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統合失調症が完全に治るとは?何をもって「治った」になる?

統合失調症などの精神疾患は、目で見てわかる外傷がなかったり、確立された数値検査もまだありません。

では、どのようにして統合失調症の有無を判断するのでしょうか?

また、「統合失調症が完全に治る」ことはあるのでしょうか?

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あいまいな判断基準~統合失調症の実際とは?

脳を直接調べる方法が全くない、というわけではありませんが、そのようなことをするケースは稀です。

なので、本人の証言によって統合失調症というものは判断され、また「治る」というのも本人の証言を元に決まります。

これは統合失調症だけでなく他の精神病も同じです。

一方で、目で見てわかる外傷や、現代の医学でわかる体の内部の異常は「完全に治る」という事がすぐにわかります。

「統合失調症が完全に治る」と言い切るのは非常に困難で、
「統合失調症に完全になった」という状況もないのが実際のところです。

精神病の基準というのは案外不明確で、本人がそのように感じていたり、本人との面談から医師がそのように判断したら精神病の判定を受けます。

統合失調症ももちろん同じで、面談の基準があって、それに当てはまると統合失調症の状態と判断されます。

なので、精神病というものはそもそも存在せず、あくまで精神の状態だと言っている人もいるくらいです。

実際、精神病という概念が出てきたのはここ数十年で、昔は精神病というものはありませんでした。

医学が進歩して統合失調症のような精神病が出てきたというように言われていますが、逆に医師の収益のために精神病は出てきたというように言っている人もいます。

実際に、現代のストレス社会では外科などよりも精神病患者の方が多いのではないかという状況です。

「落ち込んでいる人」というのはいつの時代のどこにでもいますし、特に現代の日本では多いです。

なので、その落ち込んでいる人を精神病ということにしてしまえば医師も儲かって患者も精神的に救われて一石二鳥ということになります。

病気の定義が何かにもよりますが、統合失調症やうつ病というのは環境が変わったり、本人の体調や精神状態が変わればすぐに治る、というのもよくある話なのです。

たとえばストレスが原因で幻聴が聞こえていたけれど、ストレスがなくなったら幻聴もなくなったという場合はあるでしょう。

そのときにそれが統合失調症なのかというと、統合失調症と言えてしまいます。

本人がそれで悩んでいて、医師が判断すれば統合失調症です。

 

精神疾患医療で進む数値化とプラシーボ効果

統合失調症を含め、精神病というのが非常に不明確ということがわかるはずです。

不明確であるがゆえに何とでも言えてしまい、極端な話をすれば、本人が統合失調症ということを言っており、医師の質問に対してそのように回答すれば統合失調症ということになります。

外科や内科ではこれはありえないでしょう。

外科や内科には医学、科学、生物学的な根拠がある一方、統合失調症などの精神科においても、光トポグラフィー検査や唾液検査、血液検査といった「数値化・定量化」の研究・実践が進んでおり、その成果が期待されています。

ただ今のところ、それらの根拠は乏しいとみるのが一般的です。

昔の伝記のようなものの中でで、藤野病に侵された人に対して、絶対に治る薬だということを言って、水を渡して飲んでいたら治ったというのがあります。

これは「病は気から」ということわざの説明として出される例なのですが、他にも目に見えないものはなんとでも言えてしまうということでもあります。

統合失調症も同じで、自分が統合失調症と思っていても、医師が絶対に違うと言って、それを本人が信じれば統合失調症の症状が治っている、という「プラシーボ効果」のようなことが成り立つのです。

 

ポジティブシンキング・前向き思考の注意点とは?

さすがに「気の持ちよう」というのは乱暴なのですが、本人の思いという面が大きいのは確かです。

しかし、ここで重要なことがあって、思い込みを正すことはストレスが溜まります。

ストレスというのは必ずしも悪いものではないのですが、自然に沸き起こった感情を抑え込んだり、捻じ曲げようとするのは非常にストレスのあることなのです。

統合失調症も同じで、本人が統合失調症モードなので、「違う」ということになるとストレスが溜まるのです。

ポジティブシンキングと言われますが、負の感情を無理やり正にもっていこうとすることで逆に失敗する可能性は大いにあります。

自然に沸いている感情はネガティブなのに、「ポジティブでいなければならない」という先入観が自分を追い込むのです。

ポジティブなように振る舞うことはできても、自然に沸いている感情と逆のことをやっているので常にストレスが溜まっている状況で、環境が好転もしていないのにポジティブをキープすることは難しいでしょう。

 

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統合失調症など精神疾患が治るためにすべきこととは?

精神的なものは脳の神経伝達物質が多かったり不足していたりするのですが、基本的にはできる限り自力でコントロールした方が良いです。

薬に頼ってしまうと自然なサイクルが乱れるので、体の内部から安定させていくことがほとんどの場合は最善策でしょう。

乱れすぎてどうしようもないという場合には薬を処方すれば良いのでしょうが、すぐに薬を服用しているとかえって精神状態は不安定になります。

医師は薬を処方しますし、なんとなく不安でなんでも摂取してしまいがちなのですが、医師も半分はサービス業なので、多少は自分で判断するというのは必要でしょう。

ネットの情報はもちろん医師の知識には遠く及ばないのですが、ネットや書籍その他から自分で調べていくということも非常に重要です。

それをやる人が増えなければ、どんどん病気は増えていきます。
いろいろな病気が新しくできていて、特に精神病の種類は増える一方です。

そして、その基準というのは医師によるので、何とも言えないところでしょう。

統合失調症の場合も、「この水準になったら完治ということにする」というのはあるのですが、患者と医師の面談によって決まります。

ちなみに、それらの基準は、どちらかというと医師が患者の状態を推測するための基準なので、自分の状態は単純に自分が辛いかどうかで判断すると良いでしょう。

そもそも上述した通り、精神病というものは何をもって精神病かという基準が分かりづらいです。

今のところ、実際は「本人が辛ければ病気と認定する」というのが先なのです。

 

統合失調症は単純に進行していくのか?

「人間ドック」のような感じで精神状態をチェックする必要があると思っている人がいますが、精神科で行われるのはカウンセリングです。

人間ドックはもちろんやっておかなければ知らないうちに病気が進行していたりするのですが、精神に関しては知らない間に精神がどんどん蝕まれるという状況はないですし、環境を変えれば一瞬で治ったりするようなものです。

もちろん「日々のストレスが溜まる」という表現はしますが、精神病というのは単純に進行していくものではありません。

「蓄積する」という発想をもたない方が良いでしょう。
むしろ「毎日リセットするものだ」くらいの感じでいた方が良いでしょう。

「次の日にもち越さない」ということを実践している人がいますが、そういうことです。
そうすれば一日一日なので、ストレスは一日分です。

一方で、「先のことを考えてストレス」になるパターンは多いでしょう。

会社員で働いていて、「この先何年もこの生活が続くのか」と考えるとうんざりして精神がやられるというのはあるでしょう。

実際のところ、「ずっと働き続ける」と思うと嫌になるのは当然のことです。

 

筋肉を鍛えることの精神面へのメリットとは?

現代社会においてはいろいろと収益の手段はあるのですが、ストレスで思考停止する前にいろいろと考えておくのが最善策です。

その中でも、「体力を鍛える」ことが非常に重要です。

「脳の感情面のコントロールは体力」というくらいです。

湧いてきた感情を脳でコントロールすることができるのですが、そこにはストレスが生じます。

体力の中で特に筋肉が発達していると、感情や思考が前向きになるという研究や改善法があります。

筋肉をつけると、体のほとんどの部位と精神面でも機能が向上するので、心も体もタフという状態にもっていけるというものです。

ストレスで悩んでいるが環境を変えることができないという人は、いろいろとストレス解消を考えたり、前向きな思考にしようと頑張っているかもしれません。

ただ、前向き思考に無理やり変えるというのは難しいでしょう。

そのような場合、筋トレをして筋肉をつける方法も試す価値はあるでしょう。

少なくとも代謝がアップし、血流が良くなり、内臓や肌の機能も高まります。
そのうえでさらに精神的な好影響が期待できるのです。

ちなみに「有酸素運動」は、どちらかというとやっているときに気分転換になったり脂肪燃焼をするというもので、「無酸素運動」のように体の機能そのものを高めるのは難しいです。

筋トレは、単に筋肉をつけるだけのものではなく、感情や思考へのメリットがあるのです。

 

まとめ

統合失調症などの精神疾患は、目で見てわかる外傷がなかったり、確立された数値検査もまだありません。

そのため、一定の診断基準はあるものの、「統合失調症が完全に治る」とか「統合失調症に完全になった」という状況もないのが実際のところです。

極端にいうと、本人が統合失調症だと言い、医師の質問に対してそのように回答すれば統合失調症ということになります。

その一方で、光トポグラフィー検査や唾液検査、血液検査といった、統合失調症やうつ病などの精神疾患を「数値化・定量化」する研究や実践が進んでいます。

また、体力を鍛えること、特に筋肉を鍛えることで、感情や思考が前向きになるという研究や改善法もあります。

さらなる進化や成果が期待されるところです。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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