初期症状は気づきづらい…糖尿病が原因で起こる症状と対策
国民病ともいわれる糖尿病には、どのような初期症状がみられるのでしょうか。
糖尿病の初期症状では、痛みがないので病気の発見が遅れてしまうということも聞かれます。
また、糖尿病を発症することで、どのような合併症を引き起こすのかも、とても不安要素であるといえるでしょう。
ここでは、糖尿病の初期症状から、よくある3大合併症をはじめとしたさまざまな合併症、そして日常生活でできる予防まで、幅広くご紹介します。
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初期の糖尿病は特に痛みが無い
今や、糖尿病は「国民病」とも呼ばれ、患者数が年々増加しています。
この糖尿病はすぐに気付くことが難しく、自覚して病院に行くと、すでに症状が悪化していることも少なくありません。
糖尿病になる人の割合は、40代になると跳ね上がります。
暴飲暴食などの生活習慣、睡眠不足、毎日の運動不足を若い頃から積み重ねていること、その影響でホルモンのバランスが崩れてしまっていることが原因としてあげられています。
そして、このような原因が重なり、体内のインスリンが不足しているという共通点がみられます。
つまり、転じて糖尿病になる可能性が高いといえるでしょう。
糖尿病の初期症状にはさまざまなものがあります。
中でも痛みに関しては、初期の段階では感じにくいという特徴があります。
特に糖尿病の初期症状が現れやすい足に関しては、ある程度症状が重くならないと痛みに気づかないことも多く、そのことが糖尿病を重症化させる原因にもなっています。
糖尿病の初期症状で痛みがわかりづらいのは、糖尿病の症状として末梢神経に障害が発生しやすいという特徴があるからです。
特に足の末梢神経は心臓から最も離れた位置にあり、末端の毛細血管まで酸素や栄養が送られにくいため、より神経に障害が発生しやすくなります。
そのため、痛みが生じるような異常が発生しても、実際には痛みを感じないケースが多くなっていくのです。
当然このような神経障害は、糖尿病が進行するに従い、他の部位にも生じるようになります。
例えば、手の末端などで痛みを感じづらくなることが多くなります。
また、その根本には、神経の障害という異常があるため、痛み以外の感覚も感じづらくなることが少なくありません。
通常、人が自身の健康面で異常を感じるのは、正常時にはない痛みや体の変化に気づいたときです。
しかしながら、糖尿病の初期症状である痛みを感じづらいという状況は、表面的には正常時と相違ないため、異常としてとらえること自体が難しいと言わざるを得ません。
そのため、末梢神経の異常が関係する痛みの有無から糖尿病を察知することは難しく、定期的な血糖値の測定などを行うことで早期発見を図れるよう、日ごろからその備えをしておかなければならないのです。
糖尿病の初期症状
糖尿病の初期症状は、前項でもご紹介した末梢神経の異常と、それにより痛みを感じづらくなることだけではありません。
特に末梢神経の異常は、その他の初期症状の引き金にもなるため十分に認知しておく必要があります。
特に心臓から最も離れた位置にある足では、痛みを感じづらくなるだけでなく、しびれ、ほてり、冷え、こむら返り、皮膚の乾燥、ひび割れ、巻き爪、たこなどが、初期症状として現れやすくなります。
しかし、これらの症状も糖尿病と関係づけられることは少なく、専門知識のない方が初期症状として認識することは困難となります。
また、足以外にも糖尿病の初期症状は現れます。
糖尿病では初期の段階で血糖値が異常に高い数値となっていることが多く、その時点で血液がドロドロと濃い状態になってしまっていることが少なくありません。
この状態を脳は脱水状態と判断してしまうため、異常にのどが渇くといった症状が現れやすくなります。
当然この状態では排尿の回数も増えるため、この段階で初めて体に異常が生じていることを察知する方も多いようです。
糖尿病の初期症状は、足をはじめとした末梢神経の異常による感覚の鈍化だけでなく、のどの渇きなども、その例として挙げることができます。
しかし、これらの症状自体は必ずしも体の不調と結びづけて考えられるものではないため、病院で診察を受けたりしない限り糖尿病の初期症状であることに気が付くのは難しいといえるのです。
一番の問題は合併症
糖尿病とは本来、血糖値やヘモグロビンA1c(HbA1c)値が一定の基準を超えた状態であることを意味します。
そのため、厳密にいうと前項までにご紹介した症状のほとんどは「糖尿病による合併症」となります。
糖尿病による合併症は体中でさまざまな症状として現れるだけでなく、どんな症状が現れるか予測をすることには限界があるため、治療が後手に回ってしまうことも少なくありません。
したがって、合併症の症状が現れた時点で完治が望めない状態になっていることも多く、足の切断などをしなければならないケースも出てきてしまうのです。
糖尿病の合併症の中には、特に多い「3大合併症」と呼ばれるものがありますが、それについては後程詳しくご紹介することとし、ここではそれ以外の合併症についてご紹介します。
最初にご紹介するのは皮膚の病気です。
初期症状としてもご紹介した皮膚に生じる異常は、初期の段階ではひび割れ、乾燥、たこなどの軽度なものですが、病気が進行していくと黒く変色する、肌が弱くなることによる出血なども症状として現れます。
また、さらに進行した場合、部分的に壊疽することもあり、足の切断などをしなければならなくなることもあるのです。
一方で、血糖値が高く、血液がドロドロした状態が続くと、太い血管内では動脈硬化が進みます。
動脈硬化が進んだ血管内では血流が滞り、各臓器内での異常を引き起こすこともあるため、最悪の場合、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などの症状も出てくるでしょう。
これらは糖尿病そのもの以上に、死の危険性が高い病気です。
そのため、最終的にこれらの動脈硬化を原因とする合併症で命を落とす方も少なくありません。
また、糖尿病の合併症としてあまり認知されていないのが歯周病です。
特に血糖コントロールがうまくいかない状態では、口腔内での異常が生じることが多く、もともと歯周病だった人の場合、症状がさらに悪化し、歯が抜けてしまうこともあります。
この場合、仮に糖尿病を克服したとしても、その後の生活において大きな障壁となるため、長期的に見ても細心の注意が必要です。
特に高齢の糖尿病患者に多い合併症としては、認知症も挙げられます。
アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が発症する確率は、同世代の糖尿病でない人の2~4倍にも上るといわれているのです。
したがって、糖尿病の治療中に認知症を発症してしまうと、治療のための自己管理などが行えなくなるため、症状がより早く悪化してしまうことが懸念されます。
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よくある3大合併症
糖尿病における3大合併症とは「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性腎症」を意味します。
続いてはこれら各々の症状をご紹介します。
・糖尿病性網膜症
瞳から入った光の明るさや色を感知する網膜には、細かい血管が密集しています。
このような細かい血管が密集している箇所は糖尿病の合併症が生じやすく、特に網膜では糖尿病網膜症という症状が現れやすくなります。
この合併症は、高血糖状態が続くことにより網膜内で閉塞障害と血液凝固異常が生じるために発症することがわかっています。
進行するに従い、網膜に栄養や酸素が行き届かなくなります。
この状態が長く続くと、最悪の場合網膜剥離による失明や白内障などの重篤な症状が現れてしまうため早期の治療が求められるのです。
・糖尿病性神経障害
糖尿病神経障害は、上述した「痛みを感じにくくなる」といった症状にも関係があります。
この場合も足や手などの末端にある毛細血管に酸素や栄養が行き届きにくくなることが原因となっており、進行すると出血をともなうけがや火傷などを負っても痛みを感じなくなる場合が出てきます。
また、糖尿病神経障害の厄介な点としては、感覚が鈍化した箇所の免疫力が徐々に弱くなるという点も挙げられます。
ここまで進行してしまうと、傷を負った際に痛みを感じないだけでなく、そこから細菌感染を起こし、変色、壊死などの症状が現れ、最悪の場合切断しなければならなくなることもあります。
一方でこれらの神経障害は、運動神経、自律神経にも及ぶことがあり、筋肉の萎縮、筋力の低下、胃腸の不調、立ち眩み、便秘、下痢、発汗異常など、さまざまな症状が現れるといわれているのです。
・糖尿病性腎症
腎臓には尿を作る働きがあり、ここに異常が生じると排尿などの機能に大きな影響が現れます。
糖尿病性腎症は、腎臓内で尿を作る働きがある糸球体の毛細血管に酸素、栄養が運ばれなくなり、その働きが鈍化するといった症状が現れます。
この症状が現れてしまうと、患者は週に2、3回程度人工的に血液をろ過し、尿を作り出す「人工透析」を行わなければならなくなり、日常生活にも大きな影響を及ぼします。
一方で糖尿病性腎症の初期症状には、むくみ、だるさ、疲れ、多尿、頻尿などがあり、これらを早い段階で察知すれば、人工透析が必要になる段階まで悪化するのを予防することも可能です。
予防するために日常でできること
糖尿病を予防する上で何より大切なことは食生活です。
中でも、「糖尿病」という病名が示すように糖質(炭水化物)の摂取をどこまで抑えられるか最大のポイントです。
同時に、免疫力を高め心身ともに健康な状態にするためにはしっかり栄養を摂ることが必要です。
特に必須アミノ酸や必須脂肪酸は、「必須」とあるように文字通り不可欠な栄養です。
本当の意味での「栄養バランス」のとれた食事を心がけましょう。
糖尿病を予防するために有効な方法のひとつが、適度な運動を日常的に行うことです。
多くの方は日常生活でできる運動というとジョギングなどを思い浮かべるかもしれませんが、必ずしも激しく体力を消耗する運動を行う必要はありません。
そのため、通勤時に1駅手前で降りて少し歩く、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使用するといった運動でも、糖尿病の予防としては有効です。
継続して行える運動を自身の体力も考慮しながら考えてみるとよいでしょう。
また、ストレスと糖尿病にも大きな関係があり、日常的にストレス解消となることを積極的に行うのも、糖尿病の予防効果として期待することができます。
一般的に適度な運動はストレス解消に大きな効果があるとされていますが、そのような一般論に流されず、自身がとにかく好きなことに没頭することも重要です。
したがって、働く日と休日のメリハリをしっかりとつけ、休日はとにかく好きなことだけをするというのもよいでしょう。
一方で、睡眠不足は糖尿病に限らず、さまざまな病気を引き起こす原因となります。
心身の健康を保つ上で睡眠は欠かすことができず、糖尿病予防にも大きな効果が期待できます。
また、必要な睡眠時間には個人差があるため、自分自身がどれくらい寝れば十分だと感じるのかしっかりと把握しておくことも重要となります。
まとめ
このように糖尿病を予防するために日常でできることは数多く存在します。
これらをバランスよく行えば、糖尿病を予防できるだけでなく、より健康的な毎日を送ることができるはずです。
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