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糖尿病が手遅れになる前に病院で合宿!「教育入院」とは

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糖尿病の「教育入院」について、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

血糖値が気になる方とって、興味のあることでしょう。

糖尿病は進行すると「糖尿病性神経障害」や「糖尿病性網膜症」などといった合併症を起こしてしまうリスクが高くなります。

そうならないためにも、「教育入院」によって糖尿病や血糖値のことなどについて学ぶことは非常に有意義なことです。

ここでは、病院で合宿して血糖値についてのあれこれを学んでいく「教育入院」について、そのメリットやデメリット、効果や結果などについて詳しくご紹介していきます。

 「教育入院」とは

〇教育入院の目的

糖尿病の症状の悪化を自力で防ぐ力を養うために、糖尿病について理解を深めることが目的です。

また、入院中は食事療法や運動療法、インスリン注射などによって膵臓の働きを回復させていくことなどもおこないます。

〇そもそも糖尿病とは?

血液中にはグルコース(ブドウ糖)という糖が流れていて私たちの体のエネルギー源となっています。

しかし、糖の濃度(血糖値)が高くなると人体に有害になってしまうので、健康な方の体内では膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンの働きによって血中の糖の濃度が一定に保たれています。

糖尿病はインスリンの働きが十分でなくなり血液中のグルコースの濃度が高くなってしまう病気です。

〇糖尿病が進行すると重い合併症の起こるリスクがある

糖尿病により血糖値が高いにもかかわらず何も対策をせずに放置していると病気は進行します。

血管が傷つき心臓病や失明、足の切断などといったことも起こり得る非常に重い合併症を引き起こす可能性があるのです。

また、血糖値が非常に高くなるとそれだけで昏睡してしまうこともあります。

〇糖尿病は血糖値を自己管理することが大切

糖尿病は一度かかると完治が難しいといわれる病気で、糖尿病と診断されると血糖値を下げるための治療がはじまります。

そのためにはまず糖尿病という病気について理解を深め治療を進めていきます。

それと同時に、血糖値をコントロールしていくことが必要となってきます。

〇教育入院で糖尿病についての理解を深める

教育入院では、通院するだけでは得られない糖尿病についての詳しい知識を時間をとってさまざまな専門家から聞くことができます。

糖尿病についての理解を深めることで、その後の治療がスムーズにおこなえるようになるのです。

〇教育入院の対象となる方は?

糖尿病の教育入院では、医師や看護師、糖尿病療育指導士、管理栄養士、理学療法士などといった専門家から糖尿病についての詳しい話をしっかりと聞くことができます。

そんな教育入院に参加することのできる方は、以下のような方です。

・糖尿病を発症した方

もちろん糖尿病を発症した方は教育入院の対象者となります。

・血糖値がなかなか下がらない方

糖尿病の治療をしていても血糖値がなかなか下がらないことがあります。

そのような方も教育入院の対象者となります。

・自分自身で血糖値のコントロールができない方

食事や運動などに気を配っているつもりでも、なかなか血糖値のコントロールができない方も教育入院の対象となります。

・健康診断で高血糖を指摘された方

まだ糖尿病を発症していなくても、健康診断で高血糖を指摘された方は教育入院の対象者となります。

 

糖尿病の教育入院中に行われる指導・治療

教育入院中は糖尿病についての理解を深めるとともに、食事療法や運動療法などによってインスリンを分泌する膵臓を休めるようにします。

具体的には以下のようなことがおこなわれます。

〇食事療法

糖尿病と診断された方にとって、食事の管理はとても重要なことです。

どのような食事指導が行われるのかは病院や医師によって異なります。

例えば、カロリー制限を指導する医療機関では、適正な体重や一日の摂取エネルギー量を守るようにして食べ過ぎないように食事量を計算していきます。

入院中の食事はすべて医師の指示により摂取カロリーが定められます。

できれば自分で料理するのがよいのですが、どうしても料理ができない方は糖尿病の方向けの宅配食もあるので、そういったものの利用を検討することもおすすめです。

〇運動療法

運動は血糖値を下げる効果のある有効な手段ですが、誰にでも同程度の運動で効果が得られるわけではありません。

高齢の方には激しい運動は勧められないですし、糖尿病省神経障害といった合併症を起こしている場合、運動が逆効果になるともあります。

教育入院では医師の指示にしたがって理学療法士の指導を受けながら、一人ひとりに合わせた運動療法を無理のない範囲でおこなっていきます。

主に、ウォーキングやジョギング、サイクリングや水泳などといった有酸素運動やスクワットや腕立て伏せなどといった「レジスタンス運動」などが推奨されます。

レジスタンス運動とは筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返しおこなう運動であり、有酸素運動と組み合わせることで血糖値を低下させる効果が高くなることが研究により分かっています。

〇内服薬による治療

糖尿病の治療にはさまざまな内服薬が使われますが、その症状に合わせた薬を医師の指示によって飲みます。

薬によって飲むタイミングが違ったり、効果の現れ方が違ってきたりします。

〇インスリン治療

糖尿病の進行によって体内のインスリンが枯渇している方はインスリン治療をおこなうこともあります。

退院後は自分で管理しなければならないので、自分でインスリンを注射することができるように正しい打ち方の指導を受けます。

自分で注射するのが初めての方でも、きちんと指導を受け看護師と何回も練習していくと退院後も自分でインスリン治療を続けていくことができるようになります。

〇自分で血糖値を測る

糖尿病の治療では血糖値を下げることをおこないますが、インスリン治療により体内のインスリン量が多くなりすぎると血糖値が下がりすぎる低血糖となることがあります。

低血糖が起こると意識障害を起こし倒れてしまうことがあるので、よく注意しなければなりません。

血糖値をコントロールしていく上で大切なのはこまめに血糖値を測ることです。

しかし、そのたびに医療機関にいくのは負担が大きいので自分で血糖値を測れるようになることが大切です。

そのために使用するのが自己血糖測定セットで、これを使うと自分自身で手軽に血糖値を測ることができます。

ただ、しっかりと正しい方法で測定しないと血糖値も正しく測れないので、教育入院ではこの血糖測定器の正しい使い方の指導を受けることができます。

 

教育入院することのメリット・デメリット

教育入院をすると自分の病気に対する理解を深めることができるなどさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。

以下に主なメリットとデメリットをご紹介します。

〇教育入院のメリット

・糖尿病について深く理解できる

教育入院では糖尿病についての詳しい話、専門家からしっかりと聞くことができるので糖尿病についての理解を深めることができます。

・弱った臓器を休めることができる

教育入院では医師の指示に従って糖尿病の方のためのバランスのよい食事をとることができます。

そのことにより弱った臓器を休めることができるのです。

・退院後の自己管理の方法について知ることができる

糖尿病は一度かかると完治が難しいといわれる病気なので、入院したからといって糖尿病が治るわけではありません。

退院後も自分で血糖値をコントロールしなければなりません。

そのための自己管理の方法についても知ることができます。

・糖尿病と長くつき合っていけるモチベーションを保てる

糖尿病は完治しにくい病気と聞くと、なかなかやる気の出ない方も少なくないでしょう。

教育入院では自分の病気としっかり向きあい自己管理の方法を知ることができるので、病気とつき合っていけるモチベーションが保てるでしょう。

きちんと血糖値をコントロールできたら通常の生活を送っていくことができるので、モチベーションを保てるのはとても大切なことです。

〇教育入院のデメリット

・時間がかかる

入院ということは通院に比べるとそれなりの時間がかかります。

仕事を休めないなど時間のとれない方もいらっしゃるでしょう。

入院期間は1~2週間くらいのところが多く医療機関によって違いもありますが、土日などを使って短期間で教育入院できるようなプランが用意されているところもあります。

忙しい方は、そういったプランを利用するのもよいでしょう。

・お金がかかる

入院なので宿泊費や食費などがかかり、やはり通常の通院よりはお金かかかります。

教育入院は保険が適用されるのですが、それなりのまとまったお金は必要となるのです。

金額は医療機関によって大きく違いがあり入院期間や内容によっても異なるので、興味のある方はまず医療機関に問い合わせてみることをおすすめします。

どうしても教育入院を利用できない方は医療機関によって糖尿病教室などといったセミナーを定期的に開催していることがあるので、そちらを利用されるのもおすすめです。

 

教育入院で得られる効果・期待できる結果

教育入院では医師や看護師などといった専門家による糖尿病についての話を聞いたり、食事療法や運動療法などをおこなったりするのですが、その結果どのような効果が得られるのでしょうか。

〇自分の病気について深く理解できる

教育入院では医師や看護師といった専門家から糖尿病についての話をきくことができます。

そのことで自分の病気について深く理解することができるので、よく分からずに何をどうすればよいか分からないといった不安を解消することができます。

不安を解消し病気としっかり向き合っていけることは非常に有意義なことです。

〇血糖値をコントロールする方法を知ることができる

糖尿病においては自分で血糖値をコントロールすることが大切です。

教育入院では食事療法や運動療法などにより具体的なコントロールの方法を管理栄養士や理学療法士などといった専門家と一緒に実践しながら知ることができるので、退院後も自己管理しやすくなるでしょう。

〇弱っていた臓器を休めて機能が改善することもある

教育入院でおこなっていく食事療法や運動療法などで適正な血糖値を保つことができると病気により弱っていた臓器を休めることができます。

臓器を休めることで主にインスリンを分泌する膵臓などの臓器の機能が改善することもあります。

〇血糖コントロールが改善してもその後の通院や投薬は必要

教育入院で血糖コントロールが改善してもそれで終わりではありません。

糖尿病は完治が難しいといわれる病気なので、その後も通院したり薬を服用したりするといったことが必要になる場合もあります。

通院や投薬をおこないながら自己管理をしっかりし病気と上手に付き合っていけたら、症状が改善されて通常の日常生活が送れるようになることもあるでしょう。

そのためにも、病院で合宿しながら糖尿病について詳しく知ることのできる教育入院は糖尿病の方に推奨されるプログラムなのです。

 

まとめ

糖尿病は完治が難しいといわれる病気で、糖尿病と診断されたら血糖値をコントロールしていくことが必要となります。

自分の病気についての理解を深め自己管理の方法を知ることのできる教育入院は、糖尿病の方に推奨されるとてもよいプログラムです。

ただ、入院することになるので長時間の拘束やまとまった費用がかかったりすることもあり、どうしても参加できない方もいらっしゃるでしょう。

その場合は医療機関が定期的におこなうこともある糖尿病教室などといったセミナーに参加してみることも検討してください。

上手に病気と付き合っていくために主治医と相談しながら教育入院やセミナーなどに参加し、糖尿病についての理解を深め自己管理をしっかりおこなっていくことは非常に大切なことです。

興味のある方はぜひ医療機関に問い合わせてみてみださい。

 

▼糖尿病を徹底解説!血糖値・インスリン・糖尿病合併症・糖尿病専門医・食事療法の記事まとめ

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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