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食後血糖値に注意!糖尿病を早期に発見

 2016/11/10 生活習慣病
この記事は約 10 分で読めます。 1,526 Views

糖尿病は今や10人に1人に発症すると言われている生活習慣病の1つです。

なぜそこまで患者数が増えてしまったのかという背景に、食生活の欧米化やストレス社会があると言われています。

普段の生活を規則正しいものにすることや、バランスの良い食事を心掛けること、ストレスを上手に発散して生活していくことは病気にかからない為に必要不可欠と言えるでしょう。

糖尿病になってしまうと、今までの生活と同じように過ごすことは難しくなり、常に血糖値を意識して生活をしなくてはいけません。

その為、早期に発見して治療を開始することで、今まで通りの生活を過ごしていくことができますので、日頃から気をつけていく必要があります。

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糖尿病とは

生活習慣病の1つと言われている糖尿病とは、どのような病気かご存知でしょうか。

病名の名の通り、尿中に糖が出てしまう病気という認識をしている人がほとんどでしょう。

そもそも糖というのは私たちの体を維持していくエネルギーである糖質を指しており、その糖質が体外に尿として排出してしまう状態のことを言います。

健康な状態の人は、尿中に糖は含まれていません。

その理由は、糖質がしっかり体内でエネルギーに変換することができるからなのです。

病気が悪化する前に早期発見し、適切な治療を受けることが望ましいのです。

エネルギーが体外へ排出してしまう原因には、膵臓から出されているインスリンホルモンの分泌が減少していることが考えられます。

インスリンホルモンには、24時間常に分泌されている基礎インスリンと、食事などを摂取した時に血糖値を下げてくれるインスリンの2つに分かれています。

このインスリンが、食事に見合った量で分泌されることによって、血糖値を正常の値にしてくれるのですが、糖尿病の人はその分泌量が減ってしまうことによって、血糖値を下げることが難しくなってしまいます。

血糖値が高い状態を高血糖と言うのですが、高血糖の状態が長い時間に渡り続いてしまうと、高ケトン血症やケトアシドーシスという状態になってしまいます。

重症になってしまうと、糖尿病性昏睡と言われ意識障害を起こしてしまうのです。

 

糖尿病の症状とは

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糖尿病の自覚が出てくるのは、症状が進んでからという場合が多く、自分の状態に気付かずにいることも珍しくありません。

実際に多くの方が、健康診断で血糖値の指摘があり、検査をして発覚するという状態が多いようです。

糖尿病の症状としては、多飲・多尿、口が渇く、ダイエットをしているわけではないのに体重が減るなどが挙げられます。

特に水分を飲んでも喉が渇くという症状を訴える患者が多いようです。

また、疲れやすさを感じているという人もいますが、極端な症状が出ない為、気のせいと流してしまう人が多く、成人している患者の多くが倒れてから気付くという状態も多いようです。

また、足などに違和感を覚えたり、皮膚トラブルがあった、視力が低下したという症状に気付いたという人もいます。

 

糖尿病にはⅠ型とⅡ型があります

糖尿病には大きく分けてⅠ型とⅡ型が存在しています。

Ⅰ型は、遺伝や生活習慣によるものではなく、免疫機能の誤作動によって膵臓にダメージを与えてしまうことにより発症してしまう糖尿病です。

Ⅱ型は、世間で良く知られている生活習慣病の1つであり、遺伝や生活習慣によって発症することが原因と言われています。

Ⅰ型は発症と同時にインスリンに依存して生活をしていかなくてはいけませんが、Ⅱ型は早期発見することで治療をせずに生活することができると言われています。

Ⅰ型の発症を防ぐことはできませんが、Ⅱ型は防ぐことができる病気と考えられています。

日頃から暴飲暴食をしている人や、ストレスが多い人、肥満の人や親類に糖尿病患者の人がいる場合などは、他の人より気をつけていく必要があります。

 

検査方法とは

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糖尿病の診断に必要な検査は様々ですが、ベーシックなのが血液検査です。

血液検査をする際にHbA1c(ヘモグロビンA1c)を調べることによって、直近1か月~2か月の平均血糖値がわかります。

これが正常値からどれぐらい離れているかで判断されるのです。

正常な値は、5.6%以下と言われています。

また、それ以外の検査方法としては、ブドウ糖負荷検査というものがあり、検査する当日の朝までは絶飲食にし、空腹のまま採血して血糖値を計ります。

その後、ブドウ糖液を飲み、30分、1時間、2時間後に分けて測定し、その値を検査するものです。

2時間後の値が、140mg/dl未満であれば正常であり、200ml/dl以上であれば、糖尿病と診断されます。

 

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糖尿病の治療方法とは

糖尿病の治療方法で考えられているのが、食事と運動です。

また薬物治療を取り入れていくことで、正常血糖値に近づけていくことができます。

現在は早期からインスリン注射を打つことで、早くに改善することができると言われています。

また、食事に関しては糖質を減らすというやり方が推奨されており、食事だけではなく運動を取り入れていくことが良いとされています。

また、糖の吸収を抑える薬や血糖値の上昇を抑える薬などを使用して、血糖コントロールをしていきます。

 

糖尿病の人は甘い物を摂取してはいけないのか

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糖尿病の患者が飴を食べるシーンなどをドラマなどで観たことはありますか。

あれは、インスリンや薬剤によって血糖コントロールしている人が、うまくコントロールできずに低血糖になってしまっている状態です。

低血糖は、血糖値が70以下になってしまうことを言い、低くなると生命の危険が伴ってしまうとても怖いものです。

健康な人は、膵臓から出されるインスリンホルモンによって、食事に見合ったインスリンを分泌してくれるのですが、糖尿病の人はそれを自分の力だけですることができずに、インスリン注射や薬剤によって補っています。

その為、ちょっとした手違いで血糖値を下げ過ぎてしまうということが起こりうるのです。

飴を食べるシーンというのは、低血糖の時に血糖値を上げるために行っているものなのです。

血糖値を上げるのは、ブドウ糖と呼ばれる糖質です。

糖質は私たちのエネルギー源と言いましたが、簡単に言うと炭水化物のことを指しています。
炭水化物に分類されるのは、たとえば白米やパン、麺類や芋類などです。

糖尿病患者にとって食事そのものが血糖値を上げるものであるという認識が必要となってくるのです。

 

食後高血糖には気をつけましょう

糖尿病と診断されなくても、食後高血糖という状態が続いているといずれ糖尿病へと変化していってしまうことがあります。

糖尿病だけではなく、予備軍としても指標とされており、注目されている症状の1つです。

本来食事で摂取したブドウ糖は、腸で吸収され血液中へと流れ、インスリンの分泌によって肝臓や筋肉などの組織に入り、エネルギーとして利用されるのですが、高血糖の状態になってしまうと、エネルギーに変換される前に流れ出してしまいます。

空腹時の血糖だけで判断してしまうと病気を見逃してしまう為、重要なのが食後の血糖と言われています。

健康診断などの採血では空腹時で受けることが多く、正確な値を見逃してしまうことが多いのです。

実際は、ブドウ糖負荷試験などを受けることでハッキリとした状態を診断することができます。

食後2時間の血糖値を計ってみた時に、140ml/dlの値以上の場合は糖尿病の可能性が高いと言えるでしょう。

インスリンの分泌が正常に行われている場合は、食後2時間で140ml/dl以内に血糖値が戻ることができますが、インスリンの分泌量が減少している場合は高血糖の状態のままになることが多いようです。

通常の採血だけでは発見しにくい為、病気に気付かずに過ごしてしまい、適切な治療を受けずにいると動脈硬化を起こしてしまう可能性があり、とても危険な状態と言えます。

 

食後高血糖と空腹時高血糖の差とは

国内の調査では、糖尿病の境界型と呼ばれている人でも、食後高血糖の人と空腹時高血糖の人とでは、心血管系疾患を発症するリスクに差があるとわかっています。

空腹時高血糖の場合は、心血管系疾患のリスクは正常な人とほぼ同等なのに比べて、食後高血糖の人は正常な人に比べてリスクが高いようです。

空腹時高血糖よりも、食後高血糖の人の方が死亡リスクが高いという結果があります。

またそれ以外にも、ガンの発症リスクを高めたり、脳卒中や心筋梗塞、血管の働きが悪くなる動脈硬化や、動脈硬化によって網膜症を発症させてしまうことがあります。

また、高齢者には認知機能に影響を与えるとも言われているのです。

 

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食後高血糖を防ぐ食生活とは

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食後の高血糖を防ぐ食生活で意識していきたいのが、糖質つまり炭水化物をできる限り摂らない食事を心掛けることにあります。

血糖値の急激な上昇を抑えるという点においては、食べ方を工夫することもできます。

食事が始まってすぐにインスリンが分泌され始めますが、血糖値の上昇が早いと一気に分泌されてしまい、その後あまり分泌されにくくなってしまうことがある為、食べ方を工夫するという考え方もあります。

たとえばブドウ糖から口にするのではなく、野菜や脂質の多いものから摂取するようにすると、血糖値が緩やかに上昇していくといわれますし、大豆などの低GI食品を食事に組み入れるなどの食べ方の工夫があります。

ただ、肝心なことは根本的なこと、つまり糖質・炭水化物をできる限り摂らない食事を心掛けることをお勧めします。

 

食後高血糖を防ぐ運動とは

中性脂肪が過剰に蓄積されてしまうと、肝臓や筋肉などの組織に対しインスリンが効きにくくなるインスリン抵抗性という状態を起こしてしまうことがあります。

このようなことを防ぐためには、中性脂肪を減らすことや、運動不足などを改善する必要があるのです。

運動療法としては、インスリンの分泌を促してあげることが大切になってきます。

運動をすることが直接的に血糖値を下げるという役割ではありませんが、エネルギーを消費することによってコントロールが上手くいくという状態があります。

 

食後高血糖を防ぐ薬物療法

食後高血糖は簡単に見つけることができない為、早期から意識して生活をしていく必要があります。

生活習慣を見直すことや、運動を定期的にすることなど意識して改善することができる場合は良いのですが、もし何週間も変化がない場合などは早期から治療を開始する必要があるでしょう。

Ⅱ型糖尿病の基本的な薬剤は、インスリンの量や作用に対して効果があるものを使用し、血糖値を下げます。

特に食後高血糖に対して優れた効果を発揮してくれるのが、α-グルコシダーゼ阻害薬や、速攻型インスリン分泌促進薬、DPP-4阻害薬、超速攻型インスリン製剤、GLP-1j受容体作動薬などがあります。

症状に合わせて医師と相談し、使用するようにしましょう。

 

まとめ

糖尿病に一度なってしまうと、今までのように生活をすることが難しくなってしまいます。

食事などを食べたいだけ食べるという状態は難しくなってしまいますし、合併症のリスクを軽減する為には血糖コントロールをしていかなければなりません。

特に通常の血液検査だけでは見逃してしまう食後高血糖に対しては、早期に発見することが今後の人生を左右すると言っても過言ではありませんから、気になる人は一度検査を受けてみましょう。

 

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ライター紹介 ライター一覧

木村 哲也

木村 哲也

株式会社イコールヒューマン代表取締役。生活習慣病の権威者である崇高クリニックの荒木裕院長と提携し、主に生活習慣病に関わる様々な情報を広く分かり易く提供中。

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