お酒の飲みすぎが原因で生活習慣病になるのはなぜ?酒と身体の関係
「お酒を飲みすぎると体に悪いことはわかっているけど、どうしてもやめられない…」という人も多いのではないでしょうか。
酒は百薬の長と言われますが、飲みすぎてしまうと様々な病の発症リスクを高めてしまいます。
しかし、アルコールが具体的にどんな病気につながるかを知らない人も意外に多いようです。
アルコールと病気の関係性をしっかり認識し、過剰なアルコール摂取に対する危険意識を持つことはとても重要なことです。
今回はアルコールと生活習慣病の関係性やアルコールの過剰摂取によって発症リスクが高まる病気について解説するとともに、適量のアルコール摂取が体にもたらすメリットについてもご紹介します。
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アルコールの摂取と生活習慣病が繋がる理由
まず、アルコール摂取と生活習慣病のひとつであるメタボリックシンドロームがどのような関係性にあるのかを見ていきましょう。
メタボリックシンドロームとは「肥満でかつ高血糖症・高血圧症・脂質異常症の3つの症状のうち2つ以上が当てはまる状態」のことをいいます。
単に肥満だけであればメタボリックシンドロームとは呼ばれません。
メタボリックシンドロームになると脳卒中・脳梗塞・心臓病といった病気が起こりやすくなります。
このメタボリックシンドロームの発症要因のひとつとして、アルコール摂取が挙げられます。
・飲酒と高血糖
アルコール摂取によって引き起こされる病気には、肝障害、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症、食道がんなどがあります。
アルコールは適量であればそれほど問題ありません。
ただ一般的には、過剰に摂取すると高カロリーとなり肥満や高血糖の原因になるといわれます。
また、お酒と一緒に糖分の多い食べ物(おつまみなど)を食べすぎると、さらに血糖値は上昇してしまいます。
アルコールには食欲増進の作用もあるため、おつまみ(糖分の多い食べ物)を食べ過ぎてしまい、メタボリックシンドロームの要因につながってしまうのです。
アルコールの過剰摂取によって引き起こされるアルコール性肝臓病や膵臓病が糖尿病につながることもあるので注意が必要です。
・飲酒と高血圧
アルコールを長いあいだ飲み続けると、血圧が上がり高血圧になるといわれています。
これまでの研究によると、アルコールの過剰摂取や長期間にわたる大量摂取は、高血圧のリスクを高めるとの報告があるようです。
具体的な数値で見ると、1日にアルコールを30ml摂取した場合、血圧は3mmHg上昇することが分かっています。
・飲酒と高脂質
アルコールの摂取量が多くなれば、それだけ体内の中性脂肪も増加します。
この中性脂肪の量はアルコール摂取量に比例して増加していくので、普段からアルコールを過剰に摂取気味の人は高脂質症になりやすいといえるのです。
また、過剰にアルコールを摂取すると肝臓のアルコール代謝が亢進してしまい、結果として中性脂肪が増加して脂肪肝・動脈硬化・膵炎といった病気の発症につながることもあります。
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アルコールの過剰摂取が消化器に及ぼす影響
ここからは、アルコールの過剰摂取は消化器系にどのような影響を及ぼすのか、また引き起こされる病気にはどういったものがあるのかを見ていきましょう。
<アルコールと消化器官との関係性>
消化器官とは、口から食道、胃、腸、肛門まで、摂取したものを消化・吸収・排泄する器官のことを指します。
アルコールを摂取するとこの消化器官を流れて吸収・消化・代謝が行われます。
つまり、食べ物であれ飲み物であれ、体に入れることでほぼすべての消化器官に影響がおよぶのです。
適量を超えた過剰なアルコール摂取は消化器に悪影響を及ぼし、各器官および内臓の病気につながる恐れがあります。
また、過剰なアルコール摂取は血液・消化液・神経・粘膜などにダメージを与え、消化器障害が増長されるおそれがあるので注意が必要です。
人によってはアルコールの過剰摂取が発癌の要因となる場合もあります。
<アルコールと食道の病気>
・胃食道逆流症(逆流性食道炎)
胃酸が逆流することによって生じる病気です。
アルコールの過剰摂取は胃酸の逆流を防ぐ下部食道括約筋や食道の蠕動運動の働きを低下させるので、胃酸の逆流症状が起きやすくなります。
悪化すると、食道が胃酸によってただれて食道炎になります。
・食道静脈瘤
食道粘膜にある静脈の壁が膨れ血管に瘤ができる病気です。
肝硬変などで血管が圧迫されている人が発症しやすいのが特徴で、瘤が破裂して血便や大量の吐血に至ることもあります。
・食道カンジダ症
食道内にカビが増殖して、胸焼けや胸痛が生じる病気です。
アルコール依存症によって免疫力が低下した人によくみられます。
<アルコールと胃・十二指腸の病気>
・胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃壁や十二指腸壁の粘膜が傷つくことによって生じる病気です。
腹痛・胸やけ・胃もたれ・吐き気・嘔吐などが起こり、重症化すると吐血・下血などの出血症状も出てきます。
飲酒者が発症しやすい傾向があります。
・急性胃粘膜病変(AGML)
胃粘膜に障害が出る出血性の病気です。
アルコールを大量に摂取することによって生じるケースが多いです。
胃粘膜に発赤やびらんが生じる場合は胃炎、胃粘膜に深い欠損が生じる場合は胃潰瘍と診断されます。
急性胃粘膜病変を発症すると、胃痛・腹痛・嘔吐・吐血・血便といった症状が現れます。
・門脈圧亢進性胃炎
アルコール性肝硬変によって胃上部からうっ血が生じる病気です。
表面からの出血が多くなると、貧血の原因になります。
<アルコールと小腸・大腸の病気>
・下痢
アルコールの過剰摂取は体内での水分・糖分・脂肪の分解・吸収の働きを低下させるため、結果的に下痢になりやすくなります。
・ポリープ
アルコール依存症者や日常的にアルコールを大量に摂取しがちな人は大腸ポリープを発症しやすいという報告があります。
日本人の体は欧米人に比べてアルコールに対する耐性が弱い、また食生活が偏っている、といった点が関係しているといわれています。
・痔核
アルコールの過剰摂取によって直腸や肛門部の血管が刺激されると、うっ血や炎症を起こりやすくなります。
直腸や肛門部に血管のうっ血が生じると、痔核になってしまうのです。
・吸収障害
ビタミン吸収障害はアルコール依存者によくみられる病気です。
ビタミンの吸収が不十分になると、貧血・脳症・末梢神経障害などが起こりやすくなります。
アルコールの過剰摂取が癌に繋がることもある
アルコールの過剰摂取と癌発症の関係性は昔から指摘されていましたが、とりわけ日本人の体質的な問題が癌の発症につながるという報告がなされています。
○日本人の体質的な問題
上述したとおり、日本人は欧米人に比べるとアルコールに対する耐性が弱いという特徴があります。
耐性が弱いというのは、アルコールの分解能力が低いという意味です。
アルコールの分解能力が低い人の場合、体内でのアルコール分解に時間がかかり、その分だけアルコールが体内に残りやすくなります。
結果的に二日酔いやアルコール依存症になってしまう可能性が高いのです。
○発癌性のあるアセトアルデヒド
アルコールの分解能力が低く体内にアルコールが残りやすいことがなぜ問題なのかというと、アルコールの分解過程で発生するアセトアルデヒドには発癌性があるからです。
アルコールの分解能力が遅いと、それだけ発がん性成分であるアセトアルデヒドが体内に留まりやすくなります。
日本人のなかにもアルコール分解能力の高い人と低い人がおり、後者の場合で日常的に飲酒をする人は発癌リスクが高いといわれています。
口腔癌や食道癌などでは、同じ箇所に同じような癌が多発するケースが多いですが、このような多発癌発生の可能性は飲酒者ほど高くなるのです。
また、同様に咽頭癌のリスクも上昇するといわれています。
○大腸癌・肝臓癌
近年の免疫研究によると、同じアルコール摂取量であれば欧米人よりも日本人のほうが大腸癌の発生リスクが高いという報告がなされています。
また、毎日アルコールを50g以上摂取した場合、アルコールを摂取しない人に比べて大腸癌になるリスクが1.4倍になるというデータもあります。
肝臓癌も過度なアルコール摂取が原因となって起こることが少なくないようです。
実際に国立がん研究センター・予防研究グループで日本人を対象にした研究・調査が行われ、「飲酒と肝臓癌発症の関連を示す科学的根拠は確実」という結果が出ています。
肝臓癌の原因の9割以上はC型およびB型肝炎ウイルスへの慢性感染と肝硬変といわれていますが、アルコール摂取もひとつの要因になっているということは知っておいたほうがよいでしょう。
○乳癌
アルコールの摂取と乳癌の関連については、日本国内ではまだ明確なデータや結論は出されていません。
しかし、欧米の疫学研究の報告では「アルコールを摂取すると閉経前の場合は乳癌発症のリスクが増加する可能性があり、閉経後の場合は乳癌発症のリスクがほぼ確実に増加する」という結論が出されています。
日本ではアルコールを摂取する女性が年々増加していますが、欧米の研究結果を踏まえて考えると女性は飲酒と乳癌の関係性についてもっと注意を払う必要があるといえるかもしれません。
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適量なら酒も健康に寄与!
「アルコールの摂取は体に悪い」というイメージばかりが先行してしまいますが、適量の飲酒であれば健康によい側面もあります。
適量の飲酒のメリットについてご紹介します。
○アルコールの適量
アルコールの摂取で大切なことは、適量を守って飲むことです。
アルコールは飲み方次第で良い効果にも悪い効果にもなるので、下戸の人(お酒が苦手な人)は無理に飲酒するといったことがないようにしましょう。
一般的なアルコールにおける一日の適量は以下のようになります。
ビール(5度) 500ml
日本酒(15度) 180ml
焼酎(25度) 110ml
ウイスキー(43度) 60ml
ワイン(14度) 180ml
缶チューハイ(5度) 520ml
この量を超えない範囲で飲むことが大切です。
○適量のアルコールが体にもたらす良い影響
1981年にイギリスで発表された疫学調査「飲酒と死亡率のJカーブ効果」によると、日々適量のアルコールを摂取する人はアルコールをほとんど飲まない人よりも心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患の発症確率と死亡率が下がるというデータが出ています。
もちろんこれは適量の摂取を守った場合で、適量を超えてアルコールを摂取した人の場合は冠動脈疾患による死亡率は高くなっているようです。
別のデータで見てみると、虚血性心疾患などの病気ではアルコールを全く飲まない人よりも適量摂取者のほうが発症リスクは低いという結果も出ています。
これはアルコールの作用が悪玉コレステロールの増加を抑え、善玉コレステロールを増やすので、血管がつまりにくくなるためと考えられています。
しかし、適量を超えるとまたしても発症リスクが高くなるというのは冠動脈疾患とほぼ同じです。
このような点から、アルコールが体の健康に良いというのは必ず適量を守った場合に限られるということになります。
○適量のアルコールが精神にもたらす良い影響
お酒を飲むとほろ酔い気分でリラックスでき気分が陽気になるという人も多いのではないでしょうか。
これは、アルコールの摂取によって思考力や言語機能を司る大脳新皮質の働きが鈍り、逆に理性とは反対の本能的な部分(感情・衝動・食欲・性欲など)を司る大脳旧皮質や大脳辺縁系が活発になるからです。
お酒を飲むことで精神が高揚し緊張がほぐれて元気になるというのは脳のそうしたメカニズムからきています。
お酒の香りにもリラックス効果があります。
アロマの香りが人間の精神にリラックス効果を与えるのと同じように、香ばしいワインやウイスキーの香りもまた良い気分をもたらしてくれます。
適度のお酒で味と香りを楽しむことは、精神のリラックスとストレス解消につながるのです。
まとめ
アルコールの摂取は必ずしも体に悪いというわけではありません。
適量を超えて過剰摂取になってしまうことが問題なのです。
アルコールを長期にわたって大量に飲む日々が続くと体に負担がかかることは明白で、それが様々な病気の発症リスクを高めます。
命に関わる重大な病の発症につながることもあるので注意が必要です。
アルコールだけでなく、日々の食生活や生活スタイルそのものを見直すことも大切です。
アルコールと一緒についつい甘い物や高カロリーの物を摂取しすぎると糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。
また、ストレスや気苦労、体調不良を大量のアルコールでごまかすといった不健康な生活が続かないように注意しましょう。
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