食事療法の記事まとめ

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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