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生活習慣病を予防するために、まずは自分の「BMI」を知りましょう

 2018/01/06 生活習慣病
この記事は約 11 分で読めます。 1,963 Views

BMI値を適正に保つことは、肥満で起きるあらゆる死亡リスクを予防することにつながっていきます。

BMIとは何か、自分のBMI値はいくつなのか、値が異常だとどんなリスクを負うのか、値を適正に保つにはどうしたらいいのかなどを見ていきましょう。

今の日本では生活習慣病予防が大きな社会問題となっています。

BMIに対して正しい知識と対策が講じることができれば生活習慣病を予防し、いつまでも健康な生活をおくることが可能です。

BMI異常は生活習慣病への第一歩ですから、ここではまずBMIについて調べてみます。

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「BMI」ってどんな数字?

「BMI」は「Body Mass Index」の略で、体格指数になります。

指数は「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」の計算式で求められます。

肥満の状態は「体の中に体脂肪が過剰に蓄積した状態」であり「生活習慣病」へのファーストステップと考えられます。

BMI異常であると判定されたら、「20歳代前半の体重」を目標に減量しましょう。

なぜ20歳代前半かと言うと、骨や筋肉、内臓といった体の基礎組織は、20歳代で確定し、それ以降の変化はあまり見られないからです。

そのため、20歳代以降に体重が増えたら、それは身体に必要な基礎組織の分ではなく、脂肪だということになります。

目指すべきBMI値は「22」です。

この22が標準体重となるからです。

そして、一番病気になりにくい状態となるのもこの22であるときだとされています。

これを超えると生活習慣病のリスクが2倍以上になります。

内臓脂肪は体重を基準に判定するBMIとは厳密にいうと直接的な関係にはありません。

しかし、メタボリックシンドローム・生活習慣病の予備軍を見つけるための1つの基準として、このBMIが有効とされています。

アジア人の場合はBMIが25以上の人の場合、高脂血症などのリスクが高まるということが分かっています。

欧米でもBMI値30以上は疾病リスクが高いです。

ただBMI値で完璧に判定できるかと言うとそうでもなく、上記のように実際の内臓脂肪などがわかりません。

そのため、たとえBMI値が25未満の安全パイの人でも体脂肪率も一緒に見ておく必要があります。

「かくれ肥満」言われる人たちは、体脂肪率が男性で25%以上、女性で30%以上であるにもかかわらず、BMI値が25未満と判定されるような人のことです。

また、実際にどこに体脂肪がついているかは体脂肪分布で判断します。

性別:年齢:体脂肪率:判定

男性:全年齢:20%以上:軽度
25%以上:中等度
30%以上:重度

女性:6~14歳:25%以上:軽度
30%以上:中等度
35%以上:重度
15歳以上:30%以上:軽度
35%以上:中等度
40%以上:重度

このようにBMI値だけ気をつけておけばいいというわけではありませんが、体重だけである程度リスクが分かるBMI値は誰でも簡単に分かる判定方法になります。

体脂肪量は簡単に測れる方法がないため、BMI値が使われているというわけです。

世界でも肥満度を測る基準として広く使われています。

BMIの数値を一緒になりやすい病気を意識することで、生活習慣病から合併症などの大病を予防することができます。

 

BMI25以上だと肥満

 

肥満の基準は国によって異なります。

日本では日本肥満学会が25以上、世界保健機構(WHO)の場合は30以上が肥満判定になっています。

BMI:日本肥満学会基準:WHO基準

18.5以下:やせ:低体重
18.5~25未満:普通体重:正常
25~30未満:肥満1度:前肥満
30~35未満:肥満2度:1度
35~40未満:高度肥満 3度:2度
40以上:高度肥満4度:3度

高度肥満対象となるBMI値35以上の人は、予防のための診断や治療の対象となります。

日本人は肥満度1であることが多く、この値の人はまだ軽度の生活習慣病の可能性があるので、予防のためにも生活習慣を改善するだけで適正体重に戻せるとされています。

しかし、男子大学生の調査結果によれば、BMI35以上の人が0.3~0.66%いるとのことです。

100kg以上オーバーの人も珍しくなくなってくるなど、日本人のBMI値は上がりつつあるといわれています。

日本人成人のBMI35以上は0.2~0.3%以上とされてきましたが、今後はもっと増加する可能性が高く、生活習慣病も拡大する傾向にあります。

BMI値25以上と判断されると、その原因を明確にしておく必要があります。

もしも原因が不明であり目立った健康障害がない場合、内臓脂肪面積を腹部CTにより測定します。

内臓脂肪面積が100以上だと内臓脂肪型肥満だとされます。

健康障害があり、BMI値が35以上だと完全な高度肥満で、脂肪細胞の量や質に異常があるとされます。

原因が明確な内分泌性や遺伝性、視床下部性といった二次性のケースもあります。

 

肥満ゾーン以降はBMIが上がれば上がるほど死亡リスクアップ

肥満になると、それだけ肥満が原因でなる疾患にかかるリスクが高くなります。

そしてその疾患が生活習慣病からやがて死亡につながるような危険度の高い病気へと進展していきます。

例えば脂肪肝ですが、進行すると肝硬変や肝がんになります。

また、胆道や大腸、乳がんに子宮内膜がんを発症したり再発を繰り返したりする人は、肥満傾向の人が多いことも分かっています。

肥満症による合併症は11種類であり、それぞれ死に至る可能性を高める症状です。

1. 耐糖能障害
2. 脂質異常症
3. 高血圧
4. 高尿酸血症・痛風
5. 冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)
6. 脳梗塞(脳血栓症・一過性脳虚血発作)
7. 脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患)
8. 月経異常・妊娠合併症(妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・難産)
9. 睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
10. 整形外科的疾患(変形性関節症・変形性脊椎症・腰痛症)
11. 肥満関連腎臓病

ガンにしても、心臓病にしても、脳血管疾患にしても、値が高い人は死亡リスクが高くなり、慢性的な生活習慣病の可能性が考えられます。

女性ではBMI27以上だと死亡リスクが上昇し始め、明らかに上昇するのは30以上となった場合です。

男性も同様で、BMI30以上となると死亡リスクは一気に増加していき、下がることはありません。

BMI値が適正範囲にある人は、これまでの研究でも生活習慣病やそこから発生する疾病などからの死亡リスクが低いということが分かっています。

その範囲を超えると生活習慣病の悪化リスク・死亡リスクは急上昇します。

肥満が重度の人は、寿命が10年短くなる恐れ高いということです。

さらに肥満である人が70歳前に死亡する割合は、2人に1人です。

BMI値が25以上の人の場合、値が5上昇するだけで死亡リスクが31%も上昇してしまいます。

逆に言うと、適正範囲に収めるよう意識して生活するだけで、死亡リスクを下げることにつながります。

ちなみに肥満と生活習慣病が与える死亡リスクは、高齢者よりも若者のほうが高いとされています。

また、女性より男性のほうが高いといわれています。

ただ、厚生労働省の調査によれば、40歳以上の男女の肥満傾向は年々増加傾向にあり、若者ではないから注意しなくてもいいというわけではありません。

肥満は大抵の場合、生活習慣を原因としていますから、生活習慣病に対する対処を心掛けることで改善できるのです。

 

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BMI低すぎもNG

死亡リスクが急激に増加するグループはBMI値の高い人だけではありません。

BMI値の低い人も、死亡リスクが上昇します。

BMI値30以上と値の高い人よりも、BMI値19未満の人のほうが死亡リスクが急激に上昇するという結果があります。

特に、男性は痩せているほうが死亡リスクの上がり方が高いです。

ただ、BMI値が低い原因に対する考察はまだ十分にされていません。

もしかしたら生活環境の劣悪さが原因であるかもしれませんし、何らかの疾病のせいかもしれないなど様々な理由が考えられています。

しかし、低体重が原因でなる心臓や脳の重大な病気も存在することは確かです。

死亡リスクが上昇する原因が明らかにされていないとはいえ、やはりBMI値の低さ、すなわち体重が低いことが死につながる可能性はあるということです。

特に高齢者はBMI値が低すぎると様々な病気のリスクを引き起こす可能性があるので、なるべく早く低体重を改善する必要があります。

なぜなら、筋肉や脂肪は病気から守ってくれる役割もあるからです。

それがないということは、身体全体の免疫力を低下させてしまいます。

BMI値が低い人は栄養状態が悪い人も多く、肺炎や結核、帯状疱疹などにかかってしまいがちです。

そして回復も遅い傾向にあります。

さらにBMI値の低さは認知症にもつながる可能性があります。

アメリカの研究では、中年期以降の人が10年間で体重が約5kg減ると、知的能力が低くなる危険が24%も上昇することがわかっています。

高齢になってから体重減少が大幅に減少すると、記憶力や思考力も低下してしまうということです。

他にも低BMIは、様々な体調不良を引き起こす原因にもなっています。

意識障害や不整脈をはじめ、発作や下痢、嘔吐を繰り返すという症状が出ている場合は要注意です。

女性であれば月経が止まるなど、生理不順を引き起こしている可能性があります。

過食症や拒食症などの摂食障害も、低体重の人に見られる傾向です。

痩せているのはいいイメージがあるかもしれませんが、BMI値が低すぎるのは問題です。

さらに過体重の人よりも死亡率の高い低体重の人は、不健康な生活をしている人であることもわかっています。

喫煙をしている人でも死亡率は高まります。

これらのことから、BMI値は上げすぎず下げすぎず適正値にして、生活習慣を見直すことが死亡リスクを下げることにつながるということがわかります。

 

自分のBMIを適正値に収めるよう頑張りましょう

BMI値を適正値にするためにも、正しい食事を摂るようにし、生活習慣病に陥らないことが大切です。

低体重の人も過体重の人も、食事内容には気を付けましょう。

BMI値を適正にするためにもタンパク質は必須です。

魚や肉なども積極的に食べましょう。

動物性タンパク質は植物性のものよりも血や肉になりやすいからです。

魚や肉がつらい人は、豆腐などの大豆加工食品もうまく利用してタンパク質を確保しましょう。

ダイエットで肉や魚を控えると、筋肉量が低下し、基礎代謝も低下してしまいます。

よけい太りやすい身体になってしまうため、痩せたい人もタンパク質は必要です。

正しい食生活を維持して、生活習慣病にかからないようにしましょう。

ビタミンやミネラルも魚や肉からしっかり摂取できます。

食事の摂り方ですが、BMI値が高い傾向にある人は食べるのが早いとされています。

だらだらとお菓子などを間食をするのもよくありません。

いざ食事をするとき、食欲がわかなかったり適切な栄養が摂れなくなったりします。

必要な栄養とエネルギーを摂取したら、適度な運動も心がけ、体重が増えすぎないように心がけましょう。

そのような生活を送っていたら、自然とBMI値は適切な値になっていきます。

また参考までに、厚生労働省が示している推定摂取エネルギー必要量をご紹介します。

身体活動レベル

1:低い:生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
2:普通:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客など、
あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツなどのいずれかを含む場合
3:高い:移動や立位の多い仕事への従事者。

女性の推定エネルギー必要量(kcal/)

年齢/身体活動レベル:1:2:3
15~17歳:1,900:2,200:2,550
18~29歳:1,750:2,050:2,350
30~49歳:1,700:2,000:2,300
50~69歳:1,650:1,950:2,200
70歳以上:1,350:1,550:1,750

男性の推定エネルギー必要量(kcal/)

年齢/身体活動レベル:1:2:3
15~17歳:2,350:2,750:3,150
18~29歳:2,300:2,650:3,050
30~49歳:2,250:2,650:3,050
50~69歳:2,050:2,400:2,750
70歳以上:1,600:1,850:2,100

 

まとめ

BMI値を22に近づけることで、将来の死亡リスクを予防し、健康で豊かな暮らしができるようになります。

食事管理や適度な運動をすることで、生活習慣病を予防し、その人に適切なBMI値に自然となっていくので、異常値になったら普段の生活の見直しをしてみましょう。

生活習慣病からくる悪質な発病は、自身の生活をおびやかすだけでなく、国の支出もおびやかしています。

生活習慣病の予防で健康な社会作りに役立つのです。

 

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薮内直純

薮内直純

株式会社イコールヒューマン。生活習慣病専門ライター。医療や医薬品に関する誤解を解き明かしながら、真実を追求した記事を提供中。

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