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「減塩」せず薬も使わずに高血圧を治す簡単な方法とは?

 2018/12/02 生活習慣病
この記事は約 5 分で読めます。 2,870 Views

高血圧の総患者数は1000万人を超えるといわれ、その数は今後も増えると予想されています。

そのためテレビや雑誌でも頻繁に取り上げられる病状の一つです。

多くの人にとって高血圧は、自覚症状もほとんどないため切羽詰まってはいないものの、いずれ何とかしなければならないと常に頭の片隅にある、そんな病状かもしれません。

そこで「高血圧といえば減塩・低塩」と、もはや常識のようにいわれていますが、本当に意味があるのでしょうか?

高血圧の予防・改善に本当に気を付けるべきことは何か、ここで解説します。

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高血圧と塩分は全く関係がない?!

多くの医療関係者やマスコミなど一般の人達の間では、いまだ高血圧は塩分の摂りすぎが原因だと考えられていますが、この考えは全く当てはまっていません。

厚生省が策定した方針に従い、全ての加工食品は減塩・低塩となりました。

そして減塩・低塩指導開始から多くの年月が経過していますが、高血圧で薬を服用している人数は減るどころか益々増えているのが現状です。

この事から考えられるのは、高血圧と塩分は全く関係のない事がわかります。

一方で従来の医師達は、塩分の事しか考えず、インスリンと血圧の関係については殆ど考慮していないのが現状です。

 

インスリン抵抗性とは?

インスリンは“ブドウ糖”を“細胞内”に運び込む役目をしています。

インスリンが不足したり、インスリンの量は十分足りていても“細胞”側がインスリンの働きを邪魔したりすると、血糖値が上昇する結果となります。

この様に、インスリンの働きが鈍くなった状態を「インスリン抵抗性」と云い、Ⅱ型糖尿病になります。

Ⅱ型糖尿病になると、最初のうちは血糖値を下げようとして、一層インスリンを分泌しようとする結果、高血糖および高インスリン血症となります。

アメリカでは20,000,000人以上の人達が、インスリン抵抗性Ⅱ型糖尿病であると云われていますが、全人口の25%~40%が血糖値は高くはないが、初期のインスリン抵抗性状態であり、その結果として色々な身体の不具合が起きています。

 

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インスリン抵抗性こそ高血圧の原因

インスリン抵抗性は、結果として色々な身体の不具合を生じさせます。

インスリン抵抗性による過剰なインスリン分泌は、体脂肪の蓄積および肥満の原因となります。

脂肪の正常な代謝活動を妨げ、血中コレステロールや中性脂肪が上昇します。

その結果として、血圧調節やその他の細胞間の情報交換が乱されるのです。

交感神経が刺激され、血管を収縮し、心臓からの血液排出量を増加させ血圧が上昇します。

ナトリウムとカリウムのバランスが崩れ、その結果として血液量が増加し、カルシウムおよびマグネシウムも増加(血管収縮が起きる)し、血圧上昇や心疾患の危険性が増えます。

Ⅱ型糖尿病の人であれば、当然インスリン抵抗性があります。

また、高血圧の人では、50%の確率でインスリン抵抗性が認められます。

もしあなたが6kg以上の体重超過で腹囲が大きく、中性脂肪が高くHDLコレステロールが低い場合は、これ等が高血圧など色々な体調不調の原因と考えられます。

この様な状態全てを考慮した考え方に対し、「メタボリック症候群」と云う名前が付けられているのです。

 

どうすればインスリン抵抗性=高血圧を治せるのか?

高血圧の予防・改善に本当に気を付けるべきことは何か、それは「インスリン抵抗性」です。

では、インスリン抵抗性はどうすれば防げるのでしょうか?

もし仮にインスリン抵抗性になってしまった場合、どうすれば治せるのでしょうか?

病院に長期間入院して手術したり、特別な治療薬をずっと飲み続けなければいけないのでしょうか?

実は、幸いな事に、インスリン抵抗性とメタボリック症候群は薬を使わなくても治せます。

多くの医師達は患者に、インスリン抵抗性による高血圧である事を教えず、降圧剤を投与するだけです。

世の中の誰も、インスリン抵抗性を無くす様な食事について教えたり、適度に身体を動かす事の重要性も教えません。

普通の人達が大好きな、うどん・パンなどの小麦粉製品、砂糖類・その他の精製された炭水化物製品を食べる事が、現在爆発的に増えているインスリン抵抗性すなわち高血圧の主な原因です。

これ等の不健康な食べ物は、急激な血糖の上昇およびインスリン抵抗性をもたらし血圧を上昇させるのです。

ですので、インスリン抵抗性の予防・改善には、薬を飲むよりもこれ等の食品を食べない様にするべきです。

つまり、高血圧の予防・改善のために本当にすべきことは、薬を飲むことではなく、小麦粉製品や炭水化物製品を食べない様にすることです。

もちろん「断食」ではありません。

食事を炭水化物などの糖質の物から魚や肉など肉食に変えるのと同時に、絶えず身体を動かす身体活動を増やす様にすれば、インスリンに対する感受性が上がり、血液循環が良くなりストレスホルモンの働きも良くなり結果、血圧は正常となります。

 

まとめ

「高血圧といえば減塩・低塩」というのが疑いようのない常識になっています。

ところが、誰もが減塩・低塩しているにもかかわらず、高血圧で悩む人は増える一方です。

ということは、高血圧の原因が他にあることは明白です。

インスリン抵抗性は、高血圧に限らず、様々な生活習慣病の根源です。

インスリン抵抗性を招かないような食事をなさるよう強くお勧めします。

 

▼高血圧を徹底解説!血圧・血管・塩分・高血圧合併症・高血圧治療薬・食事療法の記事まとめ

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ライター紹介 ライター一覧

荒木 裕

荒木 裕

崇高クリニック院長。
1962年 京都大学医学部卒
1967年 京都大学医学部大学院卒
1968年 大阪北野病院勤務
1971年 アメリカハーバード大学付属 小児病院脳神経外科研修医
1973年 アメリカハーバード大学医学部 臨床栄養学部助教授
1976年 アメリカ国立公衆衛生研究所(NIH)客員研究員
1977年 アメリカサウスカロライナ大学 医学部勤務
1983年 崇高クリニック開設

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