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ダイエット中の食事、回数を減らす?量を減らす?

 2016/01/02 生活習慣病
この記事は約 5 分で読めます。 2,832 Views

「食事の回数や量を減らすなど、ダイエットをがんばっているのになかなか体重が落ちてくれない…」こうしたお悩みをお持ちの方は、一度そのタイミングについて見直してみましょう。今回は、人の体のメカニズムと、健康的な食生活についてお伝えします。

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そもそもなぜ太るのか

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現在私たちは、いつでも好きなものを好きなだけ食べられる環境にあると言えます。日中はもちろん、夜間であってもお腹が減ればコンビニでお菓子やパン、おにぎり、お弁当などを手軽に購入できますからね。しかし、こうした生活を日本人が送れるようになったのはせいぜいここ70~80年程度の話。それまでの日本人は、常に空腹感を抱える飢餓の時代を生きていました。

ダイエットなどとは縁のない、次にいつ食事にありつけるか分からないような生活です。その日に食べた物のエネルギーをその日のうちに消費してしまってはあまりに非効率的。そのため、私たち人間の体には摂取したエネルギーを脂肪にして蓄え、必要な時に消費できるメカニズムが備わりました。

 

日本人は太りやすい?

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特に日本人は農耕文化を持つ民族。他の民族に比べ、エネルギーを節約しながら脂肪として蓄える機能が自然と発達していったと考えられています。そしてその遺伝子は、日本人の3人に1人が受け継いでいると言われており、統計の結果その割合は世界第三位なのだそう。つまり、人にもよりますが、日本人はそもそも“太りやすい体質”の人が多いのです。

太りやすい遺伝子を持つ人の中でも、その変異が強すぎる人はそもそもの代謝が低い傾向にあります。そのため、周りの人と同じ回数・量の食事をとっているにもかかわらず、体重が増え続けてしまいます。省エネ、と言えば聞こえはいいですが、肥満で悩む人にとっては大問題。では、どのように自分の遺伝子と付き合っていけば良いのでしょうか?

 

臓器にはピークタイムがある!

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元々太りやすい体質の方がダイエットを成功させるには、まずは食べ過ぎをやめることが肝心です。そして同時に、食事の時間について考えることが大切になります。

前項の話同様、まずは私たちの体のメカニズムから考えてみましょう。「体内時計」という言葉をご存じでしょうか?これは、人が毎日の生活を送っていく中で手に入れた能力のひとつで、たとえば食事時になるとお腹が減る、というのもその機能にあたります。そして各臓器には、この体内時計に合わせもっともパフォーマンスを発揮できる時間帯というのが決められています。

 

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臓器が休んでいるときに無理やり食べると……

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たとえば肝臓は、その活動が朝に開始されます。そしてお昼時にピークを迎え、16時になると休止状態になります。それに対し胃の活動のピークは14~15時となり、19~21時までの間働き続けます。なお膵臓も胃と同じくピークが15時頃で、夜になると休止状態に入ります。なお、腎臓は他の臓器とは少し異なり、日中は緩やかな働きを続け、夕方以降に活発となり、19時以降にピークを迎えます。

このように、各臓器にはそれぞれ活動のメインとなる時間があり、それが体内時計によってコントロールされています。そのため、食事をとる場合にはそれぞれの肝臓の動きに合わせた食材や栄養素を選ぶことが重要です。逆に、臓器が休んでいる時に無理矢理食べ物を口に運ぶのはNG。臓器へ負担がかかるだけでなく、肥満の原因にもなってしまいますのでご注意ください。

 

時間と食事のタイミング

それではここから、具体的にどの時間に何を食べればいいのか?というポイントをご紹介していきましょう。

まずは朝。前述したとおり、この時間に活発な活動を行っているのは肝臓ですう。そのため、タンパク質やビタミンをしっかり摂れるようなメニューを用意しましょう。なお、フルーツや野菜、卵、納豆のような、消化にいいものを選ぶのもポイントです。

次にお昼時。朝に活動をはじめた肝臓がピークを迎える時間帯です。そのため、糖質が含まれた食べ物をとっても問題ありません。

おやつの時間とも言われる15時付近は、実は膵臓の活動のピーク帯です。インスリンを分泌する膵臓がうまく働いているこのタイミングなら、糖質を含むお菓子を食べてもOK。とは言え、食べ過ぎてしまっては元も子もありません。ダイエット中は控えめにするよう努めましょう。

夕方

夕方以降は腎臓の活動が活発な時間です。血液浄化をしようと働いてくれていますので、野菜を多くとるようにし、腎臓の働きを助けましょう。

21時を過ぎると肝臓と膵臓が休止状態となります。そのため、ここからは糖質の摂取は基本的に控えるようにしてください。お酒を飲んだりラーメンを食べたりすると、アルコールや炭水化物、脂質がすべて体に溜まってしまいます。特に、各組織の脂肪合成に関わっている「BMAL-1」と呼ばれるタンパク質がもっとも活発に活動する22時~翌2時にかけては、絶対に摂取しないよう気をつけてください。

 

まとめ

ダイエットは健康の維持にも欠かせないポイントです。しかし、極度に食事の回数や量を減らすと、リバウンドにつながるだけでなく、体調を崩してしまう可能性も。そのため、食事の回数や量を減らすよりも、まずはそのタイミングから見直してみましょう。

食生活のリズムが整えば、より健康にダイエットを成功させることができるはずです。

 

▼健康的にダイエット!肥満・生活習慣病・食事法・有酸素運動・ダイエット法の記事まとめ

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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