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食事の仕方で変わる動脈硬化の改善方法

 2017/02/05 生活習慣病
この記事は約 9 分で読めます。 2,431 Views

動脈硬化というと、中高年になってから起こるものだと思われていますが、実は生後間もない頃から「硬化」は進んでおり、10歳前後からさらに進むといわれます。

血管の変化は、私たちが一生付き合わなければいけない問題です。

また、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞といった病気は、日本人の死亡原因の上位を占める病気ですが、それらの引き金となるのが動脈硬化です。

動脈硬化を予防し、進行を食い止めるにはどうすれば良いのか、詳しくみていきましょう。

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動脈硬化とは

動脈硬化という名前を耳にしたことのある方も多いと思いますが、動脈硬化とはその名の示す通り、動脈が硬くなる症状です。

動脈が硬くなると血液の流れに影響が出て、心臓にも負担がかかります。

健康な動脈は柔らかくてしなやかな為、柔軟に血液を送り出すことができるのですが、動脈硬化になると血液を上手く送り出すことができなくなってしまい、もろくなるので破れやすくもなります。

また、動脈硬化になると血管の内側が狭くなって詰まりやすくなり、酸素や栄養をスムーズに届けることができなくなります。

その結果、内臓の働きに影響が出るケースも多くなりますし、血液の流れがストップして壊死してしまう可能性もあります。

動脈硬化になっていても、症状の軽いうちは気付くことができずに、少し進んで様々な症状が現れてから気付くケースが多いようです。

しかし、本格的に進行すると心不全や心肥大、狭心症、心筋梗塞といった心臓の病気や高血圧、脳出血などの重篤な病気が引き起こされるリスクも高くなりますので、少しでも異変を感じたら早めに受診して現在の正しい状態を把握したり、日常生活の中で行える改善方法を探さなければなりません。

 

動脈硬化の自覚症状、注意すべき人とは?

実際に動脈硬化を患った場合、冠動脈がかなり狭くなっている状態でもほとんどのケースでは自覚症状がありません。

これがこの病気のもっとも恐いところであり、自覚症状が現れた時にはかなり重症化していて深刻な状態です。

動脈硬化は老化による症状の一種であり、年齢を重ねると多くの人に見られますが、それ以外にも生活習慣やストレス、食事バランスなどが深く関わっていますので、リスクを高めるような習慣は改めなければなりません。

一般的に高血糖や高血圧、脂質異常症などの人はリスクが高まると言われており、タバコを吸う人も注意が必要です。

タバコには血管を収縮させる作用があり、硬くなった血管が収縮するとより流れが悪くなります。

体に脂肪がついていることも要因の一つになりますが、見た目が痩せているからといって安心はできません。

見た目には痩せていても内臓脂肪がついているという人が最近では増えていますが、内臓脂肪の多い人も要注意です。

 

動脈硬化の対策 ~運動のメリットとは?~

動脈硬化のリスクが高い人、既に動脈硬化と診断されている人は生活習慣を変えることが必要です。

生活の仕方でその後の進行度合いに差が出ますし、心臓病や高血圧といった他の病気が引き起こされるリスクもかなり違ってきます。

生活習慣を整えることとしてできる改善方法として、まず最初に取り入れたいのが運動です。

体を動かすとストレスの解消にもなりますので一石二鳥ですし、継続的に運動を行うと、肥満や内臓脂肪の対策にもなります。

内臓脂肪は食事を減らすだけでは対処が難しいので、運動することが必要不可欠です。

また、運動すると善玉コレステロールが増えることも動脈硬化を改善することにつながります。

運動の仕方としては、激しい運動を行うと心臓に負担がかかったり体調に影響を及ぼす恐れがありますので、緩やかな動きの運動がお勧めです。

「どの程度の運動なら大丈夫なのか?」と気になる場合は、一度病院を受診して確認しておくと、安全に効率良く行えるでしょう。

 

動脈硬化の対策 ~タバコはストレス発散に良い?

喫煙習慣のある人は、動脈硬化をはじめとした病気が引き起こされる前に早めに禁煙することも大切です。

タバコをいきなり止めるのはとても大変なことだと言われていますが、最近では禁煙外来も増えていますので、医療の力を借りながら禁煙を目指すことも可能です。

中にはタバコをストレス発散方法と位置付けている人もいますが、タバコによって一時的にストレスが発散されたとしても体内では血液が収縮して流れが急激に悪くなり、循環の低下を招きます。

他の要因によって発症した動脈硬化も、タバコを吸うことで進行してしまいますので、タバコは百害あって一利なしだということを覚えておかなければなりません。

 

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動脈硬化の対策 ~ストレス発散、飲酒は工夫を~

ストレスや飲酒が動脈硬化のリスクを高めますので注意が必要です。

現代はストレス社会と言われていますので全くストレスを受けずに生活することはできませんが、ストレス発散方法を見つけて実践することは可能です。

ストレスを受けること自体は仕方のないことだとしても、それを溜めこんでしまうのが良くありません。

ストレスは目に見えないものですので多少溜め込んでいても大丈夫だろうと対処を行わないことが多いのですが、少しずつ蓄積されることで心身の様々な部分に影響が出始めます。

ストレスから引き起こされる病気もたくさんありますので、できるだけストレスを溜めこまないことが大切です。

飲酒も適量なら体に良いとされていますが、飲み過ぎるのは大きな問題となります。

過度な飲酒を控え、適量の範囲で楽しむことが大切ですし、毎日少しずつ飲むのではなく必ず休肝日を設けて肝臓を休ませるようにします。

 

動脈硬化の対策 ~無理のないダイエットを~

体重が多過ぎる人はダイエットをすることも忘れてはいけません。

動脈硬化のリスクを高める要因に肥満があり、肥満は動脈硬化だけでなく様々な生活習慣病を引き起こします。

ダイエットでは食事を気をつけたり運動を行ったりすることがメインになりますが、結果を急いで極端な対策を行うことはお勧めできません。

無理のない方法で楽しみながら実践するのが理想です。

 

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動脈硬化の対策 ~見直すべき食事の5つのポイント~

運動や禁煙、ストレス対策、飲酒のコントロール、ダイエットを動脈硬化対策として取り入れる際、同時に行いたいのが食事面を見直すことです。

動脈の老化と言われる動脈硬化も、食事のバランスが悪ければ若いうちから発症するケースもあります。

食事面から変えていく場合、重要なポイントがいくつかあります。

<1.食べ過ぎないこと>

食事は腹八分目が良いとされていますが、これは動脈硬化対策にも言えることです。

食べ過ぎは肥満につながる行為ですので避けなければなりません。

食べ過ぎてしまう人の傾向として、よく咀嚼していないことが多いようです。

咀嚼すると満腹中枢が刺激されて満腹感を感じるのが早くなりますので、日頃からよく噛むようにすることが大切です。

<2.糖質の摂取を抑える>

動脈硬化には糖質の摂り過ぎは良くありません。

ですから、食事を作る際にも砂糖の量を減らしたり、炭水化物や甘い飲み物を控える必要があります。

糖質を摂り過ぎると血管がボロボロになり高血圧の症状が進んでしまいますし、強い圧力をかけ続けると動脈硬化も酷くなります。

果物なら体に良いので大丈夫だろうとついつい食べ過ぎてしまう人も多いのですが、果物にも糖質(果糖)が含まれますので気をつけなければなりません。

<3.ビタミンCを取り入れる>

ビタミンCを取り入れると血管を丈夫にすることができます。

ビタミンCは水溶性のビタミンで体内に留めておくことができないため、一度に大量に摂っても意味が無く、コンスタントな摂取が必要です。

サプリメントの場合は「過剰摂取」の問題もありますが、ビタミンCなら過剰摂取をしてもすぐに排出されてしまいますので影響はありません。

そういった意味では、サプリメントを導入しやすい栄養素です。

<4.抗酸化作用の高い食材を取り入れる>

動脈硬化は血管の老化も原因の一つですから、老化を防止する抗酸化作用の高いものを取り入れるのも良い方法です。

栄養素としてはビタミンCやビタミンEが該当します。

ビタミンEは摂取量が不足しているケースも多く、老化防止対策にサプリメントを利用する人も多いようです。

計画的に抗酸化作用の高い食材を摂り続ければ、体内の老化スピードを遅らせて若々しい状態を長く維持できますので、血管の老化予防にも役立ちます。

<5.血栓を溶かす食材を取り入れる>

動脈硬化になると血液中の脂質が増えて血栓ができやすくなります。

それを改善するといわれる成分が「アリシン」や青魚に含まれている「DHA」です。

血栓をそのままにすると心臓への負担が大きくなって危険ですし、血圧が上昇することによって血管壁に大きな圧力がかかるようになって更に動脈硬化が進むという悪循環に陥ります。

血圧の正常化は動脈硬化を改善する上で必ず考えなければならないことです。

動脈硬化の改善方法として、食事面を見直していくことには大きな意味があります。

 

まとめ

これらのポイントを押さえつつ、食事に関しては、色々な栄養素をバランス良く摂取することが体調を整えるのに役立ちますので、いくら優れた効果を持つ食材であってもそればかりを偏って摂取してはいけません。

また、質の良い睡眠を十分に取ったり便秘を解消することも重要です。

色々な面から対策を行えば食事面からのアプローチがより活きてきますし、短い期間でも一定の成果を得やすくなります。

対策は少しの期間だけ行ったら止めても良いというものではありませんので、あまり気負わずに楽しみながら長く実践していくことも大切です。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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